二度目の人生とフェーダの姫   作:プライムハーツ

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今回は孔明要塞の話です。
孔明要塞って絶対もっとやばい仕掛けとかあったよなと思います。それこそ命が危ういレベル。
それでは本編をどうぞ


仰天!孔明要塞

 

「すまなかった。兄者、それにお前たちも。」

「義兄弟の契りを結んでおきながら、兄者に牙を剥いてしまうとは!」

「何、気にするな。もう済んだことだ。」

サッカーバトルに無事勝利した俺たちは孔明要塞の中を上に向かって進んでいた。

関羽さんと張飛さんの洗脳が解け、俺たちは劉備さんたちにさっきのやつらのこととエルドラドのことを一通り説明し理解してもらった。

「あれが天馬たちが戦ってる相手なんだね。今度は僕も力になってみせるよ。」

太陽も早くサッカーがしたいといった様子で明るい雰囲気が流れてる。

一人を除いて。

「劉備さん、ちょっといいですか。」

「ん?どうした信助。」

「さっきの劉備さんはキーパー失格です!」

「失格?」

「はい。サッカーはそれぞれの役目を守ることが大事なんです!特にキーパーは。キーパーはちゃんとゴールを守らないといけないんです!」

「ふむ。守る、か。・・・よし分かった、任せろ!」

信助の言葉に納得したのかは分からないがとりあえず劉備さんはあっけらかんと言い切った。

ただ信助はまだなにか言いたいことがあるのか、それとも他のなにかなのか口ごもっていた。

「信助・・・」

 

劉備さんがゴールをガラ空きにした時はびっくりした。

キーパーとして考えられない行動だった。キーパーは絶対にゴールを守らなきゃいけないのに。キーパーは絶対に負けられないのに。

「そうだあ。エルドラドとの試合でゴールを守れなきゃサッカーが消されちゃうんだ・・・」

ボクがゴールを守らなきゃいけないんだ。

 

 

岩山にとぐろを巻く龍のように作られた孔明要塞は大部屋と大部屋を螺旋階段のような通路で繋ぐように作られている。

俺たちは二個目の大部屋にたどり着いていた。

「ここが次の間か。」

「ちょっと怖いですね。」

入った部屋は区分けされたようなブロック状の足場の間にそこが見えない溝があり恐怖心をそそられる。

「これが次の仕掛けだね。」

「なんかこれぞ孔明って感じだな。」

次の仕掛けを解明しようとしていると後ろから重低音が響く。

「うわっ、扉が!?」

振り返ると扉が閉まり、道もなくなっており退路が絶たれていた。

どちらにせよこの仕掛けを解かないといけないということか

部屋の中央には火が点った台、その奥には燭台、そして俺たちの足元には縄でできたボールのようなものがあった。

「火が点っているなら、消せばいいだけのことだ。」

「俺も消すんだと思ってたんだ。」

「待ってください!それじゃあボールと燭台は何のために・・・」

「試してみれば分かる!張飛!」

「おう!」

神童先輩の静止をよそに劉備さんと張飛さんが行動に移す。

張飛さんが持ち前のパワーで大鉈をふるい風を起こし火を消す。

「「よっしゃ~~~あああああああ!?」」

火を消した途端俺たちの立っていた足場が抜け

 

「「「どわああああああ」」」

入口に戻されていた。

 

「おいおい、入口まで戻されちまったじゃねえか。」

「みたいだな。ハッハッハ!!」

自分のせいで戻されておきながら笑う劉備さんであった。

「笑い事じゃありません!遠回りすることになったじゃないですか!」

悪びれない劉備さんに信助が噛み付く。

「だからどうした?またやり直せばいいだけのことだろう?」

「キーパーはそれじゃダメなんです!!」

「またその話か。」

「・・・キーパーは最後の砦なんです。だから、慎重にならないといけないんです・・・」

軽く流そうとする劉備さんに信助がキーパーとしての責任を語る。

それとこれとは微妙に違う気はするが。

「慎重になりすぎるあまり行動を起こせないのでは意味がない。」

「ボクが言いたいのは・・「分かった分かった。」・・・っっ!」

ふたりの間には解釈の違いか、もしくは考え方の違いがあるのか。どちらも譲れないと言った様子だ。

 

