おかげさまでお気に入り登録が100件に到達いたしました。正直なんとなくで始めたことなのでこの短期間でここまで評価されるとは思っても見ませんでした。
今後もこれをモチベーションに頑張っていきたいと思いますのでよろしくお願いします。
翼とメイア、現代の稲妻町にて
現代 稲妻町
「ふぅ、戻ってきたわね。やっぱり私たちの時代に比べて空が綺麗ね。」
メイアは自分の時代で一日休んだ後、天馬たちの時代に戻ってきていた。
「彼らは私たちの時代に来てたみたいだけど、あれからどうしてたのかしら。この時代に戻って来てるようだけど。」
メイアは彼女が休んでいた間のことは知らず、その間に雷門が何をしていたのか気になる様子だった。
「ま、次に見かけたときの楽しみにしておきましょう。さ~て、今日は何して過ごそうかしら♪」
雷門のことは頭の片隅にやりつつ、メイアはまた過去の時代を満喫しようと町に繰り出していくのだった。
一方、雷門のメンバーは各々織田信長にまつわるアーティファクトを手分けして探していた。
全員で探すより、誰かひとりでも見つかればいいと考えた結果だった。
天馬、信助、葵は学校の図書室を、神童は自宅の書斎など、それぞれが思い思いのところを探していた。
そんな中、翼は町内の書店や図書館をはしごしていた。
「織田信長本人にまつわるものったってそんなもん簡単に見つかるわけないよなぁ。」
織田信長の時代の古書などが置いてないかと古書店などにも足を運ぶも全て空振り。
「織田信長 尾張の国に生まれ、幼少の頃より破天荒なさまからうつけ者と呼ばれ、天下統一を目指すも1582年、本能寺の変にて討たれる。…ねぇ」
翼は前世から勉学の方はあまり良くなく、歴史の授業で学ぶぐらいの知識がギリギリあるかないかといった具合だ。
「こんなんなら誰かと一緒に探したほうが良かったかなぁ~。一体どこを探せばいいのやら。」
自分のお馬鹿さを嘆きながら町を歩いていると背後から声がかかった。
「おーい翼!どうしたの?こんなところで。」
名前を呼ばれ振り向いた先にはゴッドエデンで出会い、自分の化身を制御するきっかけをくれた少女、メイアがいた。
翼と出会う少し前、メイアは稲妻町の町並みを気の向くままに歩いていた。
河川敷では子供たちが駆け回り、遊んでいた。あいにくサッカーはサッカー禁止令の影響ですることは出来ないがそれでも河川敷は小学生たちの遊び場にはうってつけだった。
「こんな河川敷なんて私たちの時代ではもう殆ど見かけないわね。」
技術の進化が進んだ200年後の未来ではこのような自然を感じるような遊び場はあまり見られない。ましてやメイアはセカンドステージチルドレンである。友人とあんな風に駆け回った経験などほとんど無かった。
「昔はギリスと遊んだりもしたけど、フェーダに入ってからはそんなことも無くなったわね。」
数少ない幼少期の記憶を思い出しながら懐かしげに呟く。
そのまま河川敷を抜け、商店街に入る。
「車は地面を走っているし、町並みも全然違う。不便なことも多いけどここではそれが普通なのよね。」
ここでも自分たちの時代との違いを比べる。
「車は少ないけど人は多い。こういうのもたまにはいいわね。って、あら?あれは…」
都会に暮らす人間が田舎に来た時に感じるような感覚を抱きながら歩いているとなにやら見覚えのある赤い髪の少年の姿が見えた。その後ろ姿は普段とは違いなにやら途方にくれたような雰囲気を醸し出していた。
「間違いないわ。どうやら一人らしいし丁度いいわ♪」
この時代でも特に自分の興味をそそる男の姿を見つけ、声をかける。
「おーい翼!どうしたの?こんなところで。」
声をかけられ振り向いた先には思いもよらぬ少女が立っていておもわず固まる翼。
「メイア…!?」
「あの時以来ね。今日はどうしたの?」
「どうしたのって…それはこっちのセリフだよ。なんでこの時代に?」
「うーん、仕事を兼ねての観光といったところかしら♪」
「ええ…エルドラドにバレるとまずいんじゃないのか?」
以前あった時、あまり表立って行動することが出来ないと言ってたが…
「歴史に介入しなければ早々感づかれることは無いと思うから大丈夫よ。」
そんなものなのだろうか。
「それより、あれからどうしていたのか聞かせて欲しいわ。どこか喫茶店にでも入ってお話しましょ♪」
「ちょ、ちょっと俺は今やることが…」
「いいからいいから!」
そういって翼の腕を引き近くの喫茶店に向かうメイアだった。
(てか、やっぱり力強いな!?)
