エヴァの記憶だけ吹っ飛ばされた人がエヴァ世界に飛ばされた話 作:フィアネン
こっから更に分岐させねぇと大団円が絶対に達成できないことに気づいてしまいました
過去書いたものを改編して投稿しているので一部まんまだったりしてます
St.14A:俺はもう、二度と後悔したくない[分岐3]
学校なんて行くのはいつぶりだろうか。ここ最近の使徒ラッシュのせいで、家にいる時間も、学校にいる時間も殆ど取れなかった。最近は赤木博士と色々やってるせいで、レイにも構ってやれていない。最近、レイが不機嫌なのはそのせいだろう。
それよりも、アスカのことが頭から離れてくれない。あの日以降ずっと、心がすっきりしないでいる。「本当にアレでよかったのか」って、内面の自分が無限に訴えかけてくる。
「あ、アスカ。おはよ。その、こないだは悪かっー」
「いいの。じゃ、先行くから。」
アスカの笑顔、ありゃ無理してるのがバレバレだ。…こんな謝罪じゃ意味はないってことくらいわかってるけど、どうしても早とちりしてしまう。頭で考えるより先に体で動いてしまう。
「はァー、やっちったなこりゃ。」
「ねえどうしたの?アスカと何かあった?」
「今日の昼、屋上に誰も居なかったら話すよ。」
「なにー?そんないかがわしいことなの?」
「半分当たりかもね。俺らも行くか。」
「何それー。って待ってよエイジー!」
学校、昼の屋上。
「で、何があったのさ。」
「アスカの俺への好意を、詭弁を使って突き放したんだよ。」
「え?それじゃわからないよ、ちゃんと説明して。」
「腕カッターの使徒とやりあう前、俺はアスカに励ましと発破かけするためにちっとばかし話をしたんだよ。んで戦闘が終わったあと、アスカが俺に告白してきた。『アンタが好きだ、レイよりも慕ってる』ってね。」
「それはまた唐突ね…どう答えたの?」
「多分俺は、アスカの内面を見すぎたんだと思う。アスカにとっちゃ、初めて自分のことを正しく理解してくれる人ってのに出会ったんだろな。それだから一気に引き込まれたとか、んな所だろね。んでも俺は、『それは好意じゃなくて依存だ』って突き放した。実際、加持さんとの繋がりを見ててもそう思ったし、アスカには変わってほしかった。でも、それ以上に俺は怖かったんだと思う。」
「何が?」
「アスカとレイ、二人との関係。この関係が、壊れちゃうんじゃないかって。」
「エイジ、そんなことないよ。」
「え?」
「いいんじゃない?アスカとも付き合ってさ、それからどっちにするか決めても。エイジってさ、加持さんの言ってたとおりせっかちな所があるんだね。」
「そうかな?俺にはよくわからないよ。」
「だってさ、この話だってその場で決めようとしちゃってたじゃん。もっと柔軟になろ?」
「そっ…か。ありがとう、レイ。お陰で少しだけスッキリしたよ。…ん?電話か、失礼。はい、影嶋です。」
『俺だ。今すぐ会いたい。』
「今学校ですけど、それはいいんですか?」
『ならそちらに向かうから早退しろ。話がある。』
「わかりました、失礼します。どうしたんだ?んな急いで…。」
「誰から?」
「加持さん。急用っぽいから行ってくるよ。早退つっといて。」
あの加持さんがここまでの急ぎようって事は、絶対何かある。気を付けるべきかもしれない。
「待たせたな。」
「んな事はないですよ。」
「そうか、じゃ、行こう。」
加持さんは車を勢いよく飛ばす。焦りが垣間見えるようだ。
「どうしたんですか?こんな急いで。加持さんらしくないですよ?」
「ちっとばかし厄介な事が起きてね。」
「ああ…もしかしなくても、ヤバい情報掴んだとかです?」
「半分当たりだな。…ここだ、降りてくれ。」
