果たして翼は無事仲間と合流できるのか。なお一番怖いのは仲間な模様。
「パーフェクト・カスケイドボールで試合開始ぃ!」
「は、早い!?この前よりも格段に。」
「連携が完璧過ぎる。」
試合開始早々パーフェクト・カスケイドが攻め上がっていく。
ハイパーダイブモード、いわゆる本当の力を発揮したパーフェクト・カスケイドのプレイは恐竜時代で戦った時よりも早く、強く、そして正確だった。
あっと言う間にゴール前に切り込んだFWにレイ・ルクがセンタリングを上げる。
「「シュートコマンド20」」
「ミキシトランス、劉備!・・・・うわぁぁぁ!」
信助がミキシトランスで迎え撃つもあえなく先制点を許してしまう。
「ごめん、信助・・・俺がちゃんと指示を出せていれば・・・」
「天馬・・・」
試合は始まったばっかりなのにもう先制点を取られてしまった。
今のプレーも、相手の動きがこの前以上だったことに気を取られてちゃんと指示が出せなかった。
俺がもっとちゃんとDF陣に指示が出せていれば防げたんじゃないのか?
DF陣のリーダーの霧野先輩なら、神童先輩なら。同じ1年でも俺じゃなくて翼なら。この世界に来てから誰も一度も姿を見ていない親友。翼はああ見えて全体をよく見れてるんだ。
やっぱり俺よりキャプテンにふさわしい人なんていくらでもいるんじゃ。
試合前の神童先輩と倉間先輩の言葉を思い出す。
けど答えなんて出ないし時間は待ってくれない。
また試合再開のホイッスルがなる。
剣城とフェイが切り込んでいく。
けどすぐにカバーに入られる。
完璧に統率の取れた正確な連携に攻めるルートが見えない。
ボールを奪われてまた攻め込めれる。
「「シュートコマンド20」」
「大国謳歌!!!」
「決まった~~!パーフェクト・カスケイド追加点!これがハイパーダイブモードの力なのか~!?」
前半だけであっと言う間に2失点。
また何も出来なかった。
このままじゃダメなのに。
するとベンチサイドから声が聞こえる。
「顔を上げろ!天馬!」
「この声は・・・」
聞きなれた、いつも隣で聞いていた声。顔をあげるとそこにはさっきまで自分たちが着ていた鎧を身につけた翼が立っていた。
試合が始まったころ
翼とメイアも嘆きの谷にたどり着いていた。
円卓の騎士たちが洞窟内を進んでたどり着いたのに対し二人は洞窟の上を通っていた。
「それにしても天馬がいるから大丈夫って、どうしてそう言い切れるの?」
ここに来る少し前、私が他のメンバーは大丈夫なのかという問いに翼はそう答えた。
天馬、松風天馬。雷門のキャプテンで翼と一緒に住んでいるSARUによく似た雰囲気の翼の親友。
以前から感じていたことだが翼は彼のことを大層信頼している。
もちろん私やSARUも松風天馬の力には一目おいている。
それこそエルドラドが私たちセカンドステージチルドレンの候補として目をつけサッカーを奪おうとしていたほどだ。
だとしてもなぜここまで信頼できるのだろう。
「この前の戦いの時もパーフェクト・カスケイドに太刀打ち出来なかったって言ってたじゃない。」
「ああ。けど天馬なら必ずなんとかするさ。これは多分一緒にプレーしないと分からない感覚なんだと思う。天馬には不思議な力があるんだ。」
「不思議な力?」
それは私たちセカンドステージチルドレンのようなものなのだろうか。
いやそうだとすればエルドラドはもっと早く手を打っていたはず。
「そう。天馬は仲間と肩を並べあって一緒に進んでくれる。天馬と一緒に戦ってると力が湧いてくるっていうか、どんな強い相手でもなんとかなるって思える。最近は自分がキャプテンでいいのかって悩んでるみたいだけど。一緒にいると安心して背中を押してくれるそよ風みたいなやつなんだ。
俺も天馬がいたからここまで来れたし、どんな相手にも立ち向かえるって思うんだ。・・・この前は情けないとこ見せちゃったけどな。」
たしかに前回のタイムジャンプ前に会った時の翼はそれまでと違って随分弱気で思い悩んでいた。
タイムジャンプ中にも弱気なメッセージを送ってきていてらしくない感じだった。
けどこの世界で会った時は嘘みたいに晴れやかな顔をしていて今まで以上に輝いて見えた。
ミキシマックスの影響もあるんだろうけど何か吹っ切れたような。