 

そんなこんなで元の部屋まで戻ってきた。

「今度は僕たちでやりますから!天馬、僕たちで早くやろう。」

「う、うん。」

「このボールに仕掛けが有ると思うんだけど。」

「まぁ確かにそうだよね。剣城はどう思う?」

フェイの言うようにボールがあるんだから何かしら意味があるとは思う。とりあえず剣城に回してみる。

「・・・・・・もしかして。ちょっと貸してみてくれ」

何かに気づいた剣城がボールを火に向かってまっすぐ蹴り込む。火が付いたボールは対岸の壁にあたり燭台に落ちる。すると

「おお、開いたぞ!」

「なるほど、このためのボールを火と燭台か。」

剣城のお手柄で扉が開き先に進む。

 

 

「なぁ信助。」

「ん?どうしたの翼。」

次に進む回廊の途中、隣にいる信助に話しかける。

「いや、なんか思いつめたような顔してるからさ。何か悩みでもあるのか?」

十中八九キーパーとしてのことだろうけどやんわりと聞いてみる。

こういうのは自分から言い出してもらうのが一番だろうし。

「…うん。ボクに雷門のキーパーが務まるのかなって。」

まぁやっぱりそのことだよな。

「エルドラドとの戦いが始まってからずっとシュート決められっぱなしだし、敵はどんどん強くなってるのにボクはそれについて行けてないんだ・・・」

「誰だってゴールを許すときはあるさ。それに俺だってまだまだ力が足りてないぞ?化身アームドも出来ないし。」

そう。俺だって化身をコントロールできるようになったけど、相手の化身アームドに対抗するには足りてない。敵も強くなってきてる以上、化身だけじゃ足りない時も必ずくる。

「翼の化身はすごいパワーだもん。それにボクはキーパーなんだ。エルドラドとの戦いには絶対に負けられないんだ。キーパーのボクがゴールを守らないといけないのに・・・」

なるほどな。信助は自分がどうにかしなきゃいけないと思い込んでしまってるんだ。

「・・・信助。お前、一人で守ろうとしてないか?」

「え?」

「あのさ、「よ~し、次の部屋に着いたぞ!」っと。この話はまた後でだ。ま、そう一人で抱え込むなよ。」

「あっ・・・」

 

 

