サトラレ八幡   作:149

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#4 確信

(やっぱ見られてる…)

 

昼休みをベストプレイスで過ごし、教室に帰っている途中不特定多数に見られていることに不信感を抱く。文化祭の事で人に見られる事自体は珍しくない。でも今回はこれまでの嫌悪の視線じゃなく好奇の視線。しかも来た時からずっと

 

(俺が学校にいない間になんかあったのか?)

 

こんなことを考えていると教室の前に着く。

 

(はぁ…結局ずっと見られてた。ぼっちは視線に敏感なんだからあんま見ないでよね!まぁ自業自得なんですけど)

 

俺は扉に手をかけ、開ける。すると

 

(……………………………………葬式?)

 

教室の空気はドッと重かった。そしてクラスメイトは扉の音に反応し、全員俺のことを見る。

 

(何この空気…重いんですけど…ていうか何で全員見てんの俺のこと、なにこれ)

 

そんな雰囲気に呆気を取られていると

 

「なあヒキタニ」

 

クラスメイトの一人が俺に話しかける。いきなり話しかけられ俺は驚き、何か言葉を返そうとするが、俺の返答を待たずしてクラスメイトは俺に間髪入れずに質問をいれる。

 

「お前さ、何で相模に暴言吐いたんだ?」

 

(っ!?)

 

それを聞き俺は焦り何とか表情に出さないことに成功したが内心は焦っていた。

 

(何で今更そんなことを?)

 

俺はチラッとクラス全体を見た後、相模と由比ヶ浜の方を見る。すると相模は顔を下に向け、由比ヶ浜は何か思い詰めた顔をしてこちらを見ている。よくみると葉山も表情が曇っており、三浦もずっとこちらを見ている。

 

(…俺が昼飯を食っている間にこの教室でなにかがあったんだ。俺か相模のことに関して。しかも何かしらの確証がないとこうは聞いてこないつまり下手なことはできない。…どうする。)

 

俺は必死に頭をひねり、考える。

 

(前までの方法をとるのは簡単だ。でも…)

 

俺はまた由比ヶ浜を横目に見る。

 

(また修学旅行のようなことにはなりたくない、前までなら考えられなかったけど、今は…あの場所があいつらが好きだ。だから…でも……くそっ)

 

(ヒッキー…私たちのことを考えてくれて…)

 

さらに苦悩する八幡とは別にその心の声を聞いたクラスメイトは気付き始める。

 

クラスメイト(方法ってことはなんか理由があったんだ…)

 

(……違うこれは前の俺から引き継いだ仕事、あくまで不可抗力だから…だから今回だけは例外だ)

 

(ヒッキー…)

 

無理やり自分に言い聞かせた八幡はチラッと由比ヶ浜に視線を送り心の中で謝り、話しかけたクラスメイトに答えを返す。

 

「…別に最低だったから最低だって言っただけだ。言った理由なんてそう思ったからとしか言いようがない。…わからないんだったら何度でも言う、あいつは最底辺の人間なんだよ。結局自分が可愛いだけで自己中でそんな奴に最底辺だって言って何が悪いんだ?」

 

(あの時の俺にしかできなかった間違ったやり方の優しい世界の完成。)

 

ここでチラッと葉山を見る。

 

(葉山が入ってこなかったのは予想外だったけどこれで全員のヘイトが俺にむ…く…。)

 

八幡はクラス全体をチラ見をしそこで初めて異変に気付く。

 

(…なんでだ、何で、おかしい。俺は視線には敏感だ。だからわかる、今、俺を悪として見ている奴がいない)

 

周りのクラスメイト達は大体の状況を察し、ある程度理解し八幡の行動の真意を知った。心の声も相まって、八幡を見る目が変わり誰一人として悪として比企谷八幡を見ることができなかった。そんな周りの変化に八幡に近しい人間はそれぞれ反応を示す。

 

(みんなのヒッキーを見る目が変わった…)

 

(ヒキオのやつそんなこと考えて…)

 

(八幡…)

 

(考えればわかることだけどね)

 

八幡は自分にヘイトが向くように、喋るが喋れば喋るほど反対の効果をもたらすことに、焦る。

 

(まさか最初っから全部気付かれて…まずい焦りすぎてその可能性を考えてなかった。もし全部最初っから知っていたなら今の方法は逆効果になる)

 

その考えが頭に浮かんだ時点で八幡の焦りが加速していく。その反対に周りは冷静になり、話しかけたクラスメイトは

 

「…ありがとうヒキタニ」

 

八幡にお礼を言った後苦虫を噛み潰したような顔をし席に戻る。

 

(まずい…俺へのヘイトが完全に消え失せてる)

 

自分へのヘイトが消えていることに悪態をつきつつ、周りを観察する。

 

(どうする、どうする。)

 

そんな風に焦り考えている八幡を見てクラスメイトは完全に認識を改める。

 

クラスメイト(…ものすごく優しい)

 

ここでチャイムがなり、先生が教室に入ってくる。

 

「ほら〜授業始めるぞ〜。…ん?どうしたんだお前ら」

 

(まぁヒキタニの声が漏れ漏れだったからわかるけど)

 

入ってきた教師は、教室の異様な空気に気付き問いかけるが、クラス全体が何でもないと一蹴し、先生も「そうか」とだけいい、全員に席に座るよう指示した。俺はそんな微妙な空気と気分の中、先生の指示に従い席に座る

 

(今日中にどうにかしないとまずい。どうにかしないと、雪ノ下が熱を出してまで成功させたかったものが壊れてしまう)

 

しかしすぐに案も浮かばず、あっという間に時間が経ち、放課後まで縺れ込んだ。

 




後書き
お久しぶりです。案外続けて欲しい!と言うコメントが多かったので続けようと思います。そこでアンケート何ですが、当初は相模も葉山も多少しばかれるくらいを予定してたんですけどコメントを見ると案外厳しめのを期待している声があったので聞きたいんですけど。この先葉山と相模ボコボココースか葉山と相模どっちも救済コース、葉山だけもしくは相模だけボコボココース、どれがいいですか?これからのことなのでコメントをしてくださると助かります。よろしくお願いします。それではまた次回お会いしましょう
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