ミラージュボヤージュ 作:エリオット・ウィット
『APEXのバージョンアップについては?』
『賛成だ、変わらぬ日々より巡りめく日々の方が退屈はしない』
『それは俺も、だ』
ガストラップから立ち上がったミラージュはドアの隙間から外を見た。
『進化アーマー常備については?』
『答えるまでもあるか?』
『だよな、分かってる、最高だ。アーマー運に左右されない戦いは俺にとっては神の賜物だがお前にとっては地獄の宴となる』
人差し指の先ででコースティックを示すと垂れた髪をホイップクリームの包みのようにやんわり触れる。
「進化式について文句はないのだが、175の体力が平均化しているのは賛否が複数」
「ディボーションとヘムロックが問題視されてるだけで、賛しかないはずだぞ? 99環境なら誰も文句ねえ」
「逆に聞くがミラージュ、ボルトを使ったことはあるか?」
「ショットガンボルトのことか?」
違うと言われたミラージュは「ああ」と言い直す。
「ディボの陰に隠れがちだがR-99の上位互換だ、そしてディボより強い、間違いない」
「……正気か?」
「小回りが聞くからな、適正距離の長さ、遮蔽物、それを活かせば良い、それを分かってるやつが握るディボは怖いが、根本的にアレを使う奴の実力はお察し、だろ」
「強い武器を強い人間が使うというのはよくある事ではないか?」
「いや、ディボよりボルトの方がDPSは高い、なぜならディボは全部当たるわけじゃないからな!」
つまりは当たったら死ぬ。
「それはボルトもそうだ」
「じゃあアンケートをしようじゃないか、ディボーションとボルトSMG、どっちが強いかをな!」
「ターボチャージャーはどうする」
「なしに決まってるだろ! あったら後撃ちでもデュドドドってアナーキーなチーズに転職、そして天職」
「一定の強さは認めているようだな」
「当然だ」
コースティックの体格では何を撃たれても変わらない。
死ぬ速さしか変わらない。
「まあ! 俺のデコイならディボーションを惑わすことができるんだがな!」
「ナーフされるまで待つ方が賢い」
「それはそうだが、現状、俺を採用するのも悪くないと思うぜ」
「もし私がディボーションに勝つなら、ジブラルタルのガンシールドとディボーションを持つだろう」
ミラージュは物理的に勝てないことを悟った。
「立ち回りの欠片もなくて呆れる」
「飛び出て敵を仕留めることが楽しいのだろう」
「それは楽しいが、それで死ぬのは不快だ」
やるせない現状を手のひらに握り込む。
「今度、ディボーションに勝つ方法を聞いてくるか」
「武器に詳しい人間、バンガロールか?」
『違う、ランパートだ』
聞こえた、来てみた、怖かった! 俺はパーティーピーポーじゃないってことが分かった、インドアよりもアウトなドアを探してる。
ひとまず言えることはタイタンフォールはマジな呪いってことだ。
ディスラプターの時もそうだが、APEXがタイタンフォールに近づくその度に評価が落ち、タイタンフォールから離れる度に評価を増す。
新キャラクターのアビリティで落ちる理由もタイタンフォール由来のスクリプト。パンドラフォールを開いちまったか!?
嘘だ。ところで雑にローバが強いな。
ランパートショッピングネットワーク!かっこいいな!俺がゲストとして招待されるかもしれない、されないって? 夢は本物が良いだろ?
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白羽の矢で止まりやがったのか、アミーゴ!
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私は大砲よ。シーラよりも優れているわ。
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これだけは言える……誰かが死ぬ――
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お! 飲み放題にしてくれるのかー?
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どうしよう、私も出たい。