それも松風天馬の影響ということかしら。すこしモヤっとした気持ちになってしまうけど。
「けどミキシマックスもまだ出来ないんでしょ?」
「それも大丈夫。今回のミキシマックス、10の力は天馬だ。」
「10の力ってたしかアーサー王と・・・」
「絶対的な勇気と揺るぎない実行力で、大地をも味方にするキングオブミッドフィールダー。天馬以外にいないって。」
翼の言葉には微塵の不安も感じられなかった。
ここまで信頼できる相手なんて。
「ま、普段は頼りなかったり寝坊したり放っておいたら何しでかすか分からないし、今は自分のことで一杯一杯だけど絶対乗り越えるさ。」
「ふふ♪そう聞くとなんだか心あたりがあるような気がするわ。」
なんとなくSARUに似てるなと感じた。見た目の雰囲気だけじゃなくて。
普段はあんなだけど皆SARUのことを皇帝として認めてて、SARUがいたから世界に戦いをしかけるために立ち上がれた。
それならあんなアンドロイドを倒すくらい訳ないわね。
「お、見えてきたぞ。」
そうこうしてるうちに洞窟の真上が見えてきた。
どうやらあそこが騎士たちが目指した場所らしい。
「どうやらもう始まってるみたいね。」
「マジかよ。アーサー王と初対面だけど怒られないかな?ちゃんと試合に出してもらえるかな?」
「今更何言ってるのよ。一応円卓の騎士の一員っていう扱いなんだし、そもそも出てもらわないと」
「出てもらわないと?」
谷で見たあの力ならパーフェクト・カスケイド相手でも通用するし何より
「私が見ててつまらないじゃない♪」
「そっちかい!?」
走っている最中なのにズッコケそうになる翼。
なんだか翼たちの時代基準でも古くないかしら?
そんな気の抜けるやり取りを楽しんでいるとフィールドの上に出た。
「って負けてるじゃない!どこが大丈夫なのよ!」
「ま、任せてくれって!?こっから逆転するから!」
「あたりまえよ!」
そうでないと困るんだから!
試合は1-0。けどちょうど追加点を入れられて2-0になったところだった。
件の松風天馬はというと。
「彼、浮かない顔ね。」
「天馬のやつ、まだ悩んでるみたいだな。俺たちは信頼しきってるっていうのに。」
キーパーの西園信助にかけよっていたけど責任を感じてそうだった。
本当に大丈夫かしら。
「ま、今度は俺が一肌脱ぐ番ってことだな。それじゃあメイア、行ってくるよ。」
「ええ。翼の新しい力と翼が信頼してるっていう彼の力、楽しみにしてるわ♪」
「ああ。見ててくれ。それじゃ「ちょっと待って!」うぇ!?」
グラウンドに降りようとする翼の手を引く。
今回が彼らとエルドラドとの最後の戦いになる。そしてそれは同時に私の正体を翼が知ることになる。
「これがあなたたちとエルドラドとの最後の戦いになる。」
「そうして見せるよ。」
「あなたたちの旅を見てきたけどとても楽しかった。ゴッドエデンで初めて話してたまにこうして二人で会うのも。ここから先何が起きてもそれは変わらないわ。」
私の正体を知ったら翼は利用されたと思うかもしれない。
事実最初はそうだった。休暇のついでにフェイの様子を見るためのタイムジャンプで見かけた面白い男の子。凄い力を秘めてたからエルドラドとの戦いでプラスになればという打算が無かった訳じゃない。けどそれ以上に楽しくて、幕末で私の抱えていた迷いを解消してくれて。
だからこそ伝えておきたかった。
本人はピンと来ていないみたいだけどこれでいい。
「よく分からないけど、俺もだ。」
「今はそれでいい♪。それじゃ、いってらっしゃい。」
「いってきます!」
そう言い残して翼はフィールドに飛び降りていった。ちょっとかっこいいじゃない。
「ラグナロクが楽しみね、翼。・・・あ、SARUいた。ちゃんと仕事してたのね。」
「顔を上げろ!天馬!」
突如上から現れた翼にその場の全員の目が奪われる。
試練や試合で誰も気にする余裕が無く、アーサー王の口から語られていただけでこの世界に来て初めて姿を表した翼に各々が言いたいことは募っていただろう。
しかし当の本人はどこ吹く風。
「俺の親友はそんな頼りなくないはずだぞ!待ってろ、俺もすぐそこに行く!」
そう宣言しアーサー王のもとへ。
一応騎士だけあって主君への報告を忘れては行けない。
