二度目の人生とフェーダの姫   作:プライムハーツ

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どうも。更新が遅くなってしまい申し訳ありません。
先週、私生活の方でいろいろありまして精神的にもスケジュール的にもあまり余裕がなく執筆速度が遅くなっていました。あと単純にここから先は大事な章になってくるので丁寧に構成を練りたいですね。
実は先週すこしの間だけ評価バーが赤色になっててめちゃくちゃ嬉しかったです。
それでは本編へ。


坂本龍馬と沖田総司

 

天馬Side

 

「はぁ…はぁ…」

「ふぅ、なんとか撒いたな。」

俺たちは新選組の追っ手をなんとか撒いて人気の少ないところまで逃げてきた。

「それにしても新選組の連中をなぎ倒すとは、サッカーってのはすげえもんだな!」

「あ、あはは・・・」

新選組が部屋に乗り込んできたとき、逃げ出す隙を作るためにマッハウィンドを打ち込んだ。あの人たちとお店の人には申し訳ないことしちゃったな。

それにしても

「本当に坂本龍馬さんなんですか?」

「ああ。こいつが坂本龍馬だ。」

俺の質問に中岡さんが答えてくれる。

この人が坂本龍馬。

「写真と全然違うじゃん!」

「イメージが台無しぜよ・・・」

「ん?なんだそれは。」

俺たちの写真を見て聞いてくる龍馬さん。

「これは、その・・・龍馬さんです!」

「おれっち?これが?」

「はい、実は・・・」

いい機会だし、龍馬さんならなんとなく信じてくれる気がすると思って全てを話した。

未来から来たこと、サッカーのこと、ミキシマックスのこと。

 

「なるほどな、大体のことは分かった。それにしても未来とはな。」

「お願いします龍馬さん、あなたの力が必要なんです。」

「ワシらに協力して欲しいぜよ。」

みんなで頭を下げて協力をお願いする。

「いいぜ!」

「本当ですか!」

龍馬さんはあっさりと了承してくれた。

「ただし、おれっちの頼みも聞いてもらうぜ?」

「頼み?」

喜ぶ俺たちに龍馬さんが真剣な表情で言う。

もしかして幕府を倒すための手伝いをさせられたりするのかな?

他のみんなも同じようにかたずを吞んで龍馬さんの言葉の続きを待ってる。

「おれっちにもサッカー教えてくれ!」

全員でずっこけた。

 

 

翼たちは新撰組屯所の前で沖田総司が出てくるのを待ち伏せしていた。

 

「さっきからこうして出てくるの待ってますけど、どれが沖田だって見分けるんですか?」

間に耐え切れないといった感じで狩屋が口を開く。

「そんなもん、イケメンかどうかに決まってるだろ。」

「そんなんでいいんですか・・・」

「もちろん!イケメンじゃない沖田なんてありえない!」

それもう水鳥先輩の願望じゃん。

「剣城はどう思う?」

「・・・さぁな。」

「どうしたんだ?なんか気になることでもあるのか?」

剣城は普段からこんな感じではあるものの何か違和感があるような。

「・・・いや、何でもない。」

「?まぁ「あ、あそこ!」何だ何だ?」

水鳥先輩が急に声を上げる。指差す方を見ると屯所の中からイケメンが出てきた。けっ!

「あの人が沖田さんなのかな?」

「聞いてみるやんね!すいませーん。」

イケメンに声を掛けに行く黄名子。もう何も言うまい。

「どうしたんだい?」

「あなた、沖田総司やんね?」

「沖田さん?すまないが人違いだ。沖田さんなら容態が良くないみたいで安静にしてるよ。」

イケメン隊士が教えてくれる。

どうする。もう中に入るしかないか?

 

 

その頃屯所内、沖田の部屋にて沖田とザナークが対峙していた。

「貴様、何者だ!」

「俺はザナーク・アバロニク・・・いや今は近藤勇か。どうやら強靭な精神力の持ち主らしいな。名は?」

部屋にはスフィアデバイスからマインドコントロール波が放たれていたが沖田は精神力で抵抗していた。

「新撰組一番隊隊長、沖田総司!」

「ほう、お前が沖田か。面白くなってきた。だが・・・」

「ぐっ・・・ゴホッゴホッ!!?」

「その体では満足に戦えまい。どうだ力が欲しいか?」

「何?」

そういうザナークの目から中世フランスでプロトコル・オメガに力を与えたときのような光が沖田に降り注ぐ。

「胸の苦しみが消えていく?」

「俺の力を分け与えてやった。さぁ、その力で坂本龍馬を倒せ。」

 

