二度目の人生とフェーダの姫   作:プライムハーツ

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今回からついにギル戦です。
とうとう翼とメイアがぶつかります。
原作と違い団結した状態で試合に挑めますが果たして。


決戦開幕

一夜明けてラグナロク第二戦当日。

もうすぐ試合が始まる。俺たちはロッカーで準備に勤しんでいたが。

 

「なんで俺たちのユニフォームはこれなんだよ!」

「しょうがないですよ倉間先輩。このチームはプロトコル・オメガのメンバーが中心なんですし。」

「そうですよ。それに結構動きやすくて良いじゃないですか。」

 

俺たちのユニフォームは雷門のではなくプロトコル・オメガのユニフォームだった。

これ傍から見たら全身スーツで暑苦しそうだったけど着てみるとそうでもない。

可動域も広いし意外と熱もこもらない。流石未来のユニフォームって感じだ。見た目はあれだけど。

体のラインも出るし。レイザとか結構その、すごいし。あ、このチームの二人は関係なさそうですね。

 

「今何か失礼なこと考えました~?」

「試合に出れなくなっても良いってわけ?」

「ヒェッ・・・ナニモカンガエテマセン」

 

「翼、神童先輩!」

俺が命の危機に瀕していると天馬、信助、葵がやってきた。助かった。

 

「今日の試合、絶対勝ちましょう!」

「なんか同じチームみたいな言い方だな。」

「いや狩屋。3チームに分かれていても俺たちは一つのチームだ。今日の試合必ず勝ってお前たちに繋げる。」

「だから最終戦は頼むぞ。」

「はい!」

そう。今日の試合負けてしまったらそこでラグナロクはおしまいなんだ。

絶対に負けられない。

 

 

天馬たちと話しているとワープポータルに人影が二つ現れた。

 

「どうもエルドラドの皆さん。」

 

やってきたのはメイアと一昨日もいた眼鏡をかけた男の子だった。どことなく神童先輩に雰囲気が似ている気がする。

 

「お前がメイアか。」

「ええ。翼から話は聞いたみたいね。私が今日のあなた達の対戦相手、ギルのキャプテンよ。こっちはギリス。」

「よろしく。」

 

隣の子はギリスというらしい。

 

「へ~やっぱ可愛いじゃん。翼くんも隅におけないね。」

「ふふ♪ありがとう。」

 

狩屋がからかってくるが今は軽口に乗れる気分じゃない。

メイアのほうはといえば誉め言葉は素直に受け取っていた。俺の方を見た瞬間すこし笑った気がした。え?もしかしてこのユニフォーム姿見て笑った?

 

「それで、わざわざ試合前に何の用だ?」

「敵情視察にでも来たド?」

「昨日のフェイみたいにそっちのお仲間はいないぜ。」

倉間先輩と天城先輩が割って入ってくれる。

天馬は何か言いたげだったがその前にメイアたちが答える。

 

「そんなつもりはないわ。ただ一つ、謝りに来たの。」

「謝りに?」

「昨日の試合。こちらのザンが手荒な真似してしまってごめんなさい。」

「は?」

 

メイアの思わぬ言葉に素っ頓狂な声をあげる狩屋。

 

「FWの彼、大丈夫だった?」

「剣城のこと?剣城ならもう大丈夫そうだけど・・・」

「そう。それなら良かった。」

天馬もまさかこちらの心配をされるとは思ってなかったようだ。

メイアは剣城が無事だと聞くとホッとしたような表情だ。

というよりこちらのチーム全員が唖然としていた。

 

「ザンはフェーダの中でも野蛮な奴らの集まりでね。」

「約束するわ。今日の試合、私たちギルは正々堂々戦って勝利すると。」

「真っ向から君たちを倒して僕たちセカンドステージ・チルドレンの力を世界に示して見せる。」

 

「そう言われても昨日の試合見せられた後じゃな~」

 

「僕たちをザンの連中と一緒にしないでもらいたいね。」

 

狩屋の言うことはもっともだろう。

けどメイアとギリスのこの真剣な目。

いや、俺には分かる。

これまでメイアのことを見てきたんだから。

 

「分かった。お互いに負けられない試合だが良い試合にしよう。」

「ええ。それじゃグラウンドで会いましょう。」

神童先輩と言葉を交わしてメイアは部屋から出ていった。直前に俺の方を見やりながら。

 

 

「付き合ってくれてありがとう、ギリス。」

「構わないさ。メイアがあんなこと言うなんて意外だったけどね。」

「この試合だけは、正々堂々戦いたいの。」

 

ギル側の控室への帰り道、ギリスは昨日の試合後のことを思い出していた。

 