「アーサー王、遅くなって申し訳ありません。赤峰翼、遅ればせながら円卓の騎士に合流いたしました。」
「うむ。単独での遠征ご苦労だった。本来ならば其方をマスタードラゴンへの遣いとして送ったのだが事情が変わってしまった。」
「存じ上げております。ここへ向かう途中闇に染まったマスタードラゴンの姿を見ました。あいつらの仕業ということですね?」
「うむ。騎士黄名子が攫われた故我々が救出に来たのだ。以前訪れたことがある私がいた分先についてしまったがな。
「申し訳ありません。必ずや試合で名誉挽回してみせます!試合に出してください。」
「私の責任でもあるのだ。気にするな。選手交代、狩屋に変わって赤峰!」
「良かった。翼もこの世界に来てたんだね。」
「ああ。遅くなってごめん。どうやらマスタードラゴンへの遣いに出された円卓の騎士の一員って立ち位置らしい。」
この世界に来てようやく出会えた。神童先輩たちからアーサー王が翼のことを認識していることを聞いていたとはいえやっぱりこうして直接会えると安心する。
恐竜時代であんなことがあったからなおさらだ。
「そういう天馬はもしかして主人公の見習い騎士か?」
「うん。一応そういうことにはなってるかな。」
「やっぱりか。」
「え?」
「俺たちが円卓の騎士なら主人公は天馬しかいないさ。」
「主人公ってそんな。俺なんか・・・」
そう。俺なんかが物語の主人公なんてつとまるわけが・・・キャプテンもつとまってないのに
そんなことを考えてうつむいていると肩に手が置かれる。
「天馬。顔をあげろ。」
「翼?」
「さっきも言っただろ?俺の親友、松風天馬はそんな頼りなくないぞ。」
「けど俺には「俺にはキャプテンなんてつとまならい、神童先輩のほうがリーダーにふさわしい、か?」・・な、なんで」
俺が言おうとしたことが分かっていたかのように翼が言う。
葵もそうだった。
そんなに分かりやすいだろうか。
「見ればわかるさ。大変な時に隣にいられなくて悪かったな。」
「い、いや。俺こそ心配かけてごめん。」
「問題ない。いいか?天馬。神童先輩や太陽みたいにする必要はないんだ。お前はお前らしく突っ走ってくれればいい。」
「翼の言う通りだよ。それが松風天馬!」
「信助・・・」
二人で話していると信助も寄ってきてくれた。
俺は俺らしく・・・けどそれはキャプテンとして・・・
「けど俺はみんなを引っ張っていかないと。」
「天馬。キャプテンとリーダーは似ているようで全然違うんだぞ。」
「え?キャプテンとリーダーが違う?それってどういう・・」
「おっと。そろそろ試合再開だ、行くぞ。」
「あ、ちょっと待って・・」
呼び止めようとした所で試合再開が告げられる。
キャプテンとリーダーは違う。どういう意味なんだ?
「さぁ試合再開!円卓の騎士団は狩屋に変わって赤峰が入ったぞ。前半も残りわずか!試合はどうなる~~!」
雷門のキックオフで試合再開。
剣城からフェイへボールが渡るが前回の対戦を踏まえフェイへのチェックは厳しい。
「天馬!」
「ここで松風へパス!ドリブルで駆け上がっていくぞ!」
フェイからのバックパスが天馬へつながる。
天馬がドリブルで上がっていく。
しかしいつものキレがない。
自分がキャプテンでいいのか、先ほどの翼の言葉。プレイに集中しきれていない。
「しまった!?」
そんな隙をパーフェクト・カスケイドが見逃す訳もなくボールを奪われる。
レイ・ルクにボールが渡る。
「決めろ。」
そしてこの試合3度目のシュートチャンスが訪れる。
前半だけで3点差となると決定打になりかねない。
FWの二人がシュート態勢に入る。
「させない!」
しかし寸前のところで翼がブロックに入った。
見た目が明らかに人間ではなくなってることに内心驚きつつもピンチをしのいだ。
といったところで前半終了の笛がなった
「あぶないあぶない。遅れてきたからにはその分ちゃんと取り戻さないとな。」
「ナイス翼くん!」
「助かったやんね!」
前半を終えて2-0。依然劣勢ではあるが最後決められて終わるのと止めて終わるのとでは大きく違う。
先ほどまでよりは幾分明るい雰囲気でハーフタイムを迎えた。
「お待たせ、SARU。」
「遅かったねメイア。」