稲妻町内のとある喫茶店
「このセットを2つください。」
メイアに連れられて喫茶店に入った翼は何か注文しないわけにもいかずケーキのセットメニューを注文する。
「で、こんなところに連れ込んで何の用だい?」
一息ついたところで言う。
「言ったでしょ?あの島で私と別れてから今に至るまでに何があったのか聞きたいの。」
「何で?」
「前にも言ったように、エルドラドのやろうとしてることは私にとっても無関係じゃないの。だから、エルドラドと戦ってるあなたたちの動向は気になるのよ。あ、あと翼個人のこともね♪」
面と向かってそんなこと言われ少し顔を赤くする翼。そういう意味ではないと分かっていてもメイアに言われるとなぜかむず痒くなる。
「まあいいけど。どこから話したもんかな。」
「まず、メイアと別れてすぐにみんなの所に駆けつけたんだが、その時にはもうバトルは終盤だったんだ。それでシュウ…え~と、あの島にいた以前戦ったことがあるサッカー仲間と俺の仲間の天馬がミキシマックス、合体したんだ。」
メイアと別れてすぐのところから話し始める翼。メイアはそれを相槌を打ちながら聞いている。
「シュウの力を借りた天馬は化身アームドを身に付けることが出来たんだ。」
「へ~、彼、出来たんだ。」
「ああ。そのおかげでA5…島に来ていたエルドラドの五人を退けることが出来たんだ。けど、顧問の音無先生って人からサッカー棟が壊されそうだって連絡が来て急いで島に戻ったんだ。」
ここで注文していたケーキセットが来た。メイアは花が咲いたような笑顔で店員さんから受け取る。やはり女の子は甘いものが好きらしい。
「それから、エルドラドを倒すために君たちの時代にある覇者の聖典ってやつを手に入れるために君たちの時代に行ったんだ。」
お互いケーキをつまみながら話を進める。
「へ~私たちの時代に来てたんだ。覇者の聖典ってあのマスターDが残したっていうあれのこと?」
200年後の未来に生きるメイアも当然、覇者の聖典のことは耳にしたことがあった。
自分たちの時代に来たことは知っていたがあの日はすぐに休んだため、彼らの目的が覇者の聖典だったことは初めて知った。
「うん。覇者の聖典には最強のイレブンについて書かれているらしいってことでエルドラドを倒すのに役立つかもと思ってね。」
「たしか、サッカー記念博物館にあるんだったかしら?」
ここからはメイアの知らない話になるため少し前のめりに話を聞き出す。
「ああ。だから、俺たちは夜の博物館に潜入して盗み出すことにしたんだ。」
「あはは、貴方たちらしいわね!」
大胆な行動に思わず笑うメイア。
「…続けるよ。いろいろあったけど無事盗み出すことに成功して俺たちはこの時代に帰ってきて覇者の聖典を解読しようとしたんだ。けど、何を書いてるか全く分からなくて困ってたんだ。けど、音無先生と俺の住んでる木枯らし荘の管理人の秋ねえが入ってきて。そしたらその文字に心当たりがあったらしかったんだ。」
「へ~、あの誰にも解読出来ないと言われたあの覇者の聖典に?」
「うん。二人は俺たちの監督の円堂監督と中学からの付き合いなんだけど、どうやらその文字は監督のおじいさんの円堂大介さんのものらしいんだ。監督が俺たちくらいのときもそのノートを頼りに特訓してたらしいんだ。」
「へ~すごい偶然もあるものね。なるほど、円堂大介のDでマスターDか。」
「ああ。誰にも解読出来ない暗号の正体はただ滅茶苦茶汚い字だったてわけ。笑っちゃうだろ?」
「あはは♪確かに、それじゃあ頭の固いエルドラドの連中が解読できないわけね。」
「助かり半分、困り半分って感じだな。けど、その文字を読めるのは円堂監督だけらしいんだけど円堂監督は封印されているし、ほかの時代の円堂監督も監視が厳しそうだから接触できそうになかったんだ。だから、大介さんが生きていた時代にとんで本人に読んでもらうことにしたんだ。」
「なるほど。確かにそれしか方法はないわね。」
「ああ。そしてすぐに大介さんが生きていた時間にタイムジャンプしたんだ。」
ここで一旦小休止、ケーキと飲み物に口を付ける。俺はジュース、メイアは紅茶だった。
「ふふ、結構美味しいわね♪」
どうやらお口にあったようだ。
「そういえば未来の食事ってどんなのなんだ?やっぱり一日分の栄養を詰め込んだサプリとかなのか?」
自分の中の未来の食事のイメージを述べる翼。
