戦姫絶唱シンフォギアwith欲望の王   作:アニアス

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第二話 変身とホムンクルスとヤミー

「んっ………」

 

女神により異世界転移させられた高校生、新庄アキラが意識を取り戻し目を開けると、夜の公園のベンチに座っていた。

辺りをキョロキョロと見渡すが、誰1人としておらずアキラ1人しかいない。

 

「ホントに僕、シンフォギアの世界に来たのかな?」

 

転移した世界がシンフォギアの世界なのか考えていると近くに置かれているゴミカゴに新聞が捨てられていることに気がつき、それを取り出して一面を見ると『ロンドンにて復活!風鳴翼とマリアのコラボユニット!』と大きく掲載されていた。

 

「えっと、この2人がロンドンでライブするってことは、丁度3期が始まる頃か…」

 

つまりこれからシンフォギア奏者たちは錬金術師のキャロルと闘うことになるということ。

しかもロンドンのライブは日本時間の今日開催されるため、原作介入まで目と鼻の先になる。

 

「あっ、そう言えば特典ってどうなったんだろ?」

 

転移する前、女神にお願いしていた特典は何処にあるのだろうと思っていると、自分が座っているベンチの隣にリュックが置いてあった。

もしやと思いアキラはリュックを拾い膝の上に乗せて中身を確認すると、予想通りオーズドライバーとコアメダルが入っていた。

 

「良かった。ちゃんとお願いした通りだ…ん?何だこれ?手紙?」

 

オーズのアイテムが入っていたことに安堵していると何か書かれている紙を見つけてそれに目を通すと、女神からの手紙だった。

 

 

 

『アキラさんへ

 

これを読んでいるということは、無事にシンフォギアの世界へ転移できたようですね

依頼していた特典は確認していただけましたでしょうか?

先程お話しましたが、そちらの世界にはヤミーが出現しており何者かが送り込んでいます

本来ならあり得ないことが起きていますが、この状況を打開できるのはアキラさんだけです

どうか世界をお救いください

 

女神より』

 

 

 

「女神さん………」

 

この世界では何か異常なことが起こっておりそれを解決するのが自分の役目。

女神からの手紙を読んだアキラは気合いを入れるために両手で自分の頬を叩いた。

 

「よし!まずはここが何処なのか確かめないと!」

 

リュックを背負って立ち上がり歩き出そうとした時だった。

 

「はっ、はっ、はっ、はっ…!」

「ん?」

 

誰かが走っている足音と息切れが耳に入りその方向を見ると、向こうの方で1人の小柄な子供が走っていた。

フードを被っているため男か女か分からないがアキラはすぐに理解した。

 

「あれってもしかして…!エルフナイン!?」

 

フードの色合いやチラリと見えた翡翠色のからキャロルによって作られたホムンクルスのエルフナインに間違いないと推測する。

そのエルフナインの後を黄色を基調とした服を着こなした女性が追いかけている。

 

「あれはオーストスコアラーのレイア!ってことはエルフナインがドヴェルグダインの遺産を持ち出して逃げてる最中ってことか!」

 

この場面は世界を分解しようとするキャロルの計画を知ったエルフナインがシンフォギア奏者たちに必要なドヴェルグダインの遺産を持ち出して脱走しているところをオーストスコアラーのレイアが追跡しているところである。

 

「確かこの後雪音クリスに出会う筈だから大丈夫だとは思うけど…見過ごす訳にもいかないよね!」

 

目の前で命の危機に晒されている人を放って置けないアキラはリュックからオーズドライバーを取り出し腰に当てるとベルトが伸びて腰周りに巻きつく。

次にメダルケースからタカ、トラ、バッタのメダルを持ち出して手に取り、オーズドライバーの3つの円形の溝の右にタカ、左にバッタ、真ん中にトラのメダルを嵌めてオーズドライバーを斜めに傾けた。

そして右腰にあるアイテムのオーズスキャナーを右手に取りオーズドライバーにスライドする。

 

「変身!!」

 

『タカ!トラ!バッタ!