 

「お、またイケメンが出てきたぞ。」

しばらく待ってると色黒のイケメンが屯所から出てきた。

ちょうど同じタイミングで隊士2人が見回りから帰ってきた。

「沖田さん!?体は大丈夫なんですか?」

「「沖田!?」」

隊士たちの口から出たのは俺たちが求めていた名前だった。

「ああ。それより坂本は?」

「は、はい。どうやら向こうの開けた場所で目撃情報があったみたいです。」

「分かった。」

隊士と引き継ぎを済ませた沖田さんは走り出した。

「おい、追いかけるぞ!」

「おう。」

急いで俺たちも走って追いかける。しかし

「おいおい何だあの速さ!病気じゃなかったのか?」

沖田さんは病人とは思えない速さで走って行き徐々に離されていく。

「・・・」

「先に行ってます。」

身体能力には自信がある方の俺と剣城は沖田さんを見失わないようにスピードを上げる。

水鳥先輩たちとは後で合流すればいい。とりあえず今は追いつかないと。

 

 

「行きますよ~」

「おう!ほっ、とっとっと」

「上手上手!」

天馬たちは龍馬の頼みでサッカーを教えていた。

「坂本さん、筋がいいぜよ。」

「初めてでここまで出来るなんて。」

「へへっ、そうか?」

龍馬は新撰組を倒した時のように体型の割に機敏かつ柔軟な動きでサッカーに順応していた。

 

 

「ふぅ~~。にしてもサッカーってのは面白いもんだな!」

「はい!俺たちの時代では世界中で愛されてるんです!」

「世界中とはすごいな!他の多くの国の連中ともやるのか?」

龍馬さんはサッカーが気に入ったみたいで俺たちの時代のことを聞いてくる。

「はい。世界大会も開かれてるぜよ。」

「そいつは見てみたいもんだな。」

錦先輩と龍馬さんはもう完全に打ち解けてるみたいだ。

ふたりの性格的にも相性は良さそうだ。

 

「気心も知れたところで、そろそろやってみるか。」

休憩を終わろうとするとワンダバが切り出した。

ミキシマックスか。

確かにだいぶ龍馬さんのことをしれてきたしいけるかも。

「おお。みきしまくんとやらか。いいぜ!」

「ミキシマックスです。」

「かたじけないぜよ。」

「では行くぞ!ミキシマックス!」

ワンダバが錦先輩と龍馬さんにミキシマックスガンを打つ。

「ぬぅぅぅ!・・・のあっ!」

けどミキシマックスは失敗しちゃった。

大介さん曰く神童先輩と信長の時のように器に収まりきらなかったらしい。

「ワシの心の広さが足りんちゅうことか・・・」

「錦先輩は十分広いと思いますけど。」

雷門で一番広いと思うんだけどなぁ。

 

「坂本龍馬!!」

 

「「「「なんだ!?」」」」

話し込んでると坂の上から男の人の声が聞こえてそっちを見ると刀を抜いてすごい勢いでこっちに向かってきていた。

「新撰組一番隊隊長沖田総司、参る!!」

 

 

「いた、あそこだ!」

水鳥先輩を霧野先輩たちに任せて剣城とで沖田さんを追いかけてるとようやく沖田さんの後ろ姿を捉えた。

「あれは・・・天馬たちと誰かも一緒だ。って思い切り剣振り回してるし!?」

「・・・!」

沖田さんと天馬たちの姿を確認した剣城がスピードを上げて天馬たちの元に駆け込む。

なんとか間に合った剣城は地面に転がってたサッカーボールで沖田さんの手を弾いて剣を落とさせた。

沖田さんが剣を落としたことで場の流れが一旦止まる。

「天馬、大丈夫か?」

「翼。うん、大丈夫だよ。」

「「お~い」」

数時間ぶりの再会を惜しむ間もなく霧野先輩たちが追いついてきた。

 

「天馬、この人たちは?」

沖田さんに気を配りながら天馬に見知らぬ人たちについての説明を求める。

「この人たちは坂本龍馬さんと中岡さん。一緒にサッカーしてたんだ。」

「「「坂本龍馬!?!?」」」

この太った人が!?知ってる写真と全然違うんだが?

