二度目の人生とフェーダの姫   作:プライムハーツ

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はい。というわけで今回から三国志編です。



三国志編
三国志の英雄と天才軍師に会いに行こう


「次!お願いします!」

「行くぞ!」

雷門サッカー棟グラウンドでは信助のキーパー練習が行われていた。

FW陣から次々にシュートを受け続ける信助。

「どうした信助、勢いが足りないぞ。」

そばで見ている三国先輩から厳しい言葉が飛ぶ。

この特訓は信助たっての希望であった。

「三国先輩…僕にキーパーが務まるんでしょうか…敵はドンドン強くなってるのに、それについていけるほど強くなれてない気がして…」

信助が弱音をこぼす。

たしかに敵のシュートはどんどん強力になっているし、ゴールを許すことも多くなっている。

「たしかに今のままでは厳しいだろう。けど、それでも雷門の守護神は信助、お前なんだ。俺は今年で卒業だ。来年以降はお前しかいない。」

三国先輩が信助に言うがやはり浮かない信助。

「大丈夫だ。何も全て一人で背負う必要はない。失敗してもいい。俺が居るうちは後ろから見ててやる。みんなもそうだ。だから顔を上げろ。さぁ特訓の続きだ。」

「…はい!」

 

「信助、大丈夫かな?」

隣にいる天馬が問うてくる。

「キーパーにはキーパーにしか分からない悩みも多いだろうしな。だから俺たちもなんとか力になってやりたいな。」

「うん!ずっと一緒にやってきたんだ。俺たちが力になってあげないと。」

天馬と信助。この二人がいてくれて本当に良かったと思う。

何も分からない、両親のことすら分からない状態でいきなりこの世界に放り出された俺が今こうして二度目の人生を満喫できているのは同年代の親友とも言えるこの二人がいてくれたことが大きい。剣城たちはって?ほら、彼は最初あんなだったし狩屋や輝は後からだし、うん!。

「「ん?うわっ!?」」

よくわからない言い訳を心の中でしていると突如ボールが飛んできた。

 

「やっぱりボールを蹴るって気持ちいいね、天馬!」

「太陽!?」

飛んできた先にはかつて俺たちと全力でぶつかりあった男、雨宮太陽がいた。

 

 

「もう体はいいの?」

「ああ。もう大丈夫だよ。また天馬たちとサッカーができるよ!」

太陽は10年に一人の天才と言われるほどの実力だったが体が弱く病院での生活を余儀なくされていたがどうやらもう心配はないらしい。

「チーッス!久しぶりやんね、太陽!」

「久しぶりだね黄名子ちゃん。」

どうやら太陽と黄名子はお互いを知っているらしい。

「フェイ、これも・・・」

「うん。タイムパラドックスの影響だろうね。」

フェイと確認していると天馬と話していた太陽が寄ってきた。

「フェイ・ルーン君だね。」

「フェイのことを知ってるのか!?」

「うん。豪炎寺さんから話は聞いているよ。だから僕も天馬や翼君たちの力になりたいんだ。チームに入れてもらえないかな?」

「本当!太陽が仲間になってくれるなんて心強いよ!ね、翼、信助!」

「うん!よろしく雨宮くん!」

「ああ。太陽には散々苦しめられたしな。こちらこそよろしく。」

ホーリーロードでは終始圧倒された太陽が仲間になってくれるなんて

ありがたいことこの上ない。それに一緒にプレーするのも楽しみだ。

 

 

「どうやら話はもう済んでるみたいだな。」

話がひと段落したところでちょうど豪炎寺さんがやってきた。

「今回のアーティファクトは孔明の書だ。」

「孔明の書?」

「うむ。今回は三国志の時代に飛ぶ!」

「三国志?」

「なんだなんだ狩屋。知らないのか~?」

「むっ。」

三国志といえば昔の中国のことだよな。朝の読書タイムの時に図書室で借りた三国志の本(漫画)を読んでたから今回は分かるぞ!