「まさか、普通に料理が出てくるわよ。一応そういうものもあるけど、やっぱり食事っていうのは娯楽の一つでもあるもの。」
「へ~、なんか意外だな。どんなのなんだろ。この時代のものとは結構違うのか?」
自分の中のイメージを否定され少し残念だが興味はある。
「そこまで大きな違いがあるわけじゃないけど、やっぱり200年の間に新しく生まれたものもあれば、無くなったものはあるみたいね。この時代にきて初めて目にするものも結構あるから新鮮で楽しいわよ!」
メイアは楽しそうに言う。そう言われると興味が沸いてくる。
「いつか食べてみたいな。」
「ええ、そんな時が来たら今度は私がご馳走するわ。」
「楽しみにしてるよ。」
そんな約束をしれっと放り込んでくる。女の子とこうして話ながら食事をするなんて前世でもあまりなかった翼にとってはついつい身構えてしまうも喜ばしいことだった。
「それじゃ、続きを聞かせてくれる?」
「ああ。」
「大介さんの元にタイムジャンプしたらそこはトンガットル共和国っていう南国の国でそこの病院に入院していたんだ。で、その大介さんに覇者の聖典の内容を教えてくれって頼んだんだけど断られてさ。そしたらマネージャーの葵って子が病室の方に行くからついて行ったら必死に説得してたんだよ。」
「ふーん…」
「どうしたんだ?ムスっとして。」
「別に、何でもないわ。続けて。」
そう、別に何でもない。別に他の女の子の名前が出て来て二人で行動してたことが面白くないわけじゃない。
「?まあいいや。で、葵の説得のおかげで大介さんは俺たちに覇者の聖典の内容を教えてくれることになったんだけど、病室を抜け出そうとしているのが看護師さんにバレたから後から合流することになったから先にみんなのところに戻ったんだ。そしたらプロトコル・オメガの連中が追ってきてたんだ。」
「ま、私たちの時代ではエルドラドが意思決定機関だし、覇者の聖典が盗み出されたなんて情報はすぐ伝わるでしょうね。」
「ああ。それで試合になったんだけど…」
「負けちゃったのね。」
「ああ…」
メイアの見立て通り、今の雷門ではプロトコル・オメガ2.0に勝つには足りなかった。
「まあ、勝つにはまだ足りないとは思ってたわ。それより、どんな展開になったの?話してみて。」
「お見通しってことか。うん、それじゃ。」
「ゴッドエデンで天馬は化身アームドを身に付けることが出来たんだけど、その情報は伝わっていてやっぱり天馬は重点的にマークされて思うようにプレーできずに化身アームドも失敗したんだ。その間に失点してしまって前半は2-0で折り返したんだ。けど、向こうもあまりチーム内の関係は良くなさそうだった。」
「なるほど。ま、彼らにも彼らの事情があるんでしょうね。」
「ああ。それで後半戦の前に大介さんがグラウンドにやってきて監督になるって言い出したんだ。そして再開前に良く分からないアドバイスをくれたんだ。最初はみんなその意味が分からなくて混乱してたんだけど、ふとした瞬間にアドバイスの意味に気づいたんだ。必殺タクティクスのな。」
「松風天馬にボールを回す必殺タクティクスかしら?」
「ああ。それが決まって一点返してそこから勢いに乗って同点まで追いついたんだ。相手の連携がうまくいっていなかったのもあって俺の化身でベータを止めたりもしたんだぜ!」
少し誇らしげに語る翼だった。そんな翼の口ぶりに思わずメイアも笑みをこぼす。
「化身、完全にコントロールできるようになったのね。良かったじゃない。」
「メイアのおかげだよ、本当にありがとう。」
「ふふ、どういたしまして♪」
「話を戻すね。その勢いのまま今度は剣城が化身アームドに成功したんだ。あいつは化身を出せるようになって長いし、さすがのセンスだよ。そして剣城のシュートで勝ち越したんだけど…」
「そのままは終わらなかったのね。」
「ああ。そこからベータが自分の力をチームメイトに分け与えて強化したんだ。これまでは連携ができていなかったのもあって相手の行動を読めたからベータを止めることができたんだけど、全員が強化されてしまったせいでどうしてもマークが追いつかなくなってそのまま逆転負けしてしまったんだ。」
「なるほど。それで、そこから何でさっきみたいに町を彷徨っていたの?」
大体の経緯を説明されたメイアが問う。