 

「翼、この人が沖田総司なの?」

「ああ。病気で満足には動けないはずなんだが・・・」

俺たちでなんとか追いつけるかくらいのスピード、これが沖田総司か。

結果的に俺たちはどちらも目的の人を見つけることが出来ていたらしい。

天馬たちは坂本龍馬と結構親しくしてるみたいで何も出来ていないこちらとしては申し訳ないな。

「約束を忘れてもらっちゃ困るぜ、沖田総司。」

「ザナーク!」

天馬と話してると声が聞こえた方に目を向けると新選組の格好をしたザナークとザナーク・ドメインの面々がいた。

「お前にはサッカーで坂本龍馬を始末してもらう約束だ。そのために力を与えたんだからな。」

どうやらというかやはりというか、ザナークの差金だったらしい。

 

「聞きたいことがある。」

唐突にフェイがザナークに問いかける。

「あの時のあの力は・・・あれは一体何があったんだ!」

フェイの口から出たのは俺たち全員が気になっていたことだった。

それにしてもフェイの口調は何か心当たりがあるのか、少し強いものだった。

「ふん、そう言うと思ったぜ。・・・お前らに教えることなんて無ぇよ!。」

「くっ・・・」

「さぁ、サッカーバトルだ。」

 

「ザナークのあの力がどうかしたのかフェイ?何か気になることでもあるの?」

「翼。・・・分からない。  けどあの力はセカンドステージチルドレンの・・・」

「セカンドステージチルドレン?」

フェイが独り言のように呟いた言葉に以前どこかで聞いた覚えがあるような気がする言葉が混じっていた。あれはいつ誰が言ってたんだっけか。

「あ、いや何でもないよ。忘れて今は試合の方が集中しよう。」

「あ、ああ。」

何かごまかされた気がするが今はいいや。

「天馬、頼んだぞ~」

「うん、任せて!龍馬さんもよろしくお願いします!」

「おう!」

こちらのメンバーは天馬、信助、剣城、錦先輩に加えて龍馬さんだ。

沖田さんとザナークの狙いが自分である以上自分が出ない訳には行かないという龍馬さんからの申し出だった。

残りの4人は天馬とキーパーの信助、ストライカーの剣城の鉄板の3人に加えミキシマックスの成功率を少しでも高めるために錦先輩となった。

それに対して向こうはザナーク・ドメインの面々に沖田さんがFWとして加わってる。

サッカーは初めてのはずだけど大丈夫なのか?まぁこっちも龍馬さんいるけど。

ちなみにザナークは高みの見物である。

 

「ちぇ、今回も見学か~。なんか俺サッカーバトルにあんま混ぜてもらえてなくない?」

「まぁまぁ。こうして外で見てるのも楽しいのがサッカーのいいところやんね。」

「そうそう。ザナーク・ドメインの動きを見るいい機会でもあるしね。」

「まぁそうだけどさ。黄名子~フェイ~。俺もサッカーしてぇよ~」

フェイに寄りかかりながら愚痴る。こういう時だいたいハブられてる気がする。

「ほら、もうすぐ始まるやんね。シャキっとする!フェイも翼を甘やかさない。」

「「はい!」」

黄名子に言われ背筋をピンと張る俺たち二人。な、何だ今の逆らえない感じ。

 

 

そしてサッカーバトルが始まった。

ザナーク・ドメインのキックオフ、沖田さんがドリブルで上がっていく。

「行かせない!」

「ふっ!・・・これは・」

「天馬が抜かれた!?サッカーは初めてのはずだろ?」

いくら沖田総司とは言え初心者に天馬があんなにあっさり抜かれるなんて考えにくい。

それに体が自然と動いたことに本人も驚いてるみたいだ。

おそらくザナークが沖田さんの体に力と一緒にサッカーの動きを注ぎ込んだんだ。

「沖田!」

「うおおおお!」

ザナーク・ドメインの攻撃は続きオーグからパスを受けた沖田さんがシュート体勢に入る。

「とりゃああああ!」

「何!?」

しかし寸前のところで龍馬さんがスライディングでクリアした。

龍馬さんも攻守バランスよく動けてる。

「へへへ、そう簡単にはいかないぜ。」

「くっ・・・」

 

 

「坂本さん、こっちぜよ!」

「おう!」

龍馬さんから錦先輩にボールが渡りシュートを放つ。

しかしそのシュートはキーパーのシュテンにがっちりキャッチされた。

「錦先輩気合入ってますね。」

「憧れの坂本龍馬とサッカーしてるんだからな。」

 

