ミラージュボヤージュ   作:エリオット・ウィット

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お兄ちゃんって呼んでもいい?

 

 

 

 

 

 

 

『グレネードだ、気をつけろ』

 

 レヴナントはパスファインダーに投げ物を知らせる。

 

『うん、分かった』

 

 その次はアイテムのシェア。

 

『ボディシールドを発見、レベル3だ』

 

『良いの?』

 

『私を他の生物と一緒にするな』

 

『ありがとう! お兄ちゃんって呼んでもいい?』

 

 ディスプレイが桃色に光る。

 

 

『勝手にしろ』

 

 パスファインダーは、レヴナントから執拗に追いかける術などを学んだ。

 

 

「お兄ちゃん! また来たよ!」

 

「帰れ鉄クズ」

 

「僕は帰らないよ、帰り道を忘れちゃったからね」

 

「帰ってくれ……」

 

「今日はオクタンからすごろくを借りてきたんだ!」

 

 レブナントにとって賽の目は問わない。

 

 

「3だから、……どうしよう、3億ドルの借金だって! ゴール目前なのに!」

 

「はあ、私がそれを受けよう」

 

「やったあ! じゃあゴールしたらそのお金で僕が払うね!」

 

 すごろくが終われば人生ゲーム、それが終わればAPEXゲーム。

 

 

 戦場の真ん中でレブナントはミラージュに頼み込んだ。

 

「ミラージュ、話がある」

 

 

『なんだ? 言っておくが促進剤は譲らないからな』

 

「それは寄越せ」

 

 レヴナントはそんなことを話に来たわけじゃないと(さと)す。

 

 

「パスファインダーは知っているだろう?」

 

「ああ、お前の後ろにいるな」

 

「この距離感をどうにかしてくれ、借りを返せ」

 

「じゃあ促進剤を返しやがれ」

 

 当の本人は特に気にしない様子。

 

「何が嫌なんだ? あいつは優しい」

 

「興味もない退屈を誘ってくる、それが堪らなく、不愉快だ」

 

「それはお前がおかしい、あいつと楽しめないなんてな」

 

「楽しむ価値はない」

 

 レヴナントは振り返りもせずに後ろへサイレンスデバイスを投げつける。

 

「わっ! びっくりしたなあ、お兄ちゃん酷いよ!」

 

「ストックはもう一つある」

 

 ミラージュがやめろと手を下げさせる。

 

 

「かわいいじゃないか、なあ? 少なくとも俺よりはかわいい、だろ?」

 

「女でもかわいいと思ったことはない」

 

「それは狂ってる、お前が」

 

「甘いチョコの先にシロップを掛けたことはあるか? 今はそれによく似ている」

 

「俺も胸焼けしているよ、特にお前で」

 

 パスファインダーはディスプレイを暗く光らせてミラージュにSOS。

 

 

「お前が残虐な性格にカテゴライズされてるのは分かるが、ロボットはお前と後ろだけなんだ」

 

「私は人間だ」

 

「いや? ロボットの端くれ、似た物同士だぞ? どれも中身を人間だと思ってやがる、仕方なく人間やってる俺より、人間になりたいってやつほど人間っぽいぜ」

 

「そうなのか、鉄クズ?」

 

 レヴナントが振り返る。赤いマフラーが砂混じりの黄色を吐く。

 

 

『僕も人間になることができるってお話? それなら、なってみたいかな』

 

『探しているご主人様にでも、頼めばどうだ?』

 

『手伝ってくれる?』

 

 

『手始めに、今日を生き延びよう』

 

 

 指先がトーテムを大地から引きずり起こす。

 

 

 両手のひらを上に向け、指先を握るように手繰り寄せた。

 

 

 

『デストーテム』

 

 

 

 

 

ランパートショッピングネットワーク!かっこいいな!俺がゲストとして招待されるかもしれない、されないって? 夢は本物が良いだろ?

  • 白羽の矢で止まりやがったのか、アミーゴ!
  • 私は大砲よ。シーラよりも優れているわ。
  • これだけは言える……誰かが死ぬ――
  • お! 飲み放題にしてくれるのかー?
  • どうしよう、私も出たい。
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