【完結】ジェダイ(仮)になりました。   作:夭嘉

111 / 173
時が迫る

ミレニアム・ファルコンは、サラスト星系の艦隊に合流して着艦した。

 

ハイパースペースを抜ける直前、マスターが息絶えたのを感じた。とても穏やかで、苦痛は感じられなかった。肉体はオビ=ワンと同じように、フォースと一体化した。

 

これで、皇帝と戦うジェダイは私とルークだけになった。

 

それでも、戦わなくてはならない。

 

既に到着していたアクバー提督に挨拶して、ヘラやドドンナ将軍にも声をかける。指揮官達に帰還を伝えた後、私は真っ直ぐダンタムの下へ向かった。

 

いつ参戦すると決まったのか、ダンタムは地上部隊と同じような服に着替えていた。

 

 

「何してんの?」

「決まっているだろう。私も地上部隊に入るんだ。」

「やめて。」

「断る。」

 

 

背を向けるダンタムに、もう一度やめるように言う。

 

一緒に来られたら、私の企みがバレる。皇帝との戦いに命を懸けると知ったら、絶対に止められる。これだけは彼に知られたくない。

 

自分の方へ振り返らせて、話を聞くように懇願する。

 

 

「ここまで必死な君は久しぶりに見るな。」

「笑い事じゃない!私は真剣に、」

「私も真剣だ。」

「だったら、」

「アリス、生き残ると約束しただろう。」

 

 

確かに約束した。でもそれは、ダンタムが安全な艦隊で待って、私が地上で戦うことが前提だった。一緒に来たら、約束した意味がない。

 

 

「生き残るよ。だから、貴方は艦隊で待っていてほしかった。」

「ああ、分かっている。だが、隣にいてほしいんだ。」

「………嫌だよ。」

「婚儀で誓ったはずだ。隣にいる、と。」

 

 

拒むように、私は背を向ける。

 

手を握り締めるしかなかった。失いたくないから離れようとしたのに、ダンタムは離れてくれない。彼が死んだら、喪失に耐えられそうにない。

 

そこへ、みんな作戦会議室に集まっているのか、レイアが私達を呼びに来た。

 

 

「どうしたの?」

「何でもない。姫、すぐに向かう。行ってくれ。」

「ええ、分かりました。」

 

 

ダンタムはレイアを先に行かせ、私の肩を叩く。

 

 

「アリス」

「………」

「アリス」

 

 

それでも返事しない私に、ダンタムは無理矢理振り返らせる。私を抱き締めて、また名前を呼んでくる。寂しそうなその声に、決意が揺らいでしまいそうになる。

 

 

「アリス、聞くんだ。」

「聞きたくない。」

「いや、聞いてくれ。愛した人に生きてほしいと思うのは、私も同じだ。それを忘れるな。」

 

 

ダンタムはそれだけ言って、先に部屋を出る。

 

夫を悲しませたくないけど、失うのはもっと嫌だ。皇帝に操られた時に、身に滲みて感じた。この状況があいつの罠だとしても、私はダンタムを遠ざけたい。

 

作戦会議室に入ると、レイアが声をかけてきた。

 

 

「アリス、ルード議員と何かあったの?」

「大丈夫、何もないよ。」

 

 

モスマ議員が作戦会議室に入ってきて、私はレイアの隣に座る。

 

地上部隊といるダンタムから視線を反らして、ホロ・テーブルに目を向ける。ブリーフィングのチャイムが鳴り、一同は静かになった。そして、モスマ議員が口を開く。

 

 

「皇帝は致命的ミスを犯しました。攻撃のときです。ボサンのスパイの情報で、皇帝の新しいバトル・ステーションの正確な座標が掴めました。」

 

 

戻った時、そのボサンのスパイは帝国に見つかり、命を落としたと聞いた。死ぬ前に情報を反乱軍に届けて。彼らが安らかに眠ることを祈ろう。

 

 

「このデス・スターの攻撃システムはまだ未完成であることも分かっています。帝国艦隊は我々を求めて銀河全域に散らばっており、防御も比較的手薄です。しかし何より重要な点は、皇帝自身が建設の最終段階視察の為、デス・スターを訪れているということです。」

 

 

私が見たヴィジョンと、前世の記憶通りだ。皇帝は、第二デス・スターを訪れる。私とルークは、そこでシディアスと向き合うことになる。

 

 

「この情報を手にするまでに、多くのボサンが犠牲となりました。………アクバー提督、どうぞ。」

「見ての通り、デス・スターは森の月エンドアの周回軌道に浮かんでおる。デス・スターの攻撃システムは未完成であるが、その防備メカニズムは極めて強力である。すなわち、森の月エンドアから放射されるエネルギー・シールドに守られているのだ。」

 

 

そのシールド発生装置を壊すのが、地上部隊だ。盗み出した帝国のシャトルでエンドアに降りてシールドを開いた後、艦隊がデス・スターを破壊する作戦だ。私が加わるのは、もちろん地上部隊。

 

 

「カルリジアン将軍が、突撃隊長に志願してくれた。」

「地上部隊は誰が……?」

「ソロ将軍、部隊は集結済みですか?」

「あー……部隊は揃ったんだが、クルーが足りなくて………」

 

 

ハンの言葉に、チューバッカとレイアが志願する。

 

 

「じゃあ私もそっちに。」

「現在3名!」

「僕もだ。」

 

 

ようやく弟子が帰ってきて、ルークも乗組員に加わる。ルークとレイアがハグしているが、どこか彼の様子がおかしい。レイアも違和感を感じたようで聞いていたが、ルークははぐらかした。

 

2人を見ていたら、今度はルークが私に話しかけてきた。

 

 

「アリス、後で話があるんだ。」

「断ったらダメなやつ?」

「何のことか、貴女は察しているだろう。」

 

 

知らないふりはできないのか。

 

 

「分かった。ハンガーに行く前に話そう。ブリッジ手前の個室で待ってて。」

「じゃあ、後で。」

 

 

不穏な空気を読み取ったハンが、ルークを追わずに見送る。

 

 

「何があった?」

「私とルークの問題。ルークに話してないことがあっただけ。………シャトルで合流しよう。」

 

 

私も作戦会議室を出て、ルークの待つ個室へと向かう。

 

ルークは、マスターとオビ=ワンに様々なことを聞かされているはずだ。血を分けた妹のことも。ヴェイダーと戦う意味もだ。一人で受け入れるには、あまりに重い事実だ。

 

双子の身を守る為、あえて引き離されたと知ったら、ルークはどういう表情をするんだろう。

 

2人を想ってのことだったのに、心が苦しい。

 

 

シークエル編、書くべき?

  • いらん、完結しろ。
  • 伝説のクラッシュ・マスター早よ。
  • 作者の自由でOK。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。