その後も一進一退の攻防が続く。

「坂本さん!」

今度は錦先輩から龍馬さんにパスが出される。

「させるか!」

しかし沖田さんが素早く走り込んできてカットされる。

「おめえなかなかやるな。」

「貴様に負けるわけには行かないんだ。」

その後も龍馬さんは沖田さんの執拗なマークにあい思うようにプレーをさせてもらえない。

 

「フェイ、沖田さんのあの動き、どう思う?」

「うん。間違いなくザナークに力を与えられてるんだと思う。けどそれはあくまで体力とサッカーに関するものだけで、あの動きは彼本来のものだと思う。」

「ってことは体力さえ万全なら・・・いや今でも短時間ならあの動きができるってことか。」

スピードに関しては龍馬さんどころか今フィールドにいる選手の中でも一番だ。

これが沖田総司。電光石火のスピードか。

「けど、龍馬さんへの執着がすごいな。」

「うん。・・・そうだ!みんなちょっといい?」

フェイが何か閃いたようで5人を呼びつける。

 

 

「なるほど!いけるぜそりゃ!」

「ああ。」

「よし、これで行こう!」

フェイの作戦を聞いた天馬たちは二つ返事で頷いた。

「フェイ、お前もしかして性格悪い?」

「あはは!そんなことないよ。ただああすれば上手くいくんじゃないかなって思っただけさ!」

「そうそう!フェイは優しくていい子やんね!」

「お前は何目線だよ・・・」

 

そして試合再開

「龍馬さん!」

天馬が龍馬さんにパスを出す。

するとやはりすぐに沖田さんがマークについた。

さて、作戦通りなら

「へへへ。そんなに欲しけりゃやるよ。」

「何!?」

「見せてもらおうか。新撰組一番隊隊長のお手並み、いや足並みかな?」

龍馬さんは沖田さんにボールを渡した。

それだけでなく沖田さんを挑発する。

「くっ・・・いいだろう。」

宿敵の龍馬さんに挑発されて黙っていられるはずもなく沖田さんが龍馬さんに1vs1を仕掛けた。

よし、ひとまずここまでは作戦通り。問題はここから。

 

「おおあああ!」

「ちっ。」

龍馬さんと沖田さんの1vs1は互角でお互い抜きも抜かれもしないまま膠着状態が続く。

そんな中ザナーク・ドメインのエンギルとオーグが前に出てきた。

「沖田、パスだ。」

「これは俺と坂本龍馬の勝負だ!手出し無用!」

「何?」

よし、狙い通りだ!

「いい気合だな。だが・・・」

「龍馬は一人じゃないぜよ!」

「なっ・・・!」

龍馬さんを意識するあまり視界が狭まった沖田さんの隙をついて錦先輩がボールを奪うことに成功した。

やっぱこれずるくね?いや、勝負だからしょうがないけどね?

「天馬!」

「「しまった!!」」

錦先輩が素早く天馬にパス。

沖田さんに加え二人が前に出たザナーク・ドメインのゴール前には一人しか残っていない。

それに対してこっちは天馬と剣城の二人で数的有利がとれた。

「・・・今だ、剣城!決めろ!」

天馬のドリブルとパスを一人でケアし切ることはやはり出来ず剣城にパスが通りフリーになる。

「剣聖ランスロット!アームド!!」

フリーの剣城が余裕を持って化身アームドする。

そして化身アームドで放ったシュートはゴールに突き刺さった。

 

 

「やったーー!勝ったぞ!」

「ナイスシュート剣城。」

「龍馬さんに錦先輩も!」

「そうじゃろそうじゃろ!」

サッカーバトルが終わり5人をみんなで労う。

作戦がこうもうまくいくとはね。

ザナーク・ドメインの連中はサッカーバトルが終わったらさっさと姿を消した。

残された沖田さんは放心状態といった感じだ。

しかし

「うっ・・ゴホッゴホッ!!」

「!大丈夫ですか!」

沖田さんはいきなり咳き込んで膝をつく。

あわててみんなで駆け寄る。

「どうだ、少しはサッカーってもんが分かっただろ?」

坂の上から自前のバイク型のマシンに乗り、去ろうとしているザナークの声が飛んできた。

「貴様、俺を試したのか・・・ぐっ・・・」

「ま、そんなとこだ。楽しかったぜ。」

「ふざけちょる!サッカーを何だと思っとるぜよ!!」

錦先輩が声を荒らげザナークに食ってかかる。

だがザナークはどこ吹く風と行った様子で去っていった。

 

