私とチューバッカが突き出され、ジャバは楽しそうな表情をする。チューバッカはともかく、私が捕まったことは意外だったらしい。二度と顔を見せるなと言われたが、これはこれで利用できると判断したようだ。
チューバッカは檻に入れられたが、私は違った。
「《ジェダイ・マスターだと聞いていたが、大したことはないようだ。》」
「と、仰っております!」
「3PO、私は訳さなくても分かるから。」
「おや、そうでしたか。」
「ジャバ、後悔するよ。」
私が捕まる時は、脱走前提だ。先に潜入しているカルリジアンに、目を合わせる。彼は頷き、私も目で頷く。
今晩、レイアがソロのカーボン冷凍を解く手筈だ。上手くいけば、全員で脱出できる。もしジャバが欲を見せれば、奴は自滅するだろう。
ここまでは、私の予期通りに進んでいる。
「《部屋に閉じ込めろ。》」
チューバッカとは別の部屋に放り込まれ、ドアに鍵をかけられる。帝国との交渉材料に使われると、フォーチュナに言われた。そうだと思っていたけど。
ジャバに情けをかけるのはやめよう。
その晩、謁見の間が騒がしくなった。
レイアが、ソロのカーボン冷凍を解いたらしい。しかし、レイアが奴隷にされるのは映画と変わらないみたいだ。腹が立つことに、ボバがわざわざそれを教えてきた。
あの若造、調子に乗ってない?
ついボバを殴ったら、他の賞金稼ぎ達に押さえ込まれた。
「《この女、ジェダイなんだって?》」
「《少し痛めつけてやろうぜ。》」
「あんた達、全部聞こえてるから。《私に手を出せるものならどうぞ?》」
彼らと同じ言葉を話せば、賞金稼ぎ達は驚く。多くを学んだ私には、彼らの言葉を話すことなんて容易だ。流暢とまでは言えないが、意思疎通ができるくらいは話せる。
賞金稼ぎ達は挑発に乗り、私を突き飛ばした。その内の一人が馬乗りになってきて、周りは野次を飛ばし始める。私は、冷めた目で見下ろす。
「《調子に乗りやがって!》」
「《どっちが上か教えてやる!》」
だが、それをボバが止めた。
「やめておけ。《お前達じゃ手に負えねぇぞ。》」
「《テメェの指図は受けねぇ!》」
そう言って、上に乗ってきた奴が拳を振り上げる。
殴られると分かっているが、私はあえて防ごうとはしなかった。
「ジャバを怒らせたいのか?」
その言葉に、賞金稼ぎ達は静かになる。ここにいる者達にとって、ジャバは危険な雇い主だ。大事な罪人を殺して、ジャバを怒らせたくはないだろう。
馬乗りになってきた奴は、黙って私の上から退いた。
「あのゴロツキと同じ檻に放り込め。」
ボバともう一人の賞金稼ぎに両脇を掴まれて、部屋から出される。
「助けたわけじゃねぇからな。」
「ジャバが怖いんだね?」
「あいつらと一緒にするな。」
私は、ソロと同じ檻に入れられる。
同じ檻に入ったのは、ある意味運が良かった。
「何?アリスだと?」
視力が戻っていないのか、チューバッカがソロの目になっていた。私が来たことを知り、ソロは私の名を呼ぶ。錠をされた手で肩を叩けば、彼は明後日の方へ振り向く。
「違う。こっち。」
私の方に向きを直させて、声をかける。
「こんなところで何してる!?」
「え?あんたの救出だけど?」
「3人揃って檻の中だぞ!」
「分かってるよ。順調だから安心して。」
「全く宛にならねぇな。」
「ソロ」
「ハンでいい。いつになったらやめてくれるんだ?」
友人だろ、とソロが拗ねる。確かに友人だけど、今更直すのも違和感がある。歳だってかなり離れてるし。
「今更名前呼びするの?」
「お前な……」
「見た目20代でも、中身50代だからね。」
「それを自分で言うのかよ。」
「言われる前に、自分で言った方が落ち込まないから。」
「それを自虐と言うんだぞ。」
これも全てシディアスのせい。何度でも言おう。シディアスのせいだ。
「“ハン”、私を信じて。」
「ああ、分かってるさ。あんたを信じるよ。レイアも大丈夫なんだろうな?」
「心配ない………あれ?いつの間にできてたの?」
「表情は見えないが、娘を送り出す親みてぇな顔が浮かぶぜ。」
「ヤメナサイ。」
レイアが嫁に行くのが嫌なわけじゃない。決して嫌じゃない。寂しいだけです。
あ、やっぱり親心だわ。
「結婚は許しません。」
「お前こそやめろ。」
「嘘だよ、おめでとう。」
2人が結ばれるのは良いことだ。
その翌日、ルークがジャバの宮殿に乗り込んできた。予定通り、ルークはジャバに私達を返すように言う。しかし、ジャバはそれを拒んだ。
ジャバの運命は決まった。
ランコアを倒してしまったルークに怒ったジャバは、サルラックの餌として処刑を突き付けた。ルークだけではなく、ハンやチューバッカ、私も処刑対象だ。もう利用云々の話ではない。
私達は檻から連れ出され、ルークと顔を合わせる。
謁見の間に出ると、奴隷にされたレイアが目に入り、ジャバに殺意が沸いた。だが、その感情は抑えた。殺意を力で表せば、私はジェダイではない。
「アリス!」
「ルーク、ジャバに警告した?」
「ああ、したよ。」
「オーケー。ジャバ、後悔しない内にやめた方がいいよ。」
ジャバは、私の最後の警告も無視した。
救いようのない奴。シスに与し、己の利を優先した。いつか報いを受けることになる。
「《連れていけ。》」
私達は謁見の間から引き摺られて、ランド・スキッフに乗せられる。
さて、いつ暴れてやろうかな。
シークエル編、書くべき?
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いらん、完結しろ。
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伝説のクラッシュ・マスター早よ。
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作者の自由でOK。