俺らは廃工場に着く。もうヤバいだろこれ。銃を抜き、加持さんの後ろについて奥に行く。
「俺が君を呼んだのは、これを渡したくてね。」
「ケース…?何ですかそれ。」
「葛城が辿り着く真実と、君が辿り着く真実は違うかもしれない。だがーどうした?」
何も答えない。殺気が来てる。閉めたドアに静かに近づき、ドア越しに5発撃つ。ドアから離れ、未だ開かないドアを注視する。……勢いよく開くと同時に黒服が飛び出してくる。再度5発発砲。敵は動かないが、念のため頭部に更に2発撃つ。これで確実に死んだだろう。
「おお…君も随分おっかなくなったな…。」
「相手の殺気がダダもれってのがよくないんすよこりゃ。こういうのは確実に殺しとかないと、後が面倒ですからね。」
「あーあー、ゼーレの奴らも中学生に負けたとなったら激怒するだろなぁ。」
「でしょうね。それで、話の続きしますか。十中八九、その中身はアブナイデータが大量に入ってるんでしょう?」
「ご推察の通りだ。君は、君なりの真実に向かって進め。じゃあな。」
「わかりました。加持さんも、くれぐれも気を付けて。ミサトを泣かせたらダメですよ?」
「君にはかなわないな。それじゃ、またな。」
加持さんは廃工場から立ち去る。後はこの情報の中身が頼りだ。信頼してますよ、加持さん。
「ん?雨か。」
土砂降り。常夏の日本にとって、スコールは特段珍しいものではない。
「だからつってこんな時にこれはねぇだろ!あーあー、びしょ濡れだ…」
どうにかこうにか、建物の下に入りこんでスコールをやり過ごす。…やっと弱くなってきたけど、俺今傘の持ち合わせが…
「影嶋?」
「ん?よォ、アスカか。」
隣には傘を開こうとしていたアスカが立ってた。相変わらずらしくない
「どうしたの?傘は?」
「ああ、ちっと今持ち合わせが無くてさ。」
「そう。…はい。」
アスカは俺にタオルを投げ渡す。意外、こんなことするんだね。
「ありがと。」
「影嶋が倒れたら、作戦指揮してくれる人が居なくなるじゃない。」
「ったく、素直じゃねぇなァ。」
「まだ雨降ってるし、ちょっと小さいけど…一緒に入って帰りましょ?」
「おう。」
雨はだいぶ収まったが、まだ降り続けている。俺らはマンションへと1つの傘に入って帰っている。
「悪かったな。あの時、有無を言わせずに拒絶して。」
「それはもういいの。…ねえ影嶋。あの後ね、あたし、考えたんだ。『好き』ってことを。確かに、加持さんやアンタの言った通りだった。あたし、ずっと振り向いて構ってくれる加持さんや、キレのある返しをしてくれるアンタに、ずっと依存していたみたいね。でもね―
でも、あたしはエイジのことが本当に好きみたい。変につっかかってたのも、レイを妬いてたからだと思う。」
「そっか。アスカ、気づけたんだな。」
「うん。あたし、やっと素直になれた。こないだはありがとう。」
「お、やっといつもの顔になってくれたな。俺は嬉しいよ。」
「これもエイジのお陰よ。」
「そいつはどうも。」
マンション・玄関前。
「今日はありがとな、アスカ。」
「いいのよ。…ねえエイジ、改めて言わせて?」
「何だ?」
「あたし…エイジのこと好き。」
それだけ言うと、アスカは俺にキスをする。
「それだけ。じゃあね。」
「じゃあな。」
アスカは自分の家に入っていく。俺も帰るか。
「ただいま。」
「ねえ、アスカとはどうだった?上手く行った?」
「ああ、上手く行ったよ。…昼はありがとう、レイ。俺に発破かけてくれてさ。」
「私だってさ、ずっとモヤモヤしてるエイジ見るのつらいから。それで!?私とアスカどっちと付き合うの!?」
「んなすぐに決めれるわけないだろ?せめて明日の昼にしてくれよな。」
