【完結】ジェダイ(仮)になりました。   作:夭嘉

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茨の道を進むべし

ルークがサイバネティックス手術を受けた後、私は弟子の部屋に来訪する。医療ドロイドは、ルークの休養を言い渡し、彼はそれに従って部屋にいた。寝台に座るルークに、話がしたいと伝える。

 

ファルコンで、帰ったら話をすると言っていた。

 

 

「義手は慣れた?」

「大分慣れたよ。」

「あんたのお父さんも義手だったんだよ。」

 

 

そう言うと、ルークは表情を翳らせた。

 

 

「ヴェイダーは、本当に父なの?」

 

 

ルークは、小さな声で聞いてくる。

 

事実を知っても、すぐには受け入れられないはずだ。

 

 

「本当だよ。アナキン・スカイウォーカーは、暗黒面に堕ちてダース・ヴェイダーになった。」

「じゃあ、アリスが言っていた、父がヴェイダーに殺されたというのは嘘だったのか。」

「嘘じゃない。アナキンは良心を捨てた。ヴェイダーは、良心だったアナキンを殺したも同然なの。」

 

 

アナキンは、ムスタファーで死んだのだと自分にも言い聞かせてきた。ロザルでヴェイダーと会った時に少しだけ期待したけど、アナキンの面影はなかった。私がロザルで出会ったのはジェダイではなく、シスの暗黒卿だ。

 

 

「違う。父が生きている限り、希望はある。貴女も、最初は信じていたんじゃないのか?」

 

 

そう、最初は信じていた。ロザルで僅かな希望を信じ続け、デス・スターで拷問された時に諦めたんだ。やはり、私にも本質が見えていなかった。

 

 

「僕は、皇帝から父を取り戻す。」

「………」

「貴女が何かを企んでいることに、気付いてないとでも?」

「ルーク、ヴィジョンを見たんだね。」

 

 

皇帝を倒す為に私が決めたことを、ルークはヴィジョンで知ったみたいだった。未来は行動によって変わる。その未来を、ルークはヴィジョンで見たんだ。

 

 

「皇帝が、アリスを欲しがる理由が分かるよ。」

「何、どういうこと?」

「貴女の望みは、純粋すぎる。」

 

 

意味を理解できない私は、首を傾げる。

 

 

「悪く言えば、貴女の望みは単純だ。」

「失礼な。」

「事実でしょう?」

「否定はしない。」

「父と何があったんだ?」

「………アナキンとは友人で、信頼し合っていた。」

 

 

過去を思い出して、一つずつ言葉を吐き出す。

 

ムスタファーの悲劇が、記憶に甦る。アナキンに殺されるはずだった私は、ライトセーバーで肩を貫かれ、彼に拒絶された。未来を知っていながら、何もしなかったから。

 

アナキンの逆鱗に触れてしまった。

 

 

「私は、戦争が起きることを知っていた。アナキンの母親が死ぬことも、アナキンの最愛の人が死ぬことも。その未来から逃げて、何も行動しなかった。」

「未来を……?」

「皇帝が私を欲しがるのは、未来も支配しようとしてるから。」

「じゃあ、僕やハンのことも……」

「産まれる前から知ってる。そのことを知ったアナキンに、何もしなかったと拒絶されたの。」

 

 

罰を受け入れたはずだった。私がここにいて、ルークと話しているのは予定外のことだ。だけど、私は生きている。

 

 

「道を踏み外してるって、そういうことだったのか。」

「他に言い様がない。アナキンを傷付けてしまった。裏切ったのは、アナキンじゃなくて私。私がアナキンを裏切った。」

 

 

少なくとも、アナキン、ヴェイダーはそう思っている。私ができるのは、ヴェイダーに何かをするんじゃなくて、皇帝を倒すこと。夢でパドメに会ってから、ずっと考えていたことだ。

 

 

「私の訓練をやめてもいい。決めるのはルーク、あんただから。」

「そんな、」

「私の期待には応えなくていいんだよ。皇帝が倒れればいいって思って、あんたを訓練してきた。でも、それはルークの為じゃない。私の自己満足だから。」

 

 

弟子ができて、見方が変わった。マスター・プロもこういう気持ちだったのだと、やっと気付いた。教えることが、こんなに大変だなんて思わなかった。

 

今なら、オビ=ワンの苦悩も分かる。

 

 

「ごめんなさい。」

 

 

ルークに謝る。

 

オビ=ワンに頼まれなければ、ルークを鍛えることはなかった。彼に言われて受け入れたから、見方が変わったんだ。私の卑屈さを、オビ=ワンに諭されたようだった。

 

 

「復讐はジェダイの道じゃない。貴女は僕にそう教えた。それなら、アリスが道を示してほしい。」

「え…?」

「僕は、貴女とベンの弟子だ。今までも、これからも。」

 

 

ルークは確実に成長している。私が教えなくても、一人で学んでいる。心配するものは何もない。

 

 

「ルーク……」

「アリス、僕に訓練をつけてくれないか?」

「可愛い甥っ子の為なら……!」

「甥っ子?」

「親友の子だから、甥っ子みたいなものでしょう?」

「………」

「あれ?」

 

 

なぜ呆れるのルーク!?

 

親友の子供イコール甥的なものでしょ!?可愛い甥っ子だよね!血の繋がりとか関係ない!

 

 

「感動していたのに!」

「え、怒るところ!?」

「怒るさ!僕が思っていたことを先に言うなんて!」

「ん……?」

「え?」

「それって、私をおばさんだと思ってたってことかなぁ?」

「………」

 

 

ルークは無言で立ち、颯爽と部屋を出て行った。ハッとして、私は思わず追いかける。通路に向けて、声を張り上げた。

 

 

「ルーク!!それは聞き捨てならないんだけど!?」

「本当のことだろう!!」

「待ちなさい!!」

 

 

ルークと私の騒ぎは、反乱軍の人達に止められることとなった。

 

女性に年齢関係の話をしてはいけません!例え事実だろうが、50歳という年齢を自覚したくないんです!半世紀生きてるって思うと、感情に比例して干物になりそうなんだよ!

 

外見と中身は別物でしょう?

 

アナキンの黒歴史の発表会は、また今度にしよう。

 

 






次回より、エピソード6編です!
やっとここまで来たぜ!!

シークエル編、書くべき?

  • いらん、完結しろ。
  • 伝説のクラッシュ・マスター早よ。
  • 作者の自由でOK。
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