次の大部屋に到着し扉を開ける。

「うわっ、なんだこれ!?」

扉を開けると暗い部屋の中には人間サイズの模型のようなものが大量に並んでいた。

「これは兵馬俑だ。」

「兵馬俑?」

「まぁ日本の歴史で言う土偶やかかしみたいなものじゃない?」

「まぁそんなものだ。」

「他に仕掛けのようなものはなさそうだ。先へ進むぞ。」

他に何もないと判断した劉備さんが先へ進むよう声をかける。

不気味なのでみんなそそくさと後に続く。

「でも、よく見るとなんとなく可愛いやんね。」

「え~そうか?」

「なんだかゆるキャラみたいやんね。この表情とか!」

どうやら黄名子は割と気に入ったらしくベタベタ触ってる。

「あんまり触るなよ。なにが起きるか分かったもんじゃないし。」

「そうそう。さっきの劉備さんみたいになるかもしれないぜ、黄名子ちゃん。」

「む~翼も狩屋もいけず・・・もしかして怖いやんね?」

「「怖くない!!」」

「あははは、二人とも息ピッタリ~やっぱり怖いんやんね~」

「だから誰が「フェイ~待ってやんね~」って待てい!?」「黄名子!いきなりはやめてよ!」

言い返そうとするも黄名子は前方のフェイに背中からダイブして聞いていない。

なんともフリーダムなやつである。まぁ見てて面白いからいいけど少しはこっちの話も聞いて欲しいもんだ。

「まったく、誰がこんな模型にビビるかっての。」

「ほんとほんと。」

ガタッ

「「・・・・・・・」」

「今、何か音しなかった?」

「・・・気のせいじゃない?」

「・・・だよな。」

気のせい気のせい。そうに決まってる。気にせず進もうとまた歩き出す。

ガタッ

「・・・何かこいつら、近づいてない?」

「・・・気のせいでしょ。」

「・・・だよな。」

兵馬俑が勝手に動くはずがない。さっきの音も近づいてるように見えるのも気のせいに決まってる。

ガタッガタッ

「「!?」」

気のせいに決まってるよなぁ!!!!

狩屋と一斉に勢いよく振り向くと

ガタッガタッガタッ

「「やっぱ動いてるぅぅぅ!!!!!!」」

兵馬俑さんたちがそれはもう元気に動いてたのでした。

俺たち二人は脱兎のごとくみんなをごぼう抜きにし部屋を抜けた大広間に飛び出した。

「「ってこっちにもおおおお!!!!」」

しかし抜けた先にも大量の兵馬俑がおり、進路を塞がれてしまった。

「からくり兵馬俑か。」

「囲まれたぞ!?」

前も後ろもからくり兵馬俑に囲まれて逃げ場が完全になくなってしまった。

するとどこからともなく何かが飛んできた。それを見てみると

「これは、サッカーボール!?」

「おい、あれ見ろ!」

部屋の中を見渡すとなんとそこにはゴールとサッカーフィールドがあった。

「おいおい、兵馬俑とサッカーしろってことかぜよ。」

「むぅ。もしかするとさっきの試合を孔明はどこかから見てたのかもしれん。やるしかあるまい。」

どこからか見てた、って一体どこから・・・

それにこのからくり兵馬俑や屋敷の仕掛けといい、孔明って一体・・・

 

 

やるしかないということで試合の準備をする。兵馬俑たちは既にポジションにつき微動だにしない。

「やっと試合に出られる!今度はみんなの役にたってみせるよ!」

「ああ!頼むぜ、太陽。」

先ほどのサッカーバトルに出られなかった太陽は気合十分すぎるといってもいいくらい気合が入っていた。

俺もこっちに来て初めてのサッカーでテンションが上がる。・・・相手がアレなことを除けば・・・

メンバーは剣城、倉間先輩、天馬、神童先輩、フェイ、錦先輩、太陽、俺、霧野先輩、黄名子に加えキーパーはさっきに引き続き劉備さんが務める。

ちなみに信助は自分がキーパーで出るとごねたが関羽さんと張飛さんに取り押さえられた。

 

 

「よし、行くぞ!」

「人形ごときに負けんきに!」

試合開始すぐに錦先輩がドリブルで上がっていく。

錦先輩を1体の兵馬俑が止めに入る。錦先輩は体でぶつかりに行く。

「ぐあっ!?」

しかし吹っ飛ばされたのは錦先輩の方だった。

「結構やるじゃねえか、人形!」

ボールを奪われたのですぐに取り返すため体でぶつかっていく。

体でぶつかって初めて分かったがこの兵馬俑、体?がかなり固く重い。ぶつかり合いでは体重的にかなり厳しいかもしれん。それになにか違和感を感じると言うかやりにくい。

俺と兵馬俑のぶつかり合いで弾かれたボールがFWの兵馬俑のもとに落ちる。

そのままFW兵馬俑が必殺シュート(ギアドライブ)を放った。

「あいつら必殺技を使えるのか!?」

歯車にボールを乱反射させた不規則な軌道ながら確かな威力を持ったシュートがゴールを襲う。

「劉備さん!」

「任せろ!ぬおおおおおおお!!」

必殺シュートに対して正面から受け止めにかかる劉備さんだが勢いを完全に消しきれていない。

「まだまだ!!」

押し込まれそうになるも両手で無理やり押さえ込むことに成功した。

「どうだ!」

「ナイスです、劉備さん!」

「おう!よし、反撃だ!」

劉備さんから霧野先輩、黄名子、剣城にボールが渡る

 

