やあ、はじめましてだね。
僕は名も無きモブ死神。
に転生した、いわゆるオリ主だよ。よろしくね。
転生理由は、何と言うか、ついでらしい。
余った材料がもったいない気がして、一品作ってみた。
そんな主婦の気まぐれみたいな感じで出来た所に、たまたま目に付いた魂を、ひょいっと入れて完成。
神様転生なのにチートや特典が無しなのは、そういう理由なんだってさ。
それとモブ死神って言ったけど、正確にはその見習い、学生だね。
真央霊術院ってところにいるよ。
モブ死神なんてやってると、運が悪かったらそれだけで死んじゃいそうって思うよね?
でも死んだ状態のまま、この世界に放り込まれた僕は、一応の霊力はあったらしくて。
つまり、お腹が空く仕様だったんだ。
霊力があると燃費が悪いんで、ご飯を食べないと空腹に苦しんで消滅するって事さ。
それで困った僕は、そうだ死神に就職すれば給料が出て、ご飯が食べられる!
そう思って、それらしい建物に駆け込んで、なんやかんやがあって真央霊術院に入学できたというわけさ。
そしてそこで僕は、神様の言っていた「余った材料」の意味をようやく知る事になったんだ。
吉良イズル。
ゆえに侘助。のセリフで有名なブリーチに登場するキャラクターだよ。
というか、そのセリフのほうが本人よりも有名だよね。
類似のキャラクターに「あ、ありのまま(以下略)」のポルナレフとか、「安西先生……バスケがしたいです……」の三井さんとかがいるね。
本人よりも斬魄刀よりも、むしろセリフのほうが本体。
まあ、吉良イズルっていうのは、そんな地味なキャラクターなんだ。
なんだけども。
その、はずなんだけれどもが。
今、目の前にいるその地味なはずのキャラは。
金髪、なのはまあ同じとして。
常にしかめられていた眉は、ハの字なのは同じだが自然になって。
下からねめつけるようだった三角の目は、長方形になって前を向いてて。
ヘの字だった口は、上下をさかさまに常にゆるやかなVの字で笑みを作っている。
というか、この顔は記憶にあるんだよね。
よくオリ主の代わりに消える事に定評がある、彼。
青山 優雅くん。彼にしか、見えない。
まさか、吉良だから?
キラキラが止められないよ、というつながりで?
え。でも、言うの? 彼が、ゆえに侘助って言うの?
似合わないんだけど。
というか、余ったってそういう意味で?
それで作った世界って、他にどんなパーツ使ってるの?
先の展開とか大丈夫?
この青山吉良くん、将来ゾンビじゃなくて
ただし
そんな気がするよ。
うん、多分間違いない。
よし。他のキャラクターも探してみよう。
まずは校内からだ。え~っと、確か……
ヤンデレ化してたモモって人と、卍解が壊れたレンジと、命を刈り取る人がいるはず。
誰がどうなっているのか、むしろ楽しみになってきた!
そう考えていた時期が、僕にもありました。
居るんですけど。
普通に、死神の学生の中に 月島さん が居るんですけど。
なのに他の、フルブリンガー? だったかのメンツが居ないんですけど。
ということは。
まさかあのへんの展開自体が、いらないものとして仕分けられて余りもの扱いに……?
しかも月島さんだけ居るという事は。
まさか月島さんだけがかろうじて使えるパーツとして、再利用されて……?
なんだろう。なんでなんだかはわからないけど、涙があふれてきたよ。
この悲しみはなんだろうね。
でもチャドの霊圧は消えた気がする。
なんでだろうね。
ああ、あと月島さんはたまたま真央霊術院に来ていた、隊長さんなんだって。
五番隊の所属でね。つまりは 藍染ポジ なんだ。
うん。なんか詰んだ気がしてならないんだ。
私が天に立つ。
じゃなくって。
私が天に立った ことに「した」
みたいなヤベー事だってきっと出来そう。
出来るんじゃないかな。うん、多分出来る。
…………よし!
その後。
僕が見えない帝国? だったっけ。
クインシーがソウルソサエティの影空間に潜んでいるのを、月島さんにチクッて。
過去にちょっとした災害の連鎖で、徐々に衰退して消滅したことに「した」けれども。
そうやって平和になったのも、あれもこれも、全てが月島さんのおかげなので。
僕の物語は、これでおしまいなんだ。
だって、余計な事を知っていて、強くも無い奴なんて。
念のために消しておくものだろう?
だから僕はこの世界になんて、居なかった事に「なった」ので。
やっぱり、このお話はこれでおしまいなんだ。
月島さんのおかげではあるけれども。
それでも僕が何かを出来た、という事までは無かった事にはならない。
だからこの結果にも、まあ、それなりに僕は満足なんだ。
満足ということに、僕が自分の意志で「しよう」と思う。
でも誰かには聞いて欲しかったから、こうして残してみたんだけどね。ここまでのお付き合い、ありがとう。
じゃあね、バイバイ。
<End>