「三国志!!僕、三国志大好きなんですよ!!」

「うわぁ!?」

速水先輩が急に声を上げ思わずびっくりする。

「3の力、未来をも見通す状況推理能力で敵の急所を突く正確無比のミッドフィールダーには天才軍師、諸葛孔明が、そして4の力、大国を治める力、強靭な行動力と実行力を持つ鉄壁のキーパーには劉玄徳がふさわしい。」

おお、どっちも知ってる人だ。

「劉玄徳!!僕、大ファンなんです!劉玄徳に会えるなんて感激だ~。」

いつになくテンションの高い速水先輩。

分かっていない人のためにも速水先輩が二人について説明してくれた。

曰く、劉玄徳は義の人であり、自分についてきた民衆を見捨てることが無かった人である。その劉玄徳を支えた歴史上で最高の頭脳とも呼ばれる男が諸葛孔明であると。

俺が読んだ本でもだいたいこんな感じだったな。

 

 

「では、今回のタイムジャンプのメンバーを発表する。まず、松風、赤峰、剣城、神童、霧野、フェイ、菜花。それから錦、狩屋、倉間。そして雨宮と西園。以上だ!」

「ええええ!?僕、居残りですか~!?」

「アイドルに会いにいくわけじゃないんじゃ。ミキシマックスの成功率と戦力を考慮した結果じゃ。」

「そんな~~」

速水先輩、ガチ凹みである。

「まぁまぁ。劉備のサインもらってきてあげますから。」

「翼君、本当ですか!?ぜひお願いします!」

流石にかわいそうなので助け舟を出しておく。もらえるかどうかは分からんけど。

 

 

「それでは出発するぞ。みんなキャラバンに乗り込めい!」

「へ~これでタイムスリップするんだね。実際見てみると信じられないな。」

初ジャンプの太陽が興味深そうに言う。

「初めての人はみんなそう言うよ。太陽、今回はよろしくな。頼りにしてるぞ。」

「うん。こっちこそ後ろに翼君がいるのは頼もしいよ。よろしく。」

「あ、ウチらもいるやんね!ね、フェイ!」

前の席の太陽と言葉を交わしていると通路を隔てた隣の席の黄名子とフェイが入ってきた。

「うん。お互い頑張ろうね、太陽くん。」

「後ろはウチらと信助がいるやんね!」

「だから思い切ってプレーしなよ。久しぶりのサッカーだろ?」

「ありがとうみんな!絶対に力になってみせるよ!」

そう言う太陽の言葉は力強かった。

 

「翼、今回の三国志のことはちゃんと分かってるやんね?ジャンヌさんの時みたいによく分かってなかったりして。」

黄名子がにししと言った表情で聞いてくる。

「ふふん、舐めるなよ。俺は朝の読書タイムに三国志の本を読んでいた男だぞ。もちろん孔明も劉備も知ってるぞ!」

「それ絶対漫画やんね。」

「漫画を舐めるなよ!そんな黄名子こそどうなんだ?」

「ウ、ウチは大丈夫やんね!?」

「怪しい・・・じゃあ魏の国の将は?」

俺が知ってる範囲でクイズを出してみる。

「え、え~と・・・・・・あ、フェイ、そのアメ、ウチも欲しいやんね!ちょうだい!」

「あ、逃げた!」

黄名子め、覚えてろ

 

 

「ええ・・・ええ。彼らは順調につけているわ。プロトコル・オメガはもう敵じゃなさそうね。ただパーフェクト・カスケイドにはまだ歯が立たないかもしれないけど。」

『なるほどね。そういえばこの間伝えた脱獄犯の方はどうだい?何か動きはあったかい?』

「ザナークのことね。そのことなんだけどもしかしたら彼は私たちと同じ力を持ってるかもしれないわ。エルドラドの部隊を一人で制圧して洗脳した上で力を分け与えてたわ。まだ完全には目覚めてないけれどゆくゆくはそうなるかもしれないわ。」