「む~、こういうことは即決しないと嫌われるわよ?」
「何だ、アスカに俺が取られそうだって、不安なのかァ?」
「そーゆう弄りしないでよ!!!!」
「悪ィ悪ィ、ちゃんと決めるよ。」
午前零時、ターミナルドグマ。俺は赤木博士と共にロンギヌスの槍を見物しに来た。俺のカードを通すと、磔にされたリリスとそれに突き刺さっている槍が顔を見せる。カードが更新され、加持さんと同じレベルのセキュリティの扉に出入りすることができるようになった。
とても子供が持っていいモンじゃないと思うんだけどなァ…
「実物は久々に見たわね。」
「ええ。…どうですか?ここなら”
「わかったわ。最近の使徒は常軌を逸しているものが多いものね。準備するに越したことはないわ。」
「ありがとうございます。これで3回目ですね、赤木博士に無茶振りをするのも。」
「私だって、エイジ君に借りを作りっぱなしって訳にもいかないわ。」
「ありがとうございます。あと、もうひとつ頼まれてくれませんか?」
「何かしら?」
「それは――」
学校、始業前。
段々と人数が減っていくこのクラス。最初に来たときより半分の人口になってしまった。でも、トウジと洞木さん、シンジとケンスケ、俺、レイ、アスカは普段と変わらない学校生活を送っていた。
最近は使徒もめっきり顔を出さなくなってきたし、俺も前のような生活に戻っていった。くだらない隙自語が入る授業は聞き流し、加持さんから貰ったデータを見ながら夕食を考える。これだけのために、オフライン専用のラップトップを買った。警戒するに越したことはない。
そして、昼休み。どっから話が漏れたのか、扉の裏には俺とレイが初めて屋上で昼食をしたときのような人だかりが発生している。あーあー、勘弁してくれよほんと。
「だからって、何で僕まで巻き込まれなきゃならないんだ…。」
「アンタ、バカァ?こーゆうのには、第三者による公平な目ってのも必要なのよ!」
「ええー…。」
「それでそれで、エイ君はどっちに決めたの?」
「レイ、もう俺に聞くのか?そうだなァ、俺は…」
全員が静かになる。俺なりに出した結論はあった。受け入れられるかはともかく、ね。
俺はレイとアスカの間に入り、二人の肩を抱き寄せながら言う。
「決めかねちった!だから、二人とも平等に愛する!いーでしょ?」
「「「「「えええええええええええええええええええええ!?!?!?!?」」」」」
「何だァ?お前らズッコケ音がしそうな格好しやがって、不服かよ?いーじゃん、学生の時くらいやんちゃしたってさぁ。だろ?レイ、アスカ。」
「あ、あたしに振らないでよね!」
「やだ、エイ君大胆じゃない…。」
「あ、そーだ!ケンスケ!写真撮れ写真!」
「え?いいけど?」
「ほらシンジもこっち来てはい3、2、1撮れ!」
「うわぁあちょっと!?」
シンジのYシャツの襟を握って無理矢理引き寄せる。それの少し後にシャッター音。全員入ったな、完璧。
「後で現像して送ってくれ!あと他の盗撮写真焼かないと56すからな。」
「ひぃぇ~…わかったよおっかねぇ…。」
「うむ、よろしい。」
赤木博士の研究室。
「赤木博士、進捗はどうですか?」
「エイジ君のお陰でだいぶ順調よ。本体自体は今までの武装のスペアを流用して3本確実に調達できるわ。ただ、この弾はこの1-2ヶ月で100発作れるかどうかといったところね。性能を求める分、だいぶ高コストになってしまったもの。」
「5発マガジン換算で20程度ですか。どうせ使徒は1体ずつしか来ませんから平気ですよ。これで今までの使徒10体が同時に来たとなったら、その時はもう人類滅亡ですね。」
