―雑草ちゃんとネコネちゃん(後編)―
あらすじから言うと、クオンさん、ルルティエ様、ネコネちゃん、ハクさんの四人で帝都に繰り出してきているようなのです。帝都のデートイベントのように感じるのは私だけなのでしょうか?。いいえ、きっと心のマイフレンドがこの星の何処かにいるはずなのです☆。だからこそ、帝都の案内に私も付いて行きたかったと思うのですが、そうは問屋が卸してはくれなかったのです。何故なら私は今、オシュトル様の屋敷に呼ばれて、正式に影武者としての任を与えられているのですから。
服を新しいものに着替え、髪をネコネちゃんの様に…、いえ。そのものと言っても良い様に結わえて。私は影武者としての身なりを整えて、オシュトル様の前に姿を見せているのです。
・オシュトル「我が妹を救うため、影武者となってくれたこと。其方の決断に感謝する。」
・私「はい、私がお役に立てるのなら、喜んでこの身を差し出させていただきます。」
・オシュトル「そうか。ならば早速だが、一つ聞いてほしいことがある」
オシュトル様はそう言うと、浅葱色の羽織りを自身にかけ、髪を崩し始めた。一通り崩し終えると、そこには見慣れた姿が見えた。
・オシュトル「これが某のもう一つの仮の姿…。」
・ウコン「ウコンだ…。もっとも、仮の姿と言っても。俺の、本来の姿と言っても良い」
自身の事を明かして見せて、具体的にはどのような事をして来たのかを彼は話してくれた。市井に生きる民と共に生きることを、よしとしていること。右近衛大将のオシュトルとしてでは、届かなくなったことがあり、ウコンと言う仮の姿が生まれた事。それらを含めて、今まで黙っていたことを、詫びはしない、ただ影武者として、今後はオシュトルの妹として生きてもらう。このオシュトルの為に、何よりもネコネの為に生きて欲しい。そういう事だった。
・オシュトル「其方には苦労を掛けるが、代わりと言っては何だが、提案がある。」
・私「提案…、なのですか?」
・オシュトル「ああ、其方には、このまま、いつもの其方らしく振る舞ってもらいたい。」
曰く、ヘタな演技をすれば、ネコネちゃんに迷惑が掛かり、それは回りまわって、オシュトル自身にとっても良くない事らしく。影武者でありながらもネコネちゃんとは完全に別人として生きてもらうとのこと。【ネコネはウコンの妹】であり。【私こと雑草ちゃんは、オシュトルの妹】であるものとして。今後は徹底してその様にして行くと。本気の声色で伝えてきたのだ。
確かに、完全に別人だと言い張ることが出来れば、苦労はしないのだろう。場合によっては本来の身内ではないのだから、利用したとしても痛くはない。むしろ得になるのだろう。しかし、私が断ることは既に無い。謹んでその任を受けた上で、一つ気になったことがあったので。それを聞いてみた。
・私「あの、オシュトル様。私はなんと呼べばいいですか。」
・オシュトル「そうだな、今まで通りに、自然と話せる形で呼んで欲しい。」
・私「わかりました、では…、兄様と呼ばせていただきます。」
・オシュトル「わかった。では、これからはそう呼ぶと良い。よろしく頼む。」
今日、この日をもって。私は、オシュトル様の妹の任を得る事となった。そして、私の初仕事はとても愉快な事に。兄様と呼ぶことから始まったのだった。
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やっぱりと言うべきなのだろうか、それとも何故こんな事をしているのだろうというべきなのだろうか。オシュトル様のハクさん達への、自分がウコンで、本当はオシュトルなのさというビックリネタバラシのイベントから入って。結局は史実のように、ハクさんが隠密としての役目に付いた出来事の後から。私達はただひたすらに筆を動かしていた。それも時間さえあればだ。
・ハク「なあ、ちびっ子。自分はいつまでこんな事をしなくてはいけないんだ?」
・私「私にもわからないのです。あと、ようやく私の分は終わったのです」
正史にもあったように、文字の読み書き、学術書の勉強に漬け込む毎日を過ごしているのです。それもハクさんと一緒に。ハクさんはそもそも書けないから文字や学術書を。そして、私も文字の読み書きが怪しいからと一緒に勉強をするように言われたのです。ちなみにハクさんの方は、計算の課題は全問正解だったのです。
・ネコネ「もうここまで終わったのですね。二人とも感心なのです。」
・クオン「ええっと、ハクの方はもうほとんど終わってるかな。」
・ルルティエ「ハク様はとても熱心な方なのですね。頑張ってください。」
・ハク「ははは、そうだな。もう少し頑張るとするか」
・ハク(眠い。どうして自分は…。こんなに頑張ったんだから。もう終わりにしたい…。)
・私(ふふふ、諦めるのです。ハクさん。恐らくは、逃げられ無いのです。)
・ハク(………そうだな。頑張るしかないよな。どうしてこうなった。)
勉強イベントからは逃れられないのです。しかも、私までやることになったのです。とほほ、なのです。だけど、なんだか楽しいのです。一緒に勉強する人がいるのは。前世でもなかった経験なのです。きっと、私は幸せ者なのです。だから勉強に誘ってくれたネコネちゃんに感謝しないとなのです。まだ打ち解けたとは言い難いのですが。それでも歩み寄ってくれる彼女に。心からの感謝なのです。
・私「あの、少しだけ良いですか?」
・ネコネ「うん?。どうしたのですか。何かあったのですか」
・私「勉強に誘ってくれて、ありがとうなのです!」
・ネコネ「………気にしなくていいのです。誘ったのは偶然なのです。」
本当に、ありがとうなのです。ネコネちゃん!。
読んでくれてありがとうです!。