 

「じゃあ、俺もここらで失礼するぜ。またな。」

気まずい雰囲気になり今のうちといった様子で龍馬さんもどこかへ去っていった。

「あ、龍馬さん。」

ミキシマックスが出来ていないのに別れるわけにはいかないため神童先輩が引きとめようとする。

「まあ待て。ここは一旦俺に任せてくれ。」

しかし中岡さんがその手を制する。

確かに中岡さんがいればまた合流できる可能性は高いし今ここで沖田さんと龍馬さんを一緒に居させるのはまずいか。

それにしても

 

「沖田さん、大丈夫ですか?」

試合中とは打って変わって沖田さんの体は弱々しく震えていた。

まるでフルマラソンを走りきったあとのように。

「しっかり。」

天馬と葵が支える。

「あ・・・ありがとう・・・だいぶ、落ち着いたよ。」

なんとか少し息が整いつつある沖田さんは二人に礼を言い一人で立ち上がろうとする。

「こんな体でサッカーをしていたなんて・・・」

「ザナークの力で無理に体を動かしてたのじゃろう。その反動で急激に体力を奪われたのだろう。」

「なんちゅうことを・・・」

錦先輩はさっきといいザナークへの憤りが収まらないといった様子だ。

「あ、剣城。」

なんとか立ち上がろうとする沖田さんの前に剣城がたち声をかける。

「・・・沖田さん、あなたはどうしてそこまでするんですか?」」

みんな剣城の問いかけに対する沖田さんの答えを待つ。

「・・・・・・俺は、もう長くは生きられない。」

「「「!?そんな・・・」」」

沖田さんの口から出た言葉にみんな息を呑む。

もう長くは生きられない。その言葉の持つ意味と重みに。

「坂本龍馬の企てが実現すれば幕府は消滅する。・・・幕府を守ることこそが我ら新選組の使命。ならばこの命尽きる前に、坂本龍馬を討つ!」

ここにいる全員が何も言えなかった。沖田さんの言葉の持つ重さに返す言葉が見つからなかった。

立ち上がり去ろうとする沖田さんが剣城の前を横切ったとき

「!・・・兄さん。」

剣城が小さくそう漏らした。

 

 

「ひとまず、町の中心から少し外れた所にある俺たちの隠れ家に向かおう。そこならいずれ才谷屋とも落ち合えるはずだ。」

「はい、お願いします。」

沖田さんが去りしばしの沈黙が流れたあと中岡さんが切り出した。

中岡さんの言うように二人のアジトなら龍馬さんが帰ってくるだろうということでそこに向かうことになった。

隠れ家に向かう最中隣を歩く剣城に声をかける。

「剣城、大丈夫か?ちょっと変だぞ。」

「・・・ああ、何でもない。」

「・・・そうか。」

剣城、もしかして・・・ん?

足を止め皆から離れる。そんな俺に気づいて天馬が寄ってきた。

「どうしたの?翼。」

「ごめん、みんなと先に帰っててくれ。」

「え、ちょっと!?」

「すまん!そのうち追いつくから。」

そう言い残し曲がり角を曲がり天馬たちと分かれる。

 

 

「お待たせ、メイア。」

やっぱりだ。角を曲がった先には着物を身に纏ったメイアが立っていた。

彼女の髪の色に近い淡い紫がかった着物が彼女によく似合ってる。

「気づくとは思わなかったわ。」

「俺もだ。ただなんとなく近くにいる気がしたんだ。着物似合ってるな。」

「ふふっ、ありがとう。」

いつものように笑うメイア。

ただ

「・・・どうかしたのか?」

「え?」

「いつもと違うというか、元気がないというか・・・何かあったのか?」

違和感が有る。少し不安でうつむきながら思うがままに口にし、顔を上げると

驚いたような、何とも言えない表情のメイア。だがすぐにその顔を伏せ

「うぇええ!?」

俺の胸元に顔をうずめてきた。

 

 

 




いかがでしたでしょうか。
錦と坂本の「りょうま」どっちがどっちか分からなくなりがち。
この作品では坂本龍馬が影が薄くなりがちになっていますね。龍馬ファンには申し訳ないです。
そして最後にキャッキャウフフな展開に見えてシリアスな雰囲気が
次回はほぼオリジナルになりますが正直不安でいっぱいです。解釈違いが多くなって叩かれそうで怖い・・・

感想、ご指摘あればお待ちしています。今後の参考および励みになります。

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