タ・ト・バ!タトバ!タ・ト・バ!!』

 

掛け声とオーズドライバーから発せられる歌と共にアキラの周りを何枚ものメダルが飛び交うとその姿が変わった。

頭は緑の目に鷹が翼を広げたような赤いマスク。

肩から手にかけて長い爪のようなものが織り畳まれている黄色いアーマー。

模様が組み込まれた緑の脚。

そして胸の中心の円には上から鷹、虎、飛蝗のエンブレムが収まっている。

 

まさに今この瞬間、仮面ライダーオーズが降臨したのである。

 

「やった!変身できた!…って感心してる場合じゃなかった!早くエルフナインを助けないと!」

 

新庄アキラもとい仮面ライダーオーズは変身できたことに感動する間もなく2人が向かって行った方へ駆け出すのであった。

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ………」

 

エルフナインは焦っていた。

自分の産みの親であるキャロルの元である装置の一部の建造に携わっていた。

だがある時、その装置が世界を分解する代物だと知ってしまい、それを阻止できる可能性があるシンフォギア奏者たちに協力して貰うためにドヴェルグダインの遺産が入った箱を抱えて脱走している。

しかし、その後ろからキャロルの自動人形のレイアが追跡をしている。

レイアはポーズを取りながら指に挟んだコインをエルフナイン目掛けて弾丸のような速度で飛ばす。

 

「あぁっ!?」

 

直撃はしなかったものの、避けた拍子にその場に転倒してしまう。

 

「踊れ、踊らされるがままに………」

 

近くの街灯の上にレイアは立ちエルフナインを追い詰める。

エルフナインも何とかこの場を切り抜けるためにと立ち上がろうとしたその時だった。

 

「ウゥ………」

「ウァァ………」

「ンァゥゥ………」

 

『!?』

 

前から呻き声のようなものが聞こえ前方を見ると、それはいた。

 

人型のようなものが全身を白い包帯で巻かれ顔には黒い円盤のようなものがつけられている。

しかも1体だけでなく、何十体もの数を成しておりゾンビのように呻き声を上げながらエルフナインの方へゆっくりと近づいて来ている。

 

「あ、あれは一体………!?」

 

見たことない異形の存在たちにエルフナインは恐怖でその場から動くことができず、ファラは眉間に皺をつくり異形の存在たちを警戒している。

 

すると異形の存在たちを押し退けて後方から別の存在が現れた。

全身が緑に覆われ腕には鎌のような刃物が生えており、まるでカマキリを連想させるかのような怪人だった。

 

「………想定外のイレギュラーか」

 

ポーズを取りながらレイアがそう呟いた時、緑の怪人は両腕に無数の鎌を出現させる。

鎌はクルクルと回転を始め、緑の怪人は両腕を上げ今から投げるぞという構えを取る。

その目線の先にはエルフナイン。

エルフナインは緑の怪人が鎌を自分目掛けて投げる気なのだと理解する。

 

「あ、あぁ………!」

 

すぐにでも逃げないと思うがどういう訳か身体が言うことを聞かずその場から動くことができない。

レイアから逃げていたというのにそこへ別の存在が乱入して自分を仕留めようとしておりエルフナインは絶対絶命のピンチに陥ってしまう。

 

「フンッ!」

 

そして緑の怪人は鎌をエルフナイン目掛けて投げ飛ばした。

鎌は高速で回転し一直線にエルフナインへと向かっていく。

レイアはこのまま自分が手を下さなくてもエルフナインはやられると思いただ傍観している。

 

「くぅっ!?」

 

最早ここまでかとエルフナインは箱を守るようにうずくまり目を瞑った。

 

しかし、

 

「……………?」

 

いくら待っても衝撃が起きずどうなっているのだろうと目を開き顔を上げると、そこに彼はいた。

 

「間に合って良かった…!」

 

目の前にいたのは赤い頭に黄色の胴体に緑の脚というカラフルなプロテクターのようなものを纏っている仮面をつけた人物だった。

仮面の人物は緑の怪人や異形の存在たちを背にしてエルフナインの前でしゃがみこんでおり、安堵の声を出している。

そして仮面の人物は立ち上がり緑の怪人と対峙する。

この場にいる全員が仮面の人物に注目する中、エルフナインは恐る恐る話しかける。

 

「あ、あの…貴方は………?」

 

仮面の人物はエルフナインの質問にこう答えた。

 

 

 

「僕はオーズ!仮面ライダーオーズ!!」

 

 

 

 

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