玩具のヒーローアカデミア   作:混倫

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1話

何も無い部屋にヒョロイ男と美少女がいた。

 

「あの…」

 

「なんですか?」

 

「なんで俺はこんなとこにいるんですか?」

 

そう、俺はたしか日頃からの日課であるランニングを終えて

部屋で寝ていたはずなんだが…

 

「貴方は日比野創さん、19歳、大学1年、アニメが好きで特に好きなのは『僕のヒーローアカデミア』、

 そして特撮も好きで特に好きなのは仮面ライダーやスーパー戦隊、高校ではオタクでインキャだったため

 友達も少なく…」

 

「やめてください!!」

 

(なんでこの人俺の高校時代を知ってるんだ!?)

 

「それは私は神ですから」

 

「はい?」

 

「しつこい人は嫌いですよ。だから私は神です。GODです」

 

「あのなら何で俺はこんなところにいるんですか?」

 

そして俺は衝撃の事実を知ってしまった。

 

「あなたは死にました」

 

「えっ?」

 

「だからあなたは死にました」

 

ちょっと待って!?なんで死んだの!?俺死ぬようなのしてないのに!?

 

「まぁ、あなたの死はこちらでも想定外だったのであなたを転生させるためにここへ呼びました」

 

「は、はあ?」

 

「なので今から転生先をとっとと決めてそこに送ります。もう好きなとこでいいので

 さっさと決めてください」

 

「ちょっと俺のこと雑じゃない!?」

 

「仕方ないでしょ。私はこの後も仕事があって予定がギチギチなんです。

 あなた一人にかけてる時間はありません。なのでさっさと決めてください」

 

目の前の女の子は勢い良くそんなことを言ってきた。

(ま、まぁ転生っていうのは憧れがあったから別にいいけど…)

 

「ところで転生先はどこでもいいんですか?」

 

「はいどこでも結構ですけど…」

 

「じゃあ『僕のヒーローアカデミア』でお願いします」

 

「なら要望を決めてください」

 

「あの…」

 

「なんですか」

 

「個性って何個でもいいんですか?」

 

「そんなことですか。もちろんいいですよ。

 ただ多すぎると大変な目に遭うので悪しからず。」

 

「(だいぶこの娘イライラしてるな…)なら個性は星の本棚と玩具の創造、そして偽物を本物にする個性で

 家柄、家族形態はなんでも構いません。年齢は『僕のヒーローアカデミア』の主人公である緑谷くんと同い年

 で中性的な145cm男の子でオールフォーワンの能力を完全に無効化できるようにして下さい。

 個性が発現してからしばらくしてから転生前の記憶を思い出せるようにしてください。

 バックストーリーは全てお任せします!!(でも多分無理だろうな…)」

 

「わかりました。それだけですね?」

 

「えっ!?本当に良いんですか!?」

 

「いいからさっさとしなさい…」

 

「ひぃ!?」

 

(なんかあの子が不機嫌になって背後からなにかこの世のものとは思えないのが出てたんですけど!?)

 

「じゃあ、送ります。早くしなさい」

 

「ワカリマシタ…」

 

「変なやつですね。それと私の名前は…」

 

「え?」

 

「私の名前は閻魔です。今度は会わないようにしてください」

 

「はいぃ!?」

(えっ、あの娘閻魔なの!?)

 

「もしあなたが寿命で死ぬ前にまた来たら…」

 

「わかりました!!」

 

「じゃあ、さよなら」

 

そして俺の意識が遠退いたのだった。

 

 

 


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