「嫌な冗談ねぇ。そうだ、ミサトが呼んでたわよ。執務室に来て欲しいって。」
「ミサトが?…ああ、何となく察しがつきました。そういうことですか。」
「留守電のこと、知らない?」
「まあ、向こう行ったら訊きますよ。それじゃ、引き続きお願いしますね。」
「失礼します、葛城三佐…え、剣崎さんも一緒なんですか?どうしてです?」
「剣崎君、私と一緒で加持君と同期だから。リツコもなのよ。…加持君のこと、知ってる?」
「加持さんならちゃんと守りましたよ。多分しばらくは身を隠すんじゃないんですかね。」
「そう。…よかった。」
「それより、こいつは見ましたか?」
オフライン用のラップトップを開き、データを見せる。
「こいつァヤバい情報しか入ってませんよ。セカンドインパクト、ゼーレの裏手引き…ほんと、よくこんなのを引き抜いてきましたね。」
「加持君は危ないアルバイトばっかやってたからねぇ…。でも、これでゼーレの首魁がわかったわね。」
「『キール・ローレンツ』…こいつら委員会、ほんと頭のおかしい奴ばっかですね。でも、こいつらを殺れば補完計画が根本から無くなる…。」
「でも、こんな居場所がわからない奴、どうやって探すのよ。ウチの諜報部もそこまでは…」
「加持ならもう目星がついているんじゃないでしょうか。そこへ突入部隊を送り込めば、間違いなく消すことができると思います。」
「そうですね、それなら自分が加持さんとのコネクションを作りますか。恐らく、敵も補完計画を実行するには複数のエヴァが必要なはずです。つまり、揃わない数を俺らのところで補う可能性がある。」
「
「たしかに、今になってエヴァ5~13号機の建造を開始したという話が上がっています。ソースも裏が取れているので信憑性は高いでしょう。」
「もしそれが本当なら、ここに9体のエヴァが同時に襲ってくる訳ですか。…今のうちに訓練でもしておきます?」
「それはアリかもね。剣崎君、このことは独自で調査をお願い。」
「わかりました。」
「イヤですねぇ。結局、使徒の後に相手するのは人間だなんて。」
「その前に、使徒を全て殲滅することが先ね。こうなることは指令も承知のはず。」
「ええ、相手が動いてからでも遅くはないでしょう。それまで、こちらも全力で調査します。」
「よろしくお願いします。それじゃあ、お互いに頑張りますか。」
自宅、自室。
家に帰り、夕食後にこのデータのことはパイロット全員に共有した。全員驚いていたようだが、加持さんがまだ無事ということを聞いて、アスカはホッとしていた。
にしても、こいつらの補完計画はどういう発想をしたら思い付くのかがわからない。自分だけ神になって、他の人類を導くだとか、創作でよくあることだ。「互いがわからないから争う」ってのは同意するとして、「だから人類の魂をひとまとめにして俺らだけ生き残って統治するわ」は同意できるわけがない。ほんとしょうもねぇなぁ、こいつら。
椅子に座って画面とにらめっこしてると、唐突にレイが後ろから抱きついてくる。
「レイ、どうした?」
「いや、なんかさ、最後に戦う相手が人間なのがなーって。」
「俺も全く同じに思ったさ。でも、俺らが戦わなきゃならないってのがね。ほんと面倒だよ。」
「ねぇ…どうしてあーいう返事をしたの?」
「昼のことか?本当にやんちゃしたくなっただけよ。それに、そんなことで後悔なんてしたくないしね。」
「やっぱ真面目だねぇ、エイ君。」
「そうかなァ、よくわからねぇや。」
St.15は特別どこか改編するところがなかったので次は16Aになります。
補完計画発動も、使徒騒ぎの後のごたごたもない本当の大団円endを読みたいですか?
-
はい
-
いいえ