【完結】ジェダイ(仮)になりました。   作:夭嘉

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真実は時に苦痛となる

ルークが待つ個室に入り、寝台に座る弟子に聞きたいことを尋ねる。

 

ダゴバで、マスターとオビ=ワンは妹のことと、ヴェイダーのことを話しているはずだ。なぜ引き離されたのか、なぜ田舎に隠されたのか、など。全てに理由があったと。

 

 

「レイアが妹だと、ダゴバで聞いた。貴女も知っていたのか?」

「知ってたよ。私が話せば、皇帝にバレる。だから話せなかった。」

 

 

ルークは、裏切られたような表情をする。

 

血を分けたということは、レイアにもフォースの強さは受け継がれる。今はまだ分からなくても、いつかはルークのようにフォースと共に生きることになる。双子には、それ程の希望を託されていた。

 

弟子の表情に、心が居た堪れなかった。

 

 

「貴女は、天涯孤独な気持ちが分かるか?」

「私は物心ついた頃から、ジェダイ聖堂にいた。何者にも執着せず、愛情を抱くな、相手を許せって言われてね。誰かを失うなんて、想像できないくらいに。」

「………」

「家族がいないんだよ、私。」

 

 

初めから家族がいないから、その喪失感を知らなかった。だから引き離されると分かっていても、何もせず去るだけだった。

 

 

「あんたの気持ちは分かる。知らなかったなんて言い訳はしない。」

「アリス……」

「あんたの父親だって、まだ生きている。」

「オビ=ワンとヨーダ先生は、ヴェイダーを倒せと……父には良い心が残っているのに、倒すなんてできない。アリスも、僕に父を倒させようとしていたのか?」

「………ごめん。最初はそう思ってた。」

 

 

以前ルークに話した通り、最初はシスを倒させようとしていた。皇帝もヴェイダーも、希望であるルークが倒す。そう考えていた。

 

パドメと話してからは、皇帝への負の感情でルークと皇帝をぶつける気でいた。

 

だけど、今は違う。

 

 

「今は、そう思ってない。」

「今は……?」

「アナキンを助ける。レイアも守る為に。今度こそ、アナキンを連れ戻すの。」

 

 

映画の結末とは違って、アナキンが生き残ってもいいはずだ。シスを倒せば、バランスは戻る。未来は、良い方へ進んでくれるだろう。

 

 

「私ができることはする。それに、アナキンを救ったら、あんたは私の弟子ではなくなる。」

「え……?」

 

 

弟子は俯いていた顔を上げる。

 

私もルークも、師弟関係を卒業しなければならない。学べることは全て学んだ。これ以上は、自分で成長するしかない。

 

 

「そんな、」

「私もマスターから一人立ちした。あんたも、その時を迎えるだけ。私は必要ない。」

「………分かった。けど、どうか生きて。貴女にも、待つ人がいるんだ。」

「生き残るよ。必ず。」

 

 

可愛い弟子の頭を撫で、個室を出て行く。

 

心の準備はできた。あとは、終わりを迎えるだけ。私とシディアスの戦いも、ついに終わる。

 

最後は、絶対に逃げない。

 

地上部隊と同じ迷彩服を着て、私はハンガーへ向かう。

 

ハンガーに着いてシャトルのコックピットに入ると、チューバッカが狭いと嘆いていた。

 

映画でも思ったけど、あの人数でこのコックピットは狭い。基本は2人仕様だ。本当に兵員輸送の為のシャトルなんだと、実感せざるを得なかった。

 

 

「やっぱ貨物室に降りようかな……」

「今更何を言ってんだ?」

 

 

ハンの仰る通りです。

 

よくよく考えれば、貨物室を降りたらダンタムと顔を合わせるだけだ。今は彼に会えない。私の浅はかな考えを知られたくない。

 

 

「出発しましょう。」

 

 

シャトルは艦隊を離れ、ハイパースペースへと入った。

 

呆然としていると、近くにいるチューバッカに抱き枕にされる。

 

 

「あぁ、なるほどね。って、違うでしょ。誰が清涼剤だ。」

 

 

チューバッカ……私をトゥーカではなく、ついに木として認識し始めたのか?

 

私への反乱軍の扱いがおかしいなぁ。

 

 

────────

 

一方その頃、ヴェイダーは皇帝に呼び出されていた。

 

皇帝は帝国軍艦隊をエンドアの裏側へ移し、旗艦で待つように命令する。ヴェイダーがサラスト星系にいる反乱艦隊のことを伝えれば、気に留めることはないと一蹴する。ルーク・スカイウォーカーもアリス・レインも、同時に手に入ると、“シディアス”は断言した。

 

 

「この期に及んで、情を思い出したわけではあるまいな?」

「………ございません、陛下。」

 

 

ヴェイダーは、以前と同じように否定する。

 

 

「フォースの流れが定まった。アリスは、今こそ我らの手を取るのだ。シスの手をな。」

「簡単に折れるでしょうか?」

「アリスも悟っておろう。余に屈しなければどうなるのか、既に予期しているだろう。」

 

 

皇帝は、ヴェイダーでさえ不気味に感じる笑みを浮かべる。

 

ダース・シディアスは己が弟子に、アリスにかけた秘術の意味を問う。

 

今では反乱軍の誰もが知る、不老の身体にされたアリス・レイン。シディアスがかけた呪いは、単純なものだ。それを複雑にしたのは、アリス自身だった。

 

アリス・レインは、秘術を解く方法を見つけていたのだ。だが、それは破滅への道も同然だった。不老の術を解けば、同時に破滅をもたらすと、アリスは理解している。

 

それこそが罠だと、気付いていた。

 

 

「レインにかけたシスの秘術、ですか。」

「左様。術を解き、死せずに愛する者達を救うには、余に屈するしかないのだ。」

 

 

デス・スターに捕まったと聞いて、皇帝がアリスの拷問を許可したのは、その為だった。

 

アリスが苦痛に負けて、暗黒面に手を伸ばすことを望んだ。だが、それだけでは心を壊せなