ミラージュボヤージュ   作:エリオット・ウィット

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サイレンス・フィクション

 

 

 

 

 

『お前と貴様、貴様と私、僕と君、それともワタシトワタシカ? お望みか?』

 

 誰もがたじろぐレヴナントの無機質な声が近づく。

 

『だ、だまれ!』

 

「黙れ? ミラージュが言うなら黙ってやろう、そうしてやろう、そうしよう」

 

 左手の平を射出機のように機械的に広げると真上に赤い影を飛ばす。

 

「バグってんのかよ」

 

「逃げてもいい」

 

「は、ははっ、お前に……足を落とされたせいで動かないぜ」

 

「レイスは何処にいる? 答えないとさもなくは」

 

『悪魔め、死ぬ時を待ってた! 殺さなかったらさもなくは』

 

 

 レヴナントが細い手で図太い精神を刺す。

 

 

 中からホタルにも似た光のさじ加減。

 

 

 

 ミラージュが支柱の裏からレヴナントの真横に不意を打つ。

 

 

 

『俺がお前をぶっ壊してやる!』

 

 コントラバスに似た声を引きずって複数のデコイを展開する。

 

「これか? これか? ミラージュ」

 

 デコイに向かって片手間の機関銃が唾を吐く。

 

 ビリビリと電子音を残して光が四散する。

 

「本物はここさ、騙して悪いが」

 

「うるさい、武器無し」

 

 レヴナントは本格的に狙おうと全身を傾ける。

 

 

『それはさせない!』

 

 その背後をレイスは羽交い締めで捉える。

 

 

「ふん、その程度で何ができる? 女は武器がなければ弱い」

 

「なくてもあなたは殺せる!」

 

 レイスの左手から何かを引き絞る高い音。

 

『虚空へ、連れて行ってあげるわ』

 

 黒いオーラが電気のように立ち昇る。

 

「よし! これでレヴナントは終わりだな!」

 

 

『黙れ』

 

 

 ドンッと赤いオーラが一つだけ降り注ぐ。渦巻くように二人を包み込んだ。

 

 

「あ、アビリティが使えない!」

 

「謝れるなら許してやろう……」

 

 緩んだ隙をついてレイスを背負い投げると右足で踏んでミラージュに威嚇射撃を繰り出す。

 

「ぐっ……」

 

「おいおい、まじかよ」

 

「ミラージュ、打開策はあるわ、多分、きっと」

 

 

 レヴナントは真下にサイレンスデバイスを叩きつけた。

 

「あああっ! 耳が、狂うっ!」

 

『黙れ、タンパク質』

 

 両耳を抑えてサイレンスに苦しむレイス。

 

 

「な、なあ? そうだ、こうしよう、示談でどうだ?」

 

「する必要もあるまい」

 

「いや、聞いた方がいい、お前は死ぬような目に遭うからなあ、ははは」

 

「してみろ」

 

 ダラダラと続くスピットファイアが弾を切らす。

 

「こんなもの、もう不要だ」

 

 煙を銃身に宿す機関銃は無残に床へ叩きつけられた。

 

 大きな音が一回。別れたマガジンが飛び跳ねる。

 

「さっきの話は無しだ、話だけにナシ、そう、俺は勝って終わる」

 

 無機質な狭い空間に鉄を弾く高音。

 

「グレネード、か」

 

 

 足されたサイレンスデバイスはまたレイスを唸らせる。

 

『死んじまえ、悪夢め』

 

 投げられたグレネードをレヴナントは左手で受け取る。

 

 

 

『……私が死ぬとでも思っているのか?』

 

 右手にミラージュの白い未来を宿す。

 

 

 

 頭蓋骨はガコンと崩れ。

 

 散る、残る、握る拳。

 

 

 

 

『それは小さな間違いに過ぎない』

 

 

 

 

 レヴナントの全身が錆びた赤鉄のように影った。

 

 

 

 

 

 

『お前には、大きな間違いだと教えてやろう』

 

 

 

 

 

 

ランパートショッピングネットワーク!かっこいいな!俺がゲストとして招待されるかもしれない、されないって? 夢は本物が良いだろ?

  • 白羽の矢で止まりやがったのか、アミーゴ!
  • 私は大砲よ。シーラよりも優れているわ。
  • これだけは言える……誰かが死ぬ――
  • お! 飲み放題にしてくれるのかー?
  • どうしよう、私も出たい。
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