ミラージュボヤージュ 作:エリオット・ウィット
『今日のヒーローは俺だが本当は俺じゃない、確証はどこにある? 俺である確証がどこにあるかって聞いてるんだ、ポークチョップの歯形だって昨日からあれば俺が食ったという証拠はねえ、そうだろ』
『本当にそう思うの? この中でポークチョップを毎日食べてるのはあんただけよ、ミラージュ』
ミラージュの小言に入ってきたのはバンガロール。
「イントロセリフを運営に提案してやってるんだ、最高に生かすだろ?」
「使用率も生きてたら最高だったのに、惜しいわね」
「それは言わねえ約束だぜ」
ここはキングスキャニオンのザピッド。
二人はスラムレイクから逃げてきたところだった。
周りのサプライボックスは幸運にも漁られていない。
「全く、アーマーとディボーションがあれば無双できたんだが、ないと俺達は弱いからな」
「そうかしら?」
「そうだぞ、目隠しピースキーパー組み立て王。そんな特技もケアパッケージからしか出てこない強力武器には必要ねえ、なんでそんなもんを組み立てれるようにしたんだ?」
「科目としてあっただけ、それに、ピースキーパーはおちゃらけた平和のおじさんよりも平和に貢献してくれてる、構う価値はあるわ」
「俺の平和は和平の方だ、武器なんか必要ねえ」
そう言って出口にデコイを送り出す。
パンと銃声。光を吐いたデコイが敵の居場所を通知する。
「な、おい、マジかよ……」
「だらだらしないで、隠れるわよ!」
バンガロールに手を引かれて近くの棚に身を潜める。
「ブラッドハウンドが居なくてよかったわ」
ワットソンとレイスのコンビがケアパッケージを漁っている。
「なあ提案があるんだが……いや、それよりしたい話がある、俺達って結構有名なんだぜ」
「しっ」
「それこそ漫画にされるくらいにはな、見たかアレ? 渋い顔した女子会チームをな」
「うるさいわ」
無音でどつかれるミラージュ。話は止まらない。
「ヒールドローンの焚き火に手持ち部沙汰なレイス、そんでバンガロールが言うんだ、今日も一日ガンバロールってな! 傑作だぜ、努力王のスモークサーモンを向こうに炊いてくれ」
「バレたらどうするの? 黙って」
「錯乱するのさ、俺はスモークにデコイを走らせる、そこから出てくる俺とここから出てくる俺、どっちも撃つだろうな? その間にマスティフショットガンをくれてやれ、もちろん覗きながらな」
「……了解、ミスは許さないわ」
スモークランチャーがレイスとワットソンを囲むように二発打ち出される。
聞こえてくる足音は忙しなさが増す。
「デコイを行かせる、飛び出す合図をくれ」
「今よ……」
「ん? なんか言ったか? いや、突発性の難聴かもしれねえ、突発的なセリフを待っているからそう名付けてやった、学名はロスタイムにしておこう」
バンガロールがマスティフを構え直す。
『今日も一日ガンバロール!』
ランパートショッピングネットワーク!かっこいいな!俺がゲストとして招待されるかもしれない、されないって? 夢は本物が良いだろ?
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白羽の矢で止まりやがったのか、アミーゴ!
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私は大砲よ。シーラよりも優れているわ。
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これだけは言える……誰かが死ぬ――
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お! 飲み放題にしてくれるのかー?
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どうしよう、私も出たい。