「試合が終わったあと、あいつらは大介さんを封印しようとしたんだけど大介さんも抵抗したんだ。その結果大介さんが石になってしまったんだ。」
「それってクロノストーン現象?」
「知ってるのか!?…大介さんが石になったのを確認して覇者の聖典を回収して帰っていったんだけど、大介さんは石の状態でも話せたんだよ。」
「クロノストーンになった人間が話せるなんて初めて聞いたわ。流石マスターDってところかしら。」
さすがのメイアもこれには驚いていた。大介さん、本当にすごい人である。
「それで、覇者の聖典にはなんて記されていたの?本人から聞いたんでしょ?」
「ああ。覇者の聖典には大介さんが考えた時空最強のサッカーチームに必要な力が書かれてたんだ。その内容は良く分からなかったけど、その力を持つのは歴史上の英雄たちらしいんだ。」
「へ~流石マスターD、とんでもないことを考えるわね。」
「本当だよ。それで本人たちにサッカーをやらせる訳にも行かないから直接会いに行って、彼らと俺たちでミキシマックスをすることで俺たち自身が時空最強になろうってなったんだ。」
「なるほど。確かにあなたたちならそれが出来るわね。」
「ああ。俺もワクワクしてるんだ!それで最初のターゲットである織田信長に繋がるアーティファクトを探して町を歩いていたんだ。」
「そういうことだったのね。織田信長か、私も詳しくは知らないけど私たちの時代にも名前は伝わってるわ。よほど凄い人だったのね。」
ようやくここに至るまでの話を語り終えた二人。手元のケーキは全てなくなり、
飲み物もあと少しといったところだ。
「それで、アーティファクトは見つかりそうなの?」
「それが全然なんだよ~。みんなで手分けして探すことになったんだけど、俺って馬鹿だから信長のこと全然知らくてどこを探せばいいのやらって感じだ。…っと天馬から電話?」
メイアに目で問いかけ、許しを得て電話に出る。
「もしもし。…いや、俺は全くだ…うん…え、見つかった!?…うん…うん…分かった、すぐに合流する。じゃあまた後で。」
電話の様子から察するにどうやらアーティファクトが手に入ったらしい。
「ごめん、メイア。俺、もう行かなきゃ…」
「気にしないで。私が無理やり誘ったんだし、それに聞きたいことも聞けたしね♪」
「ならよかった。それじゃ、また。」
「ちょっと待って。これを渡しておくわ。」
そういってメイアはなにやらフェイが持っているデバイスのようなものを渡してきた。
「これは?」
「それは私たちの時代の携帯電話のような物よ。それがあれば私とメールや電話で連絡を取れるわ。」
「どうしてこれを俺に?」
「それがあれば状況を連絡できるでしょ?それに前にも言ったでしょ、あなたに興味があるからよ♪今日こうして二人で話して楽しかったし、また会いましょう♪」
見惚れるような笑顔でそう言ってくるメイア。
「なるほど、分かった。何かあったらこっちからも連絡させてもらうよ。」
「ええ、待ってるわ♪ちなみにそれを持ってれば私もあなたの居る時代にタイムジャンプしやすくなるの。あと、前と同じで他の皆には内緒にしててね。」
「分かった、約束する。それじゃ!」
そういって二人分の支払いを済ませ翼はみんなの元に向かった。
「どうやら化身のコントロールは完璧みたいだし、彼はこれからの戦いもしばらくは心配なさそうね。…それにしても時空最強イレブンか…。私たちには敵わないだろうけど、少しは楽しめるかも知れないわね♪」
最強は自分たちフェーダ。そんな確信めいた自信を抱きながらも、もしかしたら面白い相手になるかもしれない。そんな未来を思い浮かべたメイアは笑みを浮かべながら店を出たのだった。
「行くぞ!5、4、3、2、1、タイムジャンプ!!」
恒例のワンダバの掛け声とともに発進したTMキャラバンがワームホールをでたそこは
「着いたぞ!ここが尾張の国!信長の町だ!!」
いかがでしたでしょうか?
なんかアニメとかによくある登場人物たちによる総集編みたいになってしまいましたね。いかがなものか…
今度は普通のデートみたいなのも書いてみたいですね。
次回からようやく信長編です。基本は原作沿いでオリジナル要素挟むのが難しそうですがどこかに挟みたいですね。
あと、時空最強イレブン探しの各章でほんの少しずつですが書きたいこともあるので頑張りたいですね。
それでは。
あぁ、俺も女の子と二人で喫茶店に入れるような日常送りてえなぁ