生きることは悩むこと 2   作:天海つづみ

4 / 30
直毛だと以外とできない


変身と心理変化

 

 頭痛い、飲み過ぎて記憶が…

 起き上がるのがツライ

 

 見慣れた小屋

 自分で帰ってきたらしい

 だいぶ飲んだようだ。

 

 …私って飲めたんだ…

 一杯しか飲んだことなかった

 

 ここに来て約2ヶ月、

ようやく普通に喋れたみたい

 

 まぁ内容は覚えていないが、

 昨日はエミナ達といっぱい話せた気がする

 ビールの力は凄い

 

 とにかく顔洗って…

 のろのろと起き上がり動き出す

 

 三人とも英雄の関係者だった

 そんな奴等とは知らなかった

 私から見ればエリートじゃん

 雲の上じゃん

 

 …ミハエルは見た目からして

タダモノではないか…

 

 桶の水で顔を洗って…

 

「ん?」

 何だ?この違和感?

 頭の横に………

 

 

 

 

 ……………

 

 

 

 

「遅いなナズナ、もうすぐ昼だぜ?」

 ギルドのテーブル

 そわそわするハルキ

 

「あんた調子に乗って飲ませすぎたんだよ」

 笑うエミナ

 

「加減を間違えたんでしょう」

 いつも通りのミハエル

 

「昨日は面白かったよな」

「ナズナって喋れたんだなぁ」

「普通の顔してんじゃねぇか」

「どんな不細工かと思ってたぜぇ」

 他のハンター達も話す

 

「飲み過ぎとったが覚えてるのかの?」

 ギルドマスターもニコニコしている

 

「ギイッッ…」

 スイングドアが風で軋む、

 誰も気に止めないが

 

「ナズナ!」

 ハルキの明るい声で全員が振り返る!

 

 怖い恥ずかしいなんでこんな事に

私何された何した恥ずかしい

恥ずかしい恥ずかしい…

 

「ヒイイッ…」

 盾で顔を隠しながら気配を出来るだけ

消して、ギルドに入ろうとしたのにハルキに

気づかれた

 なんであんな大声で呼ぶんだよ!

 注目されちゃったよ!

 

 

 

 

「…エミナちゃん」

 消え入りそうな声で

 

「何ー?、ナズナ!」

 テーブルで座ったまま

 

 こっち来てよ!

 ビクビクと盾で顔を隠しながらテーブルへ

「あの…私…わた」

 

「昨日は楽しかったね!」

 笑顔のエミナ

 

「ほらナズナ、酔い覚まし」

 ニコニコしたハルキが水を持ってきた、

 何で優しくするんだ?

 

「まったく…見た目で態度を変えるのは

どうでしょう」

 ミハエルがハルキに言っている、

察するに私の見た目が変わっている、

 ちなみに鏡は持ってない、高いんだもんアレ

 

 私どうなってるのよ?

 前髪が!顔洗うときに違和感が!!

「髪…髪が」

 盾で顔を隠しながら訴える

 

「覚えてないんですか?」

 

「普通の顔してるじゃねぇか、

何でサ○コだったんだ?」

 やたら愛想が良いハルキ

 

 人の顔見られないんだよ!

 視線が怖いんだよ!

 だから前髪切らなかったのに!

「わた…私昨日…」

 

「覚えてないのぉ?私とお揃いにして、

二人で歌ったじゃん」

 

 

 

 歌った?!!

 

 

 

 しっ…しかもっやっぱりっ!

 

 

 

 ツっ…ツインテールっ?!

 

 

 

 

 

 

 

 女の子でも一定以上の可愛さと愛嬌、

年齢制限もあるだろう

恐ろしい髪形にっ?!!

 

 

 

 ………………

 

 

 

 

「大丈夫ぅ?」

 

「……死にたい」

 テーブルに突っ伏しながら、

 私って酒癖悪いのか…

 

「昨日アフロ猫さんに自分で頼んだんですよ?」

 

 覚えてない

 

「その後寝ちゃってさ、ハルキが運ぼうと

したけどコイツに任せたら何するか

分かんないし」

 

「何もしねぇよ!!なぁ、ナズナ」

 

「どうだかねぇ」

 横目て睨む

 

 え?待って…待ってよ、じゃあ

「私っ…どうなったの?」

 顔を少しだけ上げると

 

「私が運びましたよ?」

 キラキラ光るミハエルの笑顔が眩しい

 

 

 

 

 …死にたい

 

 男に触られた、しかもミハエルに、

そしてそんな大事なことをまるで覚えてない自分

「どっ…どうやって?」

 

「どう…って…こうですが?」

 ミハエルはとなりのエミナをヒョイと

お姫さま抱っこする

 

「そう…こうやってぇw」

 ミハエルの首に手を回して

 ニヤニヤ意味ありげにエミナがこっちを見る

 

 

 

 

 ぎゃああああああああ!

 

 私なんて死んでしまえ!

 

 

 

 

 

 テーブルに伏せたまま手足をジタバタさせるナズナ

 

 ギルド中が爆笑する

「だっはははは!!」

「若い内は色々あるわな!」

「覚えてねぇでやんの!」

「こんなイイ男に抱かれたのにねぇ!」

 

「良かったのぉ」

 

 私に言ってるの?

