サトラレ八幡   作:149

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#2 その心

私はいつものSHRを終わりがけの時に

 

「重大な報告がある」

 

そうゆうと談笑を交わしていた生徒は私の方を向き少し真剣な顔をする。私はそんな生徒を見ながら少し前のことを思い出していた。

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「小町ちゃんヒッキー目が覚めたの!?」

 

そう言いながら小町君の家に入ってくる由比ヶ浜とその後ろにいる雪ノ下。とても動揺しているのが表情から分かる。

 

「落ち着け由比ヶ浜。それは小町君にもわからないらしい」

 

「そうなんです…お兄ちゃんの入院している病院のナースさんからお兄ちゃんの親しい人を集めるようにって…」

 

なるほどそれでこのメンツか。今この場には陽乃に川崎、戸塚、材木座、雪ノ下、由比ヶ浜、小町君、一色そして私が集まっていた。

 

「怪我に関しては心配いらないそうです…ただ話があるとだけ…」

 

その時玄関のチャイムがなり、小町君が玄関に向かう。そして戻ってくると白衣の男がいた。

 

「どうも比企谷君の担当医です。今日はお話がありお集まりいただきました。」

 

担当医を名乗る男は床に座ると早速話し始めた。

 

「まず電話でも言った通り怪我に関しては二箇所の骨折で済んでます。特に後遺症も残りませんその点はご安心を」

 

その言葉に少し安堵する一同しかし

 

「ただ…一つ問題がありまして」

 

その言葉にまた緊張が走る。

 

「彼は…サトラレになったみたいです」

 

サトラレ

 

簡単にゆうなら周囲にその思考が筒抜けになってしまう病。一千万人に一人の確率で生まれてくる存在であり、例外なく天才である。そんなサトラレになったと言う担当医。しかし

 

「待ってください確かサトラレは先天性のものでしょう。これまで彼は普通の人間でしたよ」

 

「そこについては我々も国も分かっていません。トラックに轢かれたことが原因なのか今も議論中です」

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その後は大変だった。その場にいた私と陽乃以外の全員が理解しどうすればいいのか混乱した。サトラレであることが本人に知られてはならない。これは鉄則であるからそこはすぐに決まった。そのあとも学校や親など相談し、比企谷は治り次第学校に来ること、友人である雪ノ下、一色、妹である小町君の教室を比企谷の教室の両隣にうつすこと。そして全校生徒にそれを伝えることがつい先日決まりそれは担任で各自報告してほしいとのこと。

 

「クラスメイトである比企谷が事故に遭い今休学をしているんだがそのことについてだ」

 

私がそう切り出すと真面目な空気は何処かに行き、なんだどうでもいいという風な空気に変わった。

 

「ちゃんと真面目に聞け。…比企谷はなにかしらの影響によりサトラレになった。原則として比企谷にサトラレであることを悟られてはいけない。もしばれるような事があればサトラレ本人は精神崩壊を起こしかねないからだ。」

 

少しざわつく教室。それもそうだ後天性のサトラレなど聞いたこともない。すると一人の生徒が

 

「比企谷ってヒキタニのことですよね?だったら別にどうでもいいですよあいつクズですし」

 

その一言にクラス全体て確かにという声が上がり始める。比企谷を知る者は顔を歪め、三浦も心なしか少し怒っているように見える。…教師が肩入れをするのは良くないんだが…

 

「あと君たち」

 

私の真剣な顔に静かになる。

 

「少し比企谷の心の中を聞いてみるといい。もしかしたら何かわかるかもな…ではSHRは終了する」

 

私のその言葉に嘲笑などが見えるが一部は少し憑物が取れたような顔になっていた

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「ヒキタニが来るのって今日だっけ?だったらみんなで心の声を聞いて笑ってやろうぜw」

 

一人の生徒の言葉でクラスが湧き上がる。そんな中由比ヶ浜と戸塚、川崎は嫌悪に顔を歪め、葉山は唇を噛みしめ、三浦はやはり怒っていた。そんな三浦がクラスに何かを言おうとすると

 

(しかし久しぶりの学校だな…)

 

そんな声が聞こえてきた。

 

(ヒッキーの声だ…ほんとに心の声が聞こえる…)

 

(てゆうか俺も学習しないよなほんとに一年の時にも事故ってボッチ確定演出があったのに…はぁ…ドアまで来たか憂鬱だな…やだな…帰りたい…帰って寝たい…働きたくない)

 

そんな言葉に

 

(ふふっヒッキーはやっぱりヒッキーだなぁ)

 

(比企谷のやつ能天気な…)

 

(ふふっ八幡らしいや)

 

(お兄ちゃん…ほんとにごみいちゃんじゃん…)

 

(この男腐ってるわねほんとに)

 

(さすが先輩ぶれない)

 

各々がいろんなことを思うがいつも通りなことに安心していた。

 

(てゆうか久しぶりに教室入るの緊張するんだけど…まぁ、存在感薄すぎて入っても気付かれないんですけどね!)