ハーフタイムに入ると同時に岩場の影から試合を見ていたSARUと合流する。
ちゃんと雷門側の様子を見ていたようで関心する。
「この世界に来てすぐに翼と合流は出来たんだけど、ここに来るまでに色々あったの。こっちは地図もないし。」
「ふ~ん。僕が真面目に彼らを監視してたってのに、彼と異世界デートしてたってわけ?」
「デートじゃないわよ!!」
「しっ。声が大きいよ。」
茶化されて思わず反論の声が大きくなってしまう。
別にデートって訳じゃない。あんな谷渡ったり村で道を尋ねたりしただけだ。
「日ごろ奔放な皇帝サマに言われたくないわよ。まったく。」
「ごめんごめん。」
「松風天馬、此れへ。」
ハーフタイムに入ってアーサー王が天馬を呼び寄せていた。
正直俺はアーサー王とほとんど関わりがないから人となりが分かっていない。
一目見ただけでも風格があるのは分かるし俺が合流した時も遅れた俺に対して責めるようなことは無かったし人徳がある人なんだろうなとは思う。
そんな二人の様子を見てるとフェイや太陽から声がかかる。
「それにしても翼はこれまで何してたの?」
「アーサー王からこの洞窟に向かったとは聞いてたけど一度も会ってなかったから心配したよ。」
「もしかして迷子になってた?」
合流するまで何してたかといった内容がほとんどだった。
まぁそりゃ気になって当然か。
あと最後の狩屋は同じ立場になってから言ってもらおうか?
「目が覚めたら森の中だったんです。たぶん旅の道中って設定で。」
「でもどうやってここまで来れたの?そもそも何でここに来なきゃいけないって分かったの?」
「最初目が覚めた時は何もかも分からない状況だったんだ。そうしたらマスタードラゴンが黄名子を捕まえてこっちに飛んでいくのが見えたんだ。だからとりあえずマスタードラゴンが飛んで行った方角に向かって進んで、途中立ち寄った村の人たちが俺の姿を見て円卓の騎士だって言ってくれたから後は成り行きでって感じ。」
「へ~。なんか翼くんってたくましいな。」
「だろ?狩屋なら野垂れ死んでたと思うぞ。」
「は~~~~!?」
メイアのことは伏せてなんとか誤魔化す。
8割くらい事実なので違和感はないだろう。
人生経験の成せる技だ。
「松風天馬、お前は何を迷っている?」
するとアーサー王と天馬の会話が聞こえてきた。
みんなそちらに釘付けになる。
「やっぱり俺にはチームのキャプテンなんて無理なんです。俺にはリーダーとしての素質が無いんです。」
「ならばリーダーとしての素質とは何か。」
「それは・・・キャプテンをやる上で重要な素質です。」
「ではキャプテンとは。」
「みんなを引っ張って、的確な指示を出して勝利を導くことです。」
アーサー王の問答。それはまさに今天馬が抱えている悩みに直結するものだった。
天馬はキャプテンとリーダーを一緒くたに考えている。
的確な指示を出すことだけがキャプテンの役割では無い。
キャプテン=リーダーではない。
俺は、いや俺たちはキャプテンとしての天馬を何一つ疑ってなんかいないってのに。
けどそれも仕方ないのかもしれない。
雷門中に入学した時の天馬はドリブルしか取り柄のない一年生で、雷門は全国クラスの強豪校だった。
天馬が起こした革命の風でチームが動き出した。けど試合ではずっと神童先輩がキャプテンでありリーダーだった。
そんな中で新雲学園戦で神童先輩がケガして、決勝戦の前にいきなりキャプテンに任命されて。
そしてそのまま今に至るまでキャプテンをつとめつづけてきた。
本来なら入部して数か月の1年生のはずなのに、2,3年の先輩たちもいる中で強豪校のキャプテンでそれがいつの間にかサッカーそのものを守る戦いに巻き込まれて。普通はもっと早く責任感やプレッシャーに押しつぶされてもおかしくないんだ。
「皆の声を聞け。そうすればやるべきことが見えてくるだろう。」
「皆の声・・・」
「行け。答えはフィールドにある。」
アーサー王が示した道標はシンプルなものだった。
そうだ。今の天馬は自分の中のことで精一杯になってる。
俺たちがどれだけお前を信頼してるか分かってない。
試合再開が迫り各々ポジションにつき始める。
「てん・・倉間先輩?」
整列前に天馬に一声かけようとすると倉間先輩が天馬に水を手渡しながら声をかけた。
