ミレニアム・ファルコンは、サラスト星系の艦隊に合流して着艦した。
ハイパースペースを抜ける直前、マスターが息絶えたのを感じた。とても穏やかで、苦痛は感じられなかった。肉体はオビ=ワンと同じように、フォースと一体化した。
これで、皇帝と戦うジェダイは私とルークだけになった。
それでも、戦わなくてはならない。
既に到着していたアクバー提督に挨拶して、ヘラやドドンナ将軍にも声をかける。指揮官達に帰還を伝えた後、私は真っ直ぐダンタムの下へ向かった。
いつ参戦すると決まったのか、ダンタムは地上部隊と同じような服に着替えていた。
「何してんの?」
「決まっているだろう。私も地上部隊に入るんだ。」
「やめて。」
「断る。」
背を向けるダンタムに、もう一度やめるように言う。
一緒に来られたら、私の企みがバレる。皇帝との戦いに命を懸けると知ったら、絶対に止められる。これだけは彼に知られたくない。
自分の方へ振り返らせて、話を聞くように懇願する。
「ここまで必死な君は久しぶりに見るな。」
「笑い事じゃない!私は真剣に、」
「私も真剣だ。」
「だったら、」
「アリス、生き残ると約束しただろう。」
確かに約束した。でもそれは、ダンタムが安全な艦隊で待って、私が地上で戦うことが前提だった。一緒に来たら、約束した意味がない。
「生き残るよ。だから、貴方は艦隊で待っていてほしかった。」
「ああ、分かっている。だが、隣にいてほしいんだ。」
「………嫌だよ。」
「婚儀で誓ったはずだ。隣にいる、と。」
拒むように、私は背を向ける。
手を握り締めるしかなかった。失いたくないから離れようとしたのに、ダンタムは離れてくれない。彼が死んだら、喪失に耐えられそうにない。
そこへ、みんな作戦会議室に集まっているのか、レイアが私達を呼びに来た。
「どうしたの?」
「何でもない。姫、すぐに向かう。行ってくれ。」
「ええ、分かりました。」
ダンタムはレイアを先に行かせ、私の肩を叩く。
「アリス」
「………」
「アリス」
それでも返事しない私に、ダンタムは無理矢理振り返らせる。私を抱き締めて、また名前を呼んでくる。寂しそうなその声に、決意が揺らいでしまいそうになる。
「アリス、聞くんだ。」
「聞きたくない。」
「いや、聞いてくれ。愛した人に生きてほしいと思うのは、私も同じだ。それを忘れるな。」
ダンタムはそれだけ言って、先に部屋を出る。
夫を悲しませたくないけど、失うのはもっと嫌だ。皇帝に操られた時に、身に滲みて感じた。この状況があいつの罠だとしても、私はダンタムを遠ざけたい。
作戦会議室に入ると、レイアが声をかけてきた。
「アリス、ルード議員と何かあったの?」
「大丈夫、何もないよ。」
モスマ議員が作戦会議室に入ってきて、私はレイアの隣に座る。
地上部隊といるダンタムから視線を反らして、ホロ・テーブルに目を向ける。ブリーフィングのチャイムが鳴り、一同は静かになった。そして、モスマ議員が口を開く。
「皇帝は致命的ミスを犯しました。攻撃のときです。ボサンのスパイの情報で、皇帝の新しいバトル・ステーションの正確な座標が掴めました。」
戻った時、そのボサンのスパイは帝国に見つかり、命を落としたと聞いた。死ぬ前に情報を反乱軍に届けて。彼らが安らかに眠ることを祈ろう。
「このデス・スターの攻撃システムはまだ未完成であることも分かっています。帝国艦隊は我々を求めて銀河全域に散らばっており、防御も比較的手薄です。しかし何より重要な点は、皇帝自身が建設の最終段階視察の為、デス・スターを訪れているということです。」
私が見たヴィジョンと、前世の記憶通りだ。皇帝は、第二デス・スターを訪れる。私とルークは、そこでシディアスと向き合うことになる。
「この情報を手にするまでに、多くのボサンが犠牲となりました。………アクバー提督、どうぞ。」
「見ての通り、デス・スターは森の月エンドアの周回軌道に浮かんでおる。デス・スターの攻撃システムは未完成であるが、その防備メカニズムは極めて強力である。すなわち、森の月エンドアから放射されるエネルギー・シールドに守られているのだ。」
そのシールド発生装置を壊すのが、地上部隊だ。盗み出した帝国のシャトルでエンドアに降りてシールドを開いた後、艦隊がデス・スターを破壊する作戦だ。私が加わるのは、もちろん地上部隊。
「カルリジアン将軍が、突撃隊長に志願してくれた。」
「地上部隊は誰が……?」
「ソロ将軍、部隊は集結済みですか?」
「あー……部隊は揃ったんだが、クルーが足りなくて………」
ハンの言葉に、チューバッカとレイアが志願する。
「じゃあ私もそっちに。」
「現在3名!」
「僕もだ。」
ようやく弟子が帰ってきて、ルークも乗組員に加わる。ルークとレイアがハグしているが、どこか彼の様子がおかしい。レイアも違和感を感じたようで聞いていたが、ルークははぐらかした。
2人を見ていたら、今度はルークが私に話しかけてきた。
「アリス、後で話があるんだ。」
「断ったらダメなやつ?」
「何のことか、貴女は察しているだろう。」
知らないふりはできないのか。
「分かった。ハンガーに行く前に話そう。ブリッジ手前の個室で待ってて。」
「じゃあ、後で。」
不穏な空気を読み取ったハンが、ルークを追わずに見送る。
「何があった?」
「私とルークの問題。ルークに話してないことがあっただけ。………シャトルで合流しよう。」
私も作戦会議室を出て、ルークの待つ個室へと向かう。
ルークは、マスターとオビ=ワンに様々なことを聞かされているはずだ。血を分けた妹のことも。ヴェイダーと戦う意味もだ。一人で受け入れるには、あまりに重い事実だ。
双子の身を守る為、あえて引き離されたと知ったら、ルークはどういう表情をするんだろう。
2人を想ってのことだったのに、心が苦しい。
シークエル編、書くべき?
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いらん、完結しろ。
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伝説のクラッシュ・マスター早よ。
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作者の自由でOK。