 

「な…何が?ですか?」

 顔を隠す

 

「2日でお前は変われたようだの」

 笑うギルドマスター

 

「変わった?」

 

 そーっとナズナの後ろに回り込むエミナ

 「とりゃっ!」

 

 エミナに両手を後ろに引っ張られて抑えられ

 「ひゃあう○▲◇!!!」

 じたばたもがくナズナ、

 顔を隠せない!やだ!

「やめてエミナ!やだやだやだぁ!!!」

 バタバタ揺れる黒髪のツインテール

 

「隠さなくても大丈夫だってばw」

 

「うぐうぅーっ、ひぐううぅ」

 涙を滲ませ声にならない抗議の声を上げるナズナ

 恥ずかしい恥ずかしい恥ずかしい!!

 

「美人だぜぇ?!」

「俺もあと10年若かったらなぁ!」

「ナズナちゃあん!」

 中年のハンター達が冷やかす

 

 

 

 いやあああああ!

 

 

 

 …………………

 

 

 

 

 今日はクックに片手剣で挑む、

 が、今になって違和感がある

「なんで…あの…パーティー組んでるんだっけ?」

 さすがにツインテールはやめて、

後ろに纏めたが…恥ずかしい、

 まだ盾で顔を隠す

 

「へ?」

 意外な質問だったのか表情が固まるエミナ

 

「ナズナの指導してくれって頼まれたんだぜ?」

 親指で自分を指差すハルキ

 

「主に私が頼まれました」

 澄ました顔のミハエル

 

「生徒が三人になったねぇ」

 

「誰が生徒だ?」

 エミナを見下ろすハルキ

 

「一番の問題児でしょうに」

 クスクス笑うミハエル

 

「え?…待って、私聞いてない」

 思わず顔を上げる

 

「?、何て言われたんです?」

 

「三人の案内をしてくれって」

 たしかそうだったはず

 

「…あぁ、そういう事ですか」

 

「?」

 

 

 

 …………

 

 

 

「上手くいったなぁ」

 カウンターに座りキセルを吹かす

 

「ドンドルマ様からの依頼はハルキの矯正と

再教育のはず…素人の指導をさせる事では

無いはずですが?」

 ギルドガールのドリス

 事務的な口調が玉に傷

 

「ついでじゃ、ナズナも成長し始めただろう?」

 

「ハルキも成長すると?」

 そうは思えない

 

「プライドを刺激出来れば良いんじゃ」

 

 ドリスは首を傾げる

 

「自分よりも下、しかも女が追い付いて

来そうになったら…な?」

 

「否応なしに成長…ですか」

 意地…いや男のプライドを刺激か、

そういうものか

「そこまで読んで組ませたんですね?」

 

「いんやぁ」

 煙を吐き笑う竜人

 

「?!」

 

「面白そうだったからじゃ」

 

 読めない…これが老獪というやつか

…ただ適当なのか?

 

 

 

 ………………

 

 

 

「では最初はエミナと組んで下さい」

 ミハエル達は岩陰に隠れる

 

「おっしゃ!行くよ!」

 エミナが走る、速い!

 

「え、あの、ちょっと!」

 追いかけるナズナ

 

 エミナと二人でクックに挑む

 ってかデカっ!!

 生きてるクックに近付いたのは初めてだった

 

「いい?!二回斬ったら右に転がって!」

 

「は、はい!」

 クックを中心に対角線に戦う

 常に足元を転がり後ろに回り込む様に

 

「上手いよ!常に私の反対側を意識して!」

 エミナは頭側で指示する

 

「連続して斬るよりいつでも回避出来る様に!」

 

 尻尾側で斬りつける

 腕が重い、息がツラい!

 尻尾の振り回し!間に合わない!

 

「ガード!」エミナが叫ぶ

 

「バチィーン!!!」

 ナニコレ!なんて衝撃!

 ガードは間に合ったが

 体が持って行かれる!

 

「慌てないで!」

 

 立ち上がろうとすると、クックがこっちに

向いている

 

 やばい!怖い!

 産毛が逆立つ

 

「オラァァッ!!!」

 突然ハルキがクックの顔を横から斬り付ける

 

「はっ!ハルキ!?」

 いつの間に?!!!

 

 一瞬ナズナに笑い掛けるがクックの

啄みに巻き込まれる

「どわあっ!!粉塵粉塵!!」

 

「何やってんのよアンタわ!」

 エミナが怒鳴る

 

「カッコ付けたいなら最後までカッコ付けなさい!」

 ミハエルが粉塵を使う

 

 

 

 ……………

 

 

 

「ナズナさんの勉強なんですよ?」

 腕組みして仁王立ちのミハエル

 

「何でアンタが飛び出してくんのよ!」

 エミナも怒る

 

 別エリアで怒られるハルキ、

 しかし

「へいへい、もうやらねぇよ」

 反省が無い、私に良いカッコしたいから

らしいが、見た目で明らかに態度が違う

 

「あ、あの、ハルキ…は助けてくれたし…」

 アタフタするナズナ、

 どうしたら良いんだろ、

 どっちが正しいんだろう

 

「今日の行動が貴女を殺す事にもなりかねませんから」

 

 私を殺す???

 

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。