『へ~それは面白いね。なら、こっちでもそのザナークの方は観察しておくよ。一応メイアの方でも頼むよ。」

「彼らのついでよ。まぁ分かったわ。それじゃ、私も彼らの行き先に向かうわ。」

『はいはい、それじゃよろしく頼むよ。お気に入りの彼ともね。』

「べ、別に行き先について行ってるだけでずっと一緒にいるわけじゃないのよ!そ、それじゃまたそっちでも何かあったら連絡してちょうだい!」

 

 

「ここが三国志の時代か~」

「さぁ、早く諸葛孔明と劉玄徳を探そう。」

俺たちはついてそうそう目当ての二人を探し始めた。

「ん?なにか向こうから声がするぜ。」

水鳥先輩が何かを聞きつけみんなに言う。

耳を澄ますとたしかに男性が歌ってるような声が聞こえてきた。

「とりあえず行ってみよう。」

天馬の言葉にみんな従い声の方向を目指す。

 

「いた!あそこだ!」

竹藪の中を声を頼りに進み向けると声の主を発見した。

「すいませ~ん。」

男性に声を掛けようと竹藪から出ると

「危なーーーーい!!!」

「「「うわああああああ」」」

声に釣られそちらを向くとなんと大砲がこちらを向いていた。

「ハハハ、びっくりしたか?」

「い、いきなりびっくりするだろ!!」

ひっくり返る俺たちを笑い飛ばす男に水鳥先輩が食ってかかる。

「すまんすまん、冗談だよ!驚かせて悪かったな。」

「まったく・・・」

「すまんついでにひとつ頼まれてはくれんか?こいつが引っかかってしまってな。」

言われて大砲の足元を見ると泥濘に車輪が引っかかってしまっていた。

「いいですけど・・・」

お人好しの天馬が承諾する。

「おお、感謝するぞ。それじゃあお前とお前はそっちを、そしてお前はワシとこっちを押すぞ。」

そういわれ指さされた俺と天馬が大砲の前を、信助が男の人と後ろから押すことになった。

 

「「せ~~~~の!」」

「お、重い。」

「ふぬぬぬぬ!」

想像していたよりもかなり重く全然動かない。

「ん?すいません。こっちの車輪は引っかかってないみたいなので押すのではなく一度引いてみてはどうでしょうか?」

苦戦している俺たちを見て神童先輩が気づいたらしく提案する。

「いや、儂はこいつを押すと決めた。決めたからには必ず押し出す!!」

しかし神童先輩の提案を男は却下した。

「こっちの身にもなってくれ・・・」

思わず弱音をこぼしてしまう。

「いや、必ず出来る!行くぞ、せ~の!」

「もうしょうがないな。」」

「「「せ~の!!」」」

頑固な人だな。どっかで見たことあるぞ。

「ふんんんん!うおっ!?」

それから思いっきり押し出し続けているとなんと押し出せてしまった。

「やったぞ!!ハハハハハ!!」

「本当に押し出しちゃったよ・・・」

「すげえ・・・」

 

 

「改めて礼を言うぞ。助かった。」

「いえ。それにしてもこれは一体何に使うんですか?こんな大きな大砲。」

天馬が問う。

「こいつか?こいつは亀を捕まえるんだ!」

「か、亀!?」

どんなでかい亀だよ!?

「ハハハ!冗談だ!」

このおっさん・・・

「ハハハ、本当は龍を捕まえるんだ。」

「また冗談でしょ?」

「いや、今度は本当だ。」

「え?」

 

「「兄者~!!」」

男の人と話し込んでいると遠くから二人の男が走ってきた。

「兄者、こやつらは?」

「怪しい奴らめ、叩き切ってくれる!」

「うええええちょっと待ってください!?」

縦に大きい男と横に大きい男の内横に大きい方がいきなり剣を向けてくる。

「待て待て、張飛。」

それを制してくれる。ん?張飛?