「雨宮!」

「任せて。はああああ!太陽神アポロ!!」

太陽にボールが渡り太陽が化身を召喚する。

太陽の化身、太陽神アポロにはホーリーロードで散々苦しめられた。当時化身を使えなかったとはいえ俺も抜かれるわシュートブロックを破られるわで嫌な思い出だが味方になると頼もしく見えるんだからずるい。

「はあああああ!」

化身の力を使ったシュートを太陽が放ちキーパーの兵馬俑が必殺技(ビームこぶし)で対抗するが勢いが衰えることなくゴールに突き刺さった。

「ナイスシュート、太陽!」

「さすがだな。」

「ありがとう、天馬、翼。」

「劉備さんもナイスセーブです!・・・劉備さん?」

「ん?ああ、ゴールは任せろ!」

劉備さんの方を見ると手首を気にするような素振りを見せていたのが少し気になる。

ちなみに点数掲示も兵馬俑がやってくれてるけどなんかシュールである。

 

試合再開

兵馬俑たちが攻め上がってくる。先ほどはパスワーク主体のサッカーだったためパスカット重視の守備陣形を展開する。

しかし今度はドリブルで直接切り込んできた。裏をかかれた俺たちはゴール前への侵入を許してしまった。

「劉備さんお願いします!」

「任せろ!」

「同じ手が兄者に通じるものか。」

劉備さんが先ほどと同様に必殺シュートを正面から受け止める。

さっきと同じ展開だ。これなら

「そんな!?」

さっき止められたハズのシュートを止めきれず弾いてしまう。

「劉備さん、さっきのシュートで手首を痛めたんだ!」

サイドラインから信助の声が飛ぶ。

そういえばさっき右腕を気にしてた。

「ほんとですか劉備さん!?」

「なに、問題ない。儂に任せておけ。」

脂汗をかきながらも劉備さんは試合続行を訴える。

みんな劉備さんのその言葉にだれも異を唱えられなかった。

兵馬俑のコーナーキックで試合再開

コーナーから直接センタリングが上がる。

また兵馬俑の必殺シュートが放たれる。

「腕が使えなくとも、盾にはなる!!」

劉備さんは力が入らない腕を交差させシュートを受け止める。

「おおおおおお!!!」

「すげぇ・・・」

必殺シュートを三度その身一つで止めた劉備さん。

今日サッカーを知り、孔明と出会うために初対面の俺たちの戦いに力を貸してくれ、ケガをして尚ゴールを守る。その姿に思わず賞賛の声が出てしまった。これが4の力、鉄壁のキーパーの力を持つ人、劉玄徳。

 

劉備さんがシュートを弾いたところでちょうど前半戦終了。

マネージャー陣が劉備さんの腕をアイシングしているがかなり傷んでいるようだ。

「どうする天馬、あの調子だと後半は厳しいぞ。」

「うん。けど劉備さんは譲らないんじゃ・・・」

一度決めた劉備さんがそうそう退くとは思えない。

こうなったらシュートを打たさないようにするしか・・・

「信助!後半はお前が出るんだ。」

「えっ!?」

しかしそんな俺たちの予想とは裏腹に劉備さん自身から交代を申し出る。

「いいんですか?」

「ああ。守れるものが守る。そっちのほうがいいに決まっているだろう。」

「でも孔明に会いに来たんじゃ・・・」

「ここで敗れれば孔明には会えんだろう。目的を履き違えてはならん。」

そうか。劉備さんが一度決めたら退かない。けどそれはあくまで目的を達成するため。そのために最善を尽くすための一面にしか過ぎないんだ。

「信助、いけるか?」

「・・・はい。ゴールはボクが守ってみせます!」

 