「みんな。明日の試合、一つお願いがあるの。」

「いきなりどうしたんだいメイア?」

「明日の試合、最後まで正々堂々戦いたいの。」

 

僕たちギルのキャプテンはメイアだ。

兵器開発もチームで協力してやることが多い分、荒くれもののザンや自由なガル、皇帝のSARUが率いるザ・ラグーンより団結力は強いと思っている。

そんな中で試合前にメイアがわざわざお願いなんて言葉を使うなんて思いもしなかった。

 

「ザンみたいな卑劣なプレーは無しでもちろん何があっても超能力は使わない。真っ向から戦って勝ちたいの。」

戦場で指揮を取る時とも兵器開発の時とも違うメイアの真剣な目。

ずっと一緒にいるけれどこんなメイアは初めて見た気がする。

 

「・・・分かったよ、メイア。」

「そもそも私たちがザンみたいな野蛮な真似するわけないでしょう?」

「フェーダのリーダーはSARUだけど、ギルのキャプテンはメイアなんだ。従うに決まってるだろ?」

「正々堂々、俺たちの優秀さを知らしめてやるさ。」

 

「ギリス、モリー、チェル、ザット、・・・みんなありがとう。」

タイムジャンプに出てからメイアは少し変わった気がする。別に悪い意味じゃない。

むしろより強く、より美しくなった。これは彼の影響なのかな。

話に聞いてはいたけど僕も赤峰翼と戦うのが少し楽しみになってきた。

 

 

「それにしても時空最強イレブンの完成はどうなるのかね~」

「完成まであと一歩だったのにフェイがいなくなっちゃったんじゃ・・・」

「フェイは俺たちの仲間だ!必ず戻ってくるよ。」

 

メイアとギリスが帰って行って話題は時空最強イレブンについて

 

「とはいっても最後の11人目は見つかってないぜ。」

「11の力 灼熱の熱風と激震する雷鳴の力で全てを貫くオールラウンドプレイヤー」

 

オールラウンドプレイヤーか。攻撃も守備も全部こなせるようなやつ。

天馬はシュートもドリブルもディフェンスもこなせる気もするけど10の力だしなぁ

 

「大介さん。11人目は例えれば誰のような、っていうのは無いんですか?」

「そうだなぁ。あえて言うならば敵にいたあの男だな。ザナーク。」

 

「「「ザナーク!?」」」

 

大介さんのまさかの人選に雷門組全員が声をあげる。

 

「待ってください!敵が11人目だというんですか?」

「あいつからは熱風のような熱さと雷鳴のような激しさを感じた。奴がもし味方になるのならば条件を満たすやも知れん。」

「確かにあいつからは凄いパワーを感じた。」

「ああ。昨日の試合を見てても、正直個人技は群を抜いてた。」

実際初めて戦った時はザナーク一人に圧倒されたようなもんだし。

 

「そういうと思ったぜ。」

「ザナーク!?」

 

なんてこと考えたらなんといつの間にか本人がいた。

 

「何でここに?」

「あいつらのやり方、なんか気持ちわりぃんだよな。あれならエルドラドのジジイどもの方が可愛く思えちまったぜ。」

 

確かに試合中も反りが合わなさそうだったし終わってすぐどっか行ってたな。

 

「そういう訳でこっちに混ぜてもらうぜ。」

「どういう訳だよ!」

「仲間になるってこと!?」

「ふざけるな!!そんなこと認められるか!!」

「俺も反対だ。お前は信用できない。」

 

まさかのザナークからの仲間になる発言。

俺と天馬はびっくり。ガンマと神童先輩は反対。

特にガンマは大反対といった感じだ。

 

「悪いが俺はもう決めた。」

「まぁ待てザナークよ。確かにお前の力は凄い。しかしワシに言わせれば物足りん!!」

「そういうとおも・・・何だと!?俺が物足りんだと!?」

 

そういうと思ったぜキャンセル。そういうパターンもあるのね。

けど大介さんも何故?正直ザナークは充分な力を持ってると思うけど。

 

「だがワシが求める時空最強イレブン、その11人目となりうる可能性は持っとる。ワシの指示に従って修行を積むのだ。」

「ふん、断る。」

「何ぃ!?」

「石のジジイ。どうやら俺様の本当の力を分かってねぇようだな。俺様は既にその時空最強イレブンの力に達してるということを次の試合で証明してやるぜ!」

「次の試合に出るつもりなんだ・・・」

「せっかく昨日フォーメーションや連携を確認したのに・・・言っても聞かないよな・・・神童先輩、頑張ってください。」

「お、おい翼!?丸投げするな!」

「あいつが出るなら外れるのは俺だろうな。」

「倉間まで!?」

 