「俺たちは劉玄徳と諸葛孔明を探しているんです。」

「儂を?」

「「え?」」

「劉玄徳は儂だが。」

「「「ええええええ!?」」」

俺たちが探していた劉玄徳その人だった。

 

 

神童先輩が劉備さんたちに事情を説明してくれる。

「ハハハハ、なるほどな未来から来たとはな!これまで聞いた中で一番面白い冗談だ。」

「そんなことが信じられるか!叩き切ってくれる!」

「待て、面白いではないか。儂は信じる。こいつを押し出してもらった恩もあるしな。」

「おお!俺もそう言おうと思ってたんだ!」

張飛さんはすごく単純なのがよくわかる。

「それじゃあ、すぐに孔明に会いに行こう。儂たちもこれから孔明に会いに行くところだったんだ。」

「これから、孔明に?」

「ああ。この国を良くするためには孔明の力が必要だ。孔明の力を借りると決めたら借りるんだ!」

劉備さんはさっきのように一度決めたら絶対に譲らない。そう感じさせられる。

「かっこいい~」

そんな劉備さんを信助はキラキラとした目で見ていた。

 

 

「では、行くぞ。」

「その大砲を持っていくんですか?」

「ああ。」

「けどそれって龍を捕まえるためじゃ・・・」

「いかにも。孔明は龍に化けられると言われている。龍に化けて空に逃げようとしてもこれで引っ捕えてやるのだ!」

龍に?そんなことあり得るのか?

疑問に思うも劉備さんたちは既に出発していたためあとに続く。

 

「今だ!」

ワンダバが前を行く劉備さんと信助にミキシマックスガンを放つ。

「あ・・・やはりまだダメか・・・」

信長の時のようにオーラを受け取ることが出来なかった。

「やっぱり、僕の力がまだ足りてないから・・・」

信助が落ち込んで言う。

「大丈夫さ信助!まだ駄目ならこれから力を身につければいいじゃないか!」

「そうそう。神童先輩も霧野先輩もすぐにはオーラを受け取れなかったんだ。焦る必要ないよ。」

「天馬、翼・・・うん、そうだよね。ありがと二人とも!」

「その粋だ。」

そう言って劉備さんの近くまで駆けていく信助。

「天馬。」

「うん、分かってる。」

やはり天馬も信助の悩みには気づいていたようだ。

「力になってやろうな。」

「うん!」

天馬も同じ気持ちだったようで少し安心した。

 

 

「着いたぞ、ここが孔明の屋敷。通称孔明要塞だ。」

「孔明要塞・・・」

劉備さんらに連れられ俺たちは孔明の屋敷についた。

いや、屋敷というか城か何かだろこれ。

「お~い孔明!開けてくれ~!儂にはお前の力が必要なんだ!」

・・・・・・

扉が開く気配はない

「無視か。こうなったら力づくだ。張飛!」

「おう!開け!ふんんん!」

張飛さんが力尽くで扉を押したり引いたりして開けようとするがびくともしない。

「兄者、少しいいか。孔明ほどの天才軍師がこのような分かりやすい所から出入りするだろうか?」

関羽さんが口を挟む。確かにこういうのってどっかに抜け穴があったりするのが漫画とかでは定番な気がするけど。

「あれ?あのくぼみなんだろう?」

どこかにそれっぽいものはないかと探していると信助が扉の下を指差していう。そこには手を引っ掛けられるくらいの窪みがあった。

「もしかして・・・張飛さん。」

「おう!」

張飛さんがその窪みに手をかけ持ち上げると

「「「開いた!!」」」

扉が上に開いた。

「まさか横でも奥行でもなく縦に開くとはな。」

「この感じじゃこの中も仕掛けだらけかもしれませんね。」

「うむ。だが孔明に合うには進むしかない。行くったら行くんだ!」

劉備さんが先人を切って屋敷の中に入っていく。

ゴシャアアアアアアン

「「「へ?」」」

劉備さんが大砲を引いてなかに入った途端天井から巨大な鉄球が降ってきて大砲をぺしゃんこにしたのだった。

「儂の大砲があぁぁぁぁぁ!!」

劉備さんの悲痛な叫びがあたりにこだました。

 