 

後半戦

 

兵馬俑チームのキックオフ。

MF兵馬俑がドリブルで攻め込んでくる。

「止めるぜよ!」

錦先輩が1VS1を仕掛けに行く。

それに反応して兵馬俑が必殺技(トランスムーブ)を発動する。

「のあっ!そんなのありかぜよ!」

すると錦先輩と兵馬俑の位置が入れ替わり抜かれてしまう。

「これ以上は進ません。」

すぐにフォローに入る。今度もドリブルか、それともパスか。

相手をじっくり見て動きを読もうとする。

「あ、しまった!?」

しかしまったく動きが読めず抜かれてしまい信助と1vs1の状況が出来上がってしまった。

こいつら動きが機械的すぎて止めにくい。前半から感じてた違和感の正体がやっとわかった。

「信助!」

「任せて、絶対止める!」

しかし信助は兵馬俑が放った必殺シュートに飛びつくことが出来ずゴールを許してしまった。信助は実際にあのシュートを目にするのは初めてで複雑な軌道に反応が出来なかった。

「ごめん・・・守れなかった・・・」

「気にすることないさ。取られたんなら取り返すだけさ!」

「すぐに勝ち越してやるきに!」

「天馬、錦先輩・・・」

 

 

同点に追いつかれすぐに取り返そうとみんな前に前に出る。

「伝来宝刀!」

意気込んでいた錦先輩が必殺シュートを放つ。

しかし兵馬俑の必殺技に弾き返される。

「人形のくせにやるぜよ。」

弾かれたボールが一気に頭を超えFWに繋がる

そしてまたあの必殺シュートが放たれる。

打つたびに軌道が不規則に変わる、それもシュートコースの癖もつけないシュートに信助の反応がまた一歩遅れる。

なんとか飛びつくもタイミングが遅れた信介の手は弾かれボールは無常にもゴールに吸い込まれていく。勝ち越しを許したかと覚悟したその時黄名子が飛び出してきた。

「もちもち~きなこ餅~!」

どっかから出てきた餅っぽいものがボールを絡めとり止めた。

「クリアやんね。」

「ナイス黄名子!」「今のが黄名子の必殺技か。すごいじゃん。」

「ふふ~ん、キャプテンも翼もウチのこと見直したやんね?」

「元からすごいと思ってたよ。」

「えへへ~」

黄名子の活躍でひとまずピンチを脱する。

「霧野先輩。」

「ああ、信助のようすがおかしい。俺たちでなんとかフォローしよう。」

先輩も気づいていたようでシュートを出来るだけ打たせないように動くことになった。

そもそもシュートを打たせすぎた俺たちの責任でもあるし。

 

 

「神童、そっちの方のマークを頼む、黄名子はロングパスをケアしながら動いてくれ!」

「はい!中央は霧野先輩と俺に任せてくれ。狩屋、サイドラインを締めてくれ。天馬とフェイはチャンスがあればすぐにボール上げるから準備はしといてくれ。」

「みんな・・・」

試合が再開してからみんなが必死になって動いてる。ボクが相手のシュートを止められないからシュートを打たせないように守りを固めてる。本来ならポジショニングの支持もキーパーのボクがやらなくちゃいけないのにボクが不甲斐ないからみんなに迷惑をかけちゃってる。

劉備さんにキーパー失格だなんて言っておいて、てんでゴールを守れちゃいない。

「くそ、こいつら疲れないのかよ。」

けどみんないつも以上に動いて体力を消耗してる。それに引き換え相手は兵馬俑だから体力が落ちないから徐々に動きに差がつき始めてる。

「しまった!?」

「信助!頼む!」

とうとう一体の兵馬俑がフリーになる。

来る!あのシュートが。

どっちに飛べばいいのか全然分からない。もしイチかバチかで飛んで逆を疲れたら今度こそ

「信助ーーー!迷ったら飛べーーーー!」

 

