―雑草ちゃんとネコネちゃん(中編)―
木々の香りのする人気のない所で、ネコネちゃんにハクさんとの関係を聞かれてから。私の心は乱れていました。聞かれたことは簡単に言えば、好きなのかというただ一つに集約される会話だったのです。私が…?、ハクさんを…?、好き…?。
・私「はうぅ!?、無いのです。あり得ないのです。そんなこと!」
心の中で思う分には自由なので、色々と考えてみますが、やっぱり好きと言うのはたぶん無いのです。色々とだらしがなくて、兄がいたらこんな感じなのかなと思う人ではありますが。異性として好きかと言うと、この私、雑草ちゃんとしては違うと思うのです。
そうして、そんなこんなで、街道を歩きながら。横にいるネコネちゃんの訝しむような目を受けながらも、私はなんとか違うということを伝えようとしますが。中々信じてもらえないのです。うう、こんなに可愛い子に信じてもらえないだなんて、苦しい気持ちなのです☆。
・ネコネ「本当に…、特別に好きではないのですね?」
・私「それは無いのです。信じて欲しいのです!」
それにしても、どうしてこんなにも必死なのでしょうか。私こと雑草ちゃんは、むしろハクさんのことを、何度も言いますが、兄のように思っているのです。それこそ何かあれば一緒に笑ったり、泣いたり、怒ったりもするでしょうが。それだけなのです。まあ、もしも乱暴をされたと聞いたら、私が怒りに怒って、ぶちころがしやるかもしれないのです。ゴキブリちゃんとしての、私の再出動の時間となるのです。だから安心して欲しいのですと、思っていることや、考えていることを、ネコネちゃんに伝えると。少し安心したようなしぐさを見せたのです。
………ここまでして少しだけ安心なのですね。ここまで思いが深いと、なぜこんなにも思いが深いのか、ハクさんの事を好きなのかと。気になってしまい。思い切って聞いてみたのです。
・ネコネ「………貴女は、口は堅いのですか?」
・私「まあ、人並みには口は堅いと思うのです。どうしたのですか?。」
ネコネちゃんにどうしたのかと聞いた時に、彼女は私の耳に口を近づけると、他言は無用なのですと言って来た上で、深呼吸をしてから、衝撃の事実を伝えてきたのです。
・ネコネ「私は、未来から逆行というものをして来たのです。」
伝えてきたことの多く、それは、ネコネちゃんが知る。未来で起きた出来事も含まれていました。いいえ、言葉が違ったのです。ネコネちゃんだけしか知らない未来の出来事だったのです。
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放心状態と言うのはこの事なのかもしれないのです。憧れのネコネちゃんと出合えたはずなのに、心はふらりふらりと、宙に浮いたような気持ちで。ウコンさんからは帝都に着いた時にオシュトル様と日を改めて、すぐに会ってもらうと言われたのにも、ちゃんと返事が出来たのか不安になる。まさかネコネちゃんが逆行者だとは。物事は不思議でいっぱいなのです。一気に言っても信じてもらえないかもしれないから、続きはまた今度と言われましたが。私は信じるのです。だから、そう伝えたのです。言葉にして伝えると、ネコネちゃんはホロリと涙をこぼしたことを、私は見逃さなかったのです。
私は、ネコネちゃんの秘密を知る影武者として。私とネコネちゃんとの二人だけの秘密を守るために。これからは仮面を付けなければならないのです。誰に感づかれたとしても、知らないと隠し通せる。私自身の、偽りの仮面を作るのです。形の無い仮面を。後は、大事な事として、【ネコネちゃんと、ハクさんが結ばれるようにするため】にも。なのです。これは単純に二人に上手く行って欲しいからなのです。
そうしているうちにも、帝都の中での宴会は進む。イベント通りに、白楼閣にて。無事に帰ってきたことを祝して。これからの、新たなる出会いを喜んで。酒席は催されたのだった。
よんでくれてありがとうです!