珍しいな。倉間先輩が自分から天馬に声かけるなんて。
「たしかに俺はお前より神童のほうがリーダーに向いてると言った。」
「・・・はい。俺だってそう思います。」
「だけどな。俺はお前のこと、最高のキャプテンだって思ってる。」
「リーダーに向いてないのに、何で最高のキャプテン何ですか?」
「ほんと、分かってねぇな。」
「お前はみんなを率いるだけのリーダーじゃない。ほら、始まるぞ。」
言いたいこと全部言われてしまった感がある。
当の本人は理解できてはいないようだが。
天馬がフィフスセクターに立ち向かおうとする中一番強く、最後まで反発していた倉間先輩があんなこと言うなんてな。
「倉間先輩、良いとこあるじゃないですか。」
「ふん。お前もさっさと行け。」
「パーフェクト・カスケイドは常に完璧な勝利を目指す。君たちに希望は残さない。」
前半戦はほとんど時間が無かったが改めて見ると本当に不気味だな。
ロボットみたいな奴らだなと思ってたが本当にロボットだったなんて。
なんか声エコーかかってるし。漫画とかならセリフ全部カタカナになってそう。
「フェイ!」
「ぼくがやる!」
フェイと剣城がドリブルで上がっていく。
レイ・ルクがすぐさまチェックに入る。
「プラズマシャドウ」
「「「プラズマシャドウ」」」
前回の戦いで出してきた不気味な化身。
奴ら曰く化身では無くプラズマシャドウ。
それが一気に11体。
小さい子が見たら泣くぞこれ。
しかしそれだけで終わらなかった。
「アームド。」
「「「アームド。」」」
プラズマシャドウがドット状に分解されてパーフェクト・カスケイドの体を包んでいく。
おいおい嘘だろ。
「全員が化身アームド!?」
「そんなのありかよ・・・」
黒いピッチリスーツのような見た目のアンドロイドが11人。
さっきとはまた違った不気味さがある。
「「「ディフェンスコマンド14」」」
「うわぁぁ!!」
「フェイ!大丈夫やんね!?」
あっと言う間に囲まれ必殺技でボールを奪われてしまう。
黄名子がフェイに駆け寄ったが無事そうで胸を撫でおろしている。
けど黄名子の担当スペースが空いてしまった。
「黄名子、持ち場を離れちゃだめだ!」
「これじゃカバーしきれない!」
化身アームドしたことでさらに増したスピードと連携。
崩れた陣形ではカバーしきることができない。
シュートチャンスを与えてしまった。
「「シュートコマンド20」」
「大国・・わぁぁぁ!!」
「決まった~~~!これで点差は3点に広がったぞ!」
後半開始直後で3点差。これ以上の失点はアウトだぞ。
なんとか取り返さないと。
「僕が何とかして見せるよ。」
「フェイ・・・分かった。」
フェイを起点に攻撃を組み立てる作戦に決まった。
試合再開してすぐまたもフェイが上がっていく。
だがやはりと言うべきか、すぐに囲まれる。
1vs3でなんとかボールキープはしているが到底突破できるような状況じゃない。
「フェイ、こっちやんね!」
「黄名子!?またかよ!」
「持ち場に戻るんだ!」
黄名子がまたもオーバーラップしてフェイのヘルプに行った。
さっきから黄名子が先走りすぎてる。恐竜時代のときから少し様子が変というかフェイに対して過敏すぎる気がする。
「お願い!」
「ウチが決める!」
「俺たちは黄名子のスペースをフォローするぞ!」
「はい!」
「「「デイフェンスコマンド14」」」
「きゃあああっ!?」
しかし先ほどのフェイと同じように必殺技で弾き飛ばされてしまう。
幸いにもボールはラインを割って試合は止まる。
「大丈夫か黄名子?」
「う、うん。」
「焦りすぎだ。またカウンターをもらうところだったぞ。」
前方から水音が聞える。
どうやらラインを割ったボールが湖に落ちたようだ。
音に釣られてそちらを見やる。
すると湖の水が光出したかと思うと勢いよく水が打ちあがった。
水しぶきが止むとそこには
「あれは、マスタードラゴン?」
「マスタードラゴンがよみがえった!?」
森の上空で見かけた黒い姿とは違い、白く透き通るような毛に覆われたマスタードラゴンがいた。
いかがだったでしょうか。
翼と天馬、お互いの好感度がカンストしてる。
倉間先輩があそこで声かけるの本当に好きなんです。
感想お待ちしています。