 

ぺしゃんこになった大砲を供養したあと引き続き要塞の奥を目指して進む。南無。

建物内は灯篭の明かりのみで外からの光が差し込まないため薄暗い。

「お、俺こういう暗いとこ苦手なんだよなぁ…」

「へいへい狩屋くんよ~ビビってんのか~」

「そういう翼くんだって何をそんなキョロキョロしてんじゃん。」

「お、俺はどんな仕掛けがあるか分からないから警戒してるだけど!?」

「ふ、ふ~ん。」

「危な~い!!!!」

「「うわああああああああああああ」」

いきなり劉備さんが大声を出すので思いっきり叫んでしまった。

「ハハハ、冗談だ!」

「「こんな時にやめてください!」」

あんな仕掛け見せられた後にこんなことされたら心臓止まってまうわ。

 

 

「ん?みんな、開けた場所に出たぞ。」

先頭に出ていた劉備さんが制しつつ言う。見ると特に何もなさそうな広い部屋にでた。

「どんな仕掛けがあるか分からん。気は抜くなよ。」

「「「はい。」」」

「よし、行くぞ…っとどうした、張飛、関羽。」

いざ踏み込もうとしたとき後方を守ってくれていた関羽さんと張飛さんが前に出てきた。

「・・・・・・」

「ここから先は我らを倒してから行け。」

「何を言っている二人とも。」

「そうですよ。関羽さんも張飛さんも悪ふざけはやめてください。」

劉備さんと葵がたしなめるように言う。しかし二人に反応はない。

この雰囲気を俺たちは知っている。

「待て。様子がおかしい。まるで・・・」

「まるで洗脳されてるみたいだ。エルドラドに洗脳された人たちのように。」

「洗脳?妖術のようなものか?」

「はい。そんなところです。」

すると二人の前に3人の男が現れた。

紫の髪の目つきが悪い男、不気味なガスマスクみたいな仮面をつけた男、寡黙そうな長身の男。

「へっへっへ。そういう事。」

「こいつらを元に戻したかったら俺たちと遊んでくれよ。」

そういって赤いスフィアデバイスを取りだす。

「サッカーバトルってことか。」

「お前ら、エルドラドか!?」

「ま、似たようなとこだ。」

 

 

あいつらのスフィアデバイスでサッカーフィールドが作られ、準備が完了する。

「メンバーはどうする?」

天馬と神童先輩に聞く。

「とりあえず相手のことが分からない以上バランスの良いメンバーがいいと思う。」

「ああ。あいつらは俺たちを排除しようとしてるのは間違いない。この勝負負けられない。」

「儂も出るぞ!」

3人で話していると劉備さんが言う。

「え!?でも・・・」

サッカーを知らない劉備さんにいきなりって言うのは難しいんじゃ・・・

「儂の義兄弟が操られているのだ。儂の手で救わねばならん!」

「でも・・・」

「天馬、劉備さんは言いだしたら聞かないよ。ここは劉備さんに出てもらおう。」

この人は一度言いだしたら絶対曲げないだろうしここは俺たちが折れたほうがいいだろう。

「それじゃあ劉備さんはキーパーをお願いします。信助もそれでいいかな?」

天馬がキーパーの信助に確認を取る。

「え?・・・分かった。」

少し不服そうではあるものの引き下がる信助。

信助は自分が雷門のキーパーという自覚がある。はいそうですか、とは行かないだろうがここは譲るようだ。

「天馬、僕も出るよ。」

そこに太陽が割って入ってくる。

「太陽!・・・いや、ここは一旦見ていてくれないかな?俺たちがどんな相手と戦ってるかを。」

太陽が出場を申し出てくれるが天馬が事情を説明する。

「俺もその方がいいと思う。どんな相手か知ってるかどうかは大きいと思うし。それにここから先にも大事な戦いがあるだろうし、ここは見ててくれ。」

「・・・うん、分かった!」

どうやらわかってくれたようだ。

 