 

「信助ーーー!迷ったら飛べーーーー!」

あの必殺シュートが放たれようとして信助がまた踏み出せないでいる時、サイドラインの劉備から声が飛んだ。

「そんな、飛べってどっちにボールが来るかも分からないのに」

「迷っていて動かなければ全てを失うぞ!」

劉備の言葉にハッとする信助。

前半戦、サイドラインで関羽に言われたことを思い出す。

劉備は国を、民を守るために政府が立ち上がるのを待っていては間に合わぬと判断し自分が立ち上がったからこそ今があり、民がついてきたと。

何かを変えたい、守りたいと決めたのなら実行に移さなければならない。

「守りたいものがあるんだろう?なら動け、飛ぶんだ!」

「・・・そうだ、ボクはゴールを、サッカーを守るんだ!!」

覚悟を決めた信助の姿がゴール前から直線上に横に移動する。

「ぶっとびパンチ~!!」

そして信助持ち前のジャンプ力を活かし直線上全てをカバーするように勢いの乗ったパンチングを繰り出す。これなら左右に揺さぶられようと関係ない、信助の必殺キーパー技の完成だった。

「ナイス信助。天馬!」

「太陽、決めてくれ!」

信助が止めたボールを翼がカバーし即天馬に、天馬から太陽へとボールが繋がる1年生4人の連携だった。

「太陽神アポロ!」

最後にボールを受けた太陽が化身を呼び出す。

「はあああああ、サンシャインフォース!!」

太陽の化身必殺シュート技が相手ゴールに突き刺さった。

そしてゴールとともに試合終了が告げられたのだった。

 

 

「無事に勝てたね。」

試合が終わりフェイ、俺、天馬、太陽が集まっていた。その後ろでは信助と劉備さんが言葉を交わしていた。

「それにしても全得点を挙げるなんて、流石だね太陽くん。」

「みんなの力になれて嬉しいよ。」

フェイの言葉に太陽は満足げだった。

そうしていると劉備さんがからの号令がかかる。

「よーし、孔明の所に行くぞ!」

 

 

そしてみんなで最上部に向かう。道中には仕掛けのようなものは見当たらずすんなりと最上階に到着した。

劉備さんが扉を開けるとそこは岩山の頂上であり、あたりには美しく芳しい花畑が広がっていた。

「孔明!!来たぞ!さぁ姿を現せ!さもないと誰もが赤面するようなことを叫ぶぞ!」

「やめてくださいよ!女の子もいるんですから。」

この人一体何を叫ぶつもりだったんだ。

ちなみにマネージャー陣と黄名子は劉備さんを蔑むような目で見ていた。

うん、君たち、この人凄い人だからね。一応。

「あ、あそこに人が」

天馬が指さした先には舞い散る花びらの中に人がいた。

この場所に居るということは

「あれが孔明か。」

十中八九俺たちの目的の人物、諸葛孔明に違いない。

俺たちの存在に気づいたのか、はたまたとうに気づいていたのか定かではないが孔明がこちらに振り向く。

その孔明の姿は

「え?」

「諸葛孔明って・・・」

「「「「女の人~~~~~~!!!???」」」」

妖艶な麗人だった。

 

 

 




いかがだったでしょうか。
孔明が女性だったという展開は放送当時自分もとても驚いたのを覚えています。
サッカーバトルから兵馬俑との試合の間に全ての準備を整えたことからどこかから満ちたのでしょうがどんな仕掛けだったのか考えてみても思い浮かびませんでした。
まぁ孔明だしで納得させる風格があるってことで。
メイアの出番少なくて申し訳ありません。自分も登場させたい気持ちはあるのですが・・・

感想、ご指摘あればお待ちしています。
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