 

するとガラッと扉が開き、比企谷八幡が入ってくる。__________________________________________________________

 

俺は久しぶりの学校に来ていた。今すぐ帰りたい気持ちを抑えて教室の扉を開けると全員俺をガン見していた。

 

(え、なに怖いんですけどなんでこんな見てんの?あれか、学校こなさすぎてUMA認定された?)

 

いつもは、見られるとしても嫌悪の視線ばかりだったのに今日は好奇の視線を向けられていた。

 

「おはよう八幡!」

 

そんな中、戸塚が挨拶をする。

 

「うっす」

 

(ああ〜久しぶりに戸塚にあったそれだけで癒されるそれだけで今日頑張れるわさすが戸塚。てゆうかなんで戸塚が女の子じゃないんだよ。この世界の神、頭狂ってんだろ)

 

クラスメイト(((…悔しいけどわかる)))

 

「は、八幡が元気そうでよかった!」

 

そう心配をしてくれる戸塚

 

「…心配かけて悪かった」

 

(戸塚が心配をしてくれてる。やべえ超嬉しいこのまま戸塚コースに…は流石にまずいか…でも毎朝味噌汁作ってくれ)

 

「え…」

 

そう呟く戸塚を見ると何故か顔が真っ赤だった。

 

(顔が赤い…?風邪か…?)

 

「戸塚ちょっと」

 

俺は断りを入れて戸塚のおでこと自分のおでこをくっつける。

 

「え、ちょっ、は、八幡?」

 

(熱は…ないな。あんだけテニス頑張ってるし、今、発熱するのは辛いだろうからなよかった。でもなんで真っ赤なんだ…?)

 

(は、八幡が近い!)

 

「すまんな戸塚、顔が赤かったから熱かと思ってな。なさそうで安心した」

 

「う、うん。心配ありがと八幡」

 

「ああ…そうだ。これ」

 

俺はカバンをあさり、風邪薬などを出す。

 

「体調悪い時とかに使え、多少は楽になるはずだ」

 

「わぁ〜ありがとう!でもよくこんなに持ってるね!」 

 

「ま、まぁ今日はたまたま持ってきてただけだ。ほら退院したばっかだし」

 

(…前に部室で由比ヶ浜と雪ノ下が体調悪そうにしてたからな。その時から持ち歩いといてよかった。)

 

「ふふっ八幡は優しいね!」

 

何処がだとツッコミを入れ、自分の席に向かう。

 

(ていうか見られすぎじゃね?めっちゃ視線感じるんだけど…)

 

そう思い周りを見渡すと誰も俺を見ていなかった。

 

(あれ?勘違い?あらやだ恥ずかしい)

 

そう思いいつもどおりイヤホンを出して寝たフリをしようとした時にふと視界に由比ヶ浜の姿が映った。

 

(由比ヶ浜が伏せてる…?)

 

(やばい…!ヒッキーがそんな前のこと覚えて私たちのために薬を持ち歩いてるなんて、にやけちゃうばれちゃうダメ)

 

(大丈夫かよあいつ…まさか体調が悪いのか?心なしか耳も赤い…)

 

俺はそう思い由比ヶ浜用に薬を用意する。

 

(さてどうやって渡そう。スクールカースト最底辺の俺が話しかけるわけにもいかないしな…)

 

すると葉山と目があう。何故かしまったという顔をする葉山。

 

(なんでしまったみたいな顔してんだあいつ、やめろ俺に視線を送るな、海老名さんが喜んじゃうだろ)

 

そう思い少し、げんなりしていた。

 

(待てよ…)

 

俺は葉山に外に出るようにアイコンタクトを送る。

 

(気付け…廊下に出るぞって気付け…まぁこんなんで気付くはずないんですけどね…これでわかったら…え、席立ったぞあいつ…廊下に出た。え?伝わったの?)

 

俺は少し時間をおき廊下に出るすると葉山が待っていた。

 

「…よく分かったな」

 

「あんだけ視線を送られれば普通気付く。それでなんのようだ?君から俺に話しかけるのは珍しいだろう」

 

全部わかってるけど用件を聞く葉山

 

(普通なの?あれでわかるの普通なの?え、なにリア充グループでは普通なの?)

 

「まぁその体調が悪そうだから由比ヶ浜にこの薬を渡してやってくれ。お前が気を使ってる風に俺からって絶対言うなよ」

 

※この声も心の声として周りに聞こえてます。

 

「あ、あぁわかった」

 

俺から薬を受け取りクラスに戻っていく葉山。俺は外から由比ヶ浜に薬を渡したのを確認するとクラスに戻り自分の席に座り寝たふりを決めていた。しかしそのうちほんとに眠くなりそのまま寝てしまった。

 

クラスメイト((((((…ヒキタニ優しい…?))))))

 

自分たちのイメージと違う心の声に動揺し、少しそのイメージを疑い始めたクラスメイトだった。

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