協議の結果残りの4人は剣城、天馬、神童先輩、黄名子になった。あんだけ言っといて俺も観戦である。とほほ・・・

「準備は出来たか?それじゃあ、1点取ったほうが勝ちだ。行くぜ!」

相手ボールでキックオフ。

紫の髪の男がドリブルで上がっていく。

天馬が止めに入るが抜かれてしまう。

新手の2人の動きはこれまで戦ってきたプロトコル・オメガより明らかに優れてる。

「天馬があんなにあっさり抜かれるなんて・・・あれが君たちが戦ってた相手なんだね。」

「太陽・・・ああ、けど俺たちだってやられっぱなしじゃないぜ。ほら。」

張飛さんに出されたパスを黄名子がカットする。

 

「キャプテン!」

「ナイスカット、黄名子!」

黄名子はどのポジションもこなせるのもすごいけどDFとしてもとても上手いなとつくづく思うし見習うべき点も多い。他のポジションをこなせるからこそ相手の動きを読むのに長けているのかもしれない。

こうしてみんなの動きを外から見るのはうつけ祭りの時の前半戦以来か。外から見ると皆成長してるのがよく分かるし、あの時にいなかった黄名子のこともよく見える。

むしろ自分はみんなについて行けてるのかな不安になったりする。

「こうして少し引いた場所から見るといろんなものが見えてくるでしょ!」

そんなことを考えてると足元から信助が話しかけてくる。

「信助…たしかにな。信助はいつもこんな風にフィールドが見えてるんだな。ゴールを守って、みんなにコーチングしたりでキーパーも大変だよな。」

「あ、あはは…ちゃんとこなせてたら良いんだけどね。僕なんてまだまだだよ。」

そう言いながら信助は自嘲するように笑う。やっぱり自分がゴールを守れるのか、守れないことを気にしているようだ。

確かにキーパーはチームのゴールを守る上で一番重責があるポジションだ。けど、もう少し楽に考えてくれてもいいのになぁ。

「なぁ信s「えええええ!!??」って何だぁ!?・・・ってええええ!?」

フィールドに視線を戻すとなんとキーパーの劉備さんがオーバーラップしていた。

 

 

「天馬、こっちだ!」

ゴールをガラ空きにして上がってきた劉備に戸惑う天馬。

「へっ、貰ったぜ。」

しかし動揺した隙をつかれボールを奪われる天馬。

そのままガラ空きのゴールにシュートを打ち込むラセツ。

しかし間一髪の所で神童がブロックに成功する。

「あ、危なかった~」

「さすが神童、劉備さんが前に出たのを見て戻ってたのか。」

「天馬、剣城!決めてくれ!」

カットしたボールをすかさず前線に回す神童。後衛には関羽しか残っていなかったため天馬と剣城の二人のコンビネーションを止めることは不可能だった。

「「ファイアトルネードDD!!」」

このメンバーで放てるうちの最大火力のシュート技を放つ。

キーパーのシュテンが素手でキャッチを試みるが

「いっけーーーー!!」

シュテンの腕を弾きゴールに突き刺さった。

 




いかがだったでしょうか。
三人称視点は情景を描写しやすくてこれからも試合ではちょこちょこ使っていきたいですね。
ちなみに自分はゲームはネップウだったのでアニメと両方太陽だったので本作でも太陽にさせていただきました。白竜も好きなんだけどね。
三国志編は孔明要塞という閉ざされた場所での集団行動になりますので難しいですが頑張りたいと思います。

感想、ご指摘あればお願いします。今後の参考及び励みになります。
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