せっかくチームとしてまとまったのにここでザナークが加わるのか。

戦力としてはありがたいが不安だ。

あとガンマは食って掛かろうとしてたがアルファに羽交い絞めにされて止められてた。ベータはニヤニヤしてた。

監督、なんとかしてください。

 

「好きにしろ。どうせ言っても聞かんだろう。」

「そういうと思ったぜ。」

そういうと思ったぜ。

 

 

「さぁ~ラグナロク2回戦!一回戦はフェーダの勝利!エルドラドはこの試合で引き分け以上の結果を出さなければここで敗退!もう後が無いぞ!」

 

試合開始前の整列。対戦相手のギルとの初顔合わせ。

一回戦のザンとは全体的に雰囲気が違うな。

ただやけにギルの面々から視線を感じる。

整列を終えポジションにつこうとした所で背後から声がかかる。

 

「翼。」

「メイア・・」

「私は今日この日をずっと楽しみにしていたわ。全力で戦いましょう。」

「・・・俺はこの試合絶対に勝つ。そして君を・・・」

救う。その言葉を口にすることは出来なかった。

 

「ところで何でザナークがそっちにいるの?」

「それについてはなんて言っていいか分からないから聞かないで。」

 

 

「エルドラドチーム02ボールでキックオフ!」

 

「みんな行くぞ!神のタクト!アルファ!」

 

試合開始早々、事前の打合せ通り神童先輩の指示で攻め上がっていく。

まずは先制点をとって勢いに乗りたい。

確実に俺たちボールで始まるこの攻撃が重要だ。

 

「ガンマ!」

「へっ!もらった!」

「ザナーク!?」

 

だったのにアルファからガンマへのパスをなんとザナークが奪い取ってしまった。

 

「ザナーク貴様!」

「ふん。この試合、俺様が勝たせてやる。お前らはすっこんでな。」

「勝手なことをするな!」

 

神童先輩の指示も無視して一人で攻め込んでいくザナーク。

しかしギルに動揺は見られない。あっと言う間に囲まれパスコースも塞がれる。

 

「チッ!」

「もらった!メイア!」

「ありがとうゼイク。いくわよギリス。」

「OKメイア」

 

「来るぞ狩屋、天城先輩!」

「おう!」

 

メイアにボールが渡るとギリスと二人で攻め込んでくる。

ガンマや神童先輩もコンビネーションで突破される。

サッカーバトルの時に受けたことがあるから分かるメイアのMFとしての能力の高さ。

それに完璧に応えるギリス。二人のコンビネーションは敵ながら完璧だった。

 

「俺が止める!」

「勝負よ翼!」

 

逆サイドを二人に任せメイアのチェックにつく。

ついに訪れた勝負の時。

恐竜時代に飛ぶ前の勝負がよぎる。

あの時はコテンパンにされた。けど今日は負けられない。

 

フェイントに惑わされるな。集中しろ。

動きについていけ。

メイアの視線が一瞬逆サイドに流れる。パスか!

 

「隙あり!」

「しまった!?」

 

一瞬意識が流れた瞬間に抜き去られる。

あの時よりも更にキレのあるドリブルだ。

まだだ。体勢は崩されてない。まだ回り込める。

 

「こいつらいつの間に!」

「頼むド翼、ルジク!」

俺が抜かれるのと同じタイミングでギリスのマークについていた天城先輩と狩屋が二人のFWに体を入れられギリスがフリーになっていた。

 

「いくよメイア。」

「ええギリス。」

 

「「デッドフューチャー!!!」」

 

「うおおおお!アスタリスクロック!」

 

なんとか回り込んでシュートブロックに入る。

先制点をやる訳にはいかない。

 

「ぐぐ・・ぐ・・・うあっ!!」

「ゴール!!先制点はチーム・ギルだ~~~!」

 

しかしすさまじい威力のシュートを抑え込むこは出来ず弾かれてしまう。

そのままルジクの必殺技も破りシュートはゴールに突き刺さった。

1vs1で抜かれ、必殺技も破られた。

これが本気のメイアの力なのか。

見上げるとメイアも勝ち誇るようにこちらを見ていた。

俺は、彼女に勝てるのか?

 

 

 




いかがだったでしょうか?
ギル戦は全編翼かメイア視点になります。
ザン戦後のメイアの頼みはこれでした。
旅を通して通じ合い心待ちにしていたからこそですね。
最新作ネタにはなりますがメイアは正義ビルドですし。
ギルも3試合で唯一ラフプレーしなかった優等生チームだったので真っ向からのぶつかり合いを描けたらなと思います。

感想、コメントいただけると励みになります。
次回もよろしくお願いします。
ギル戦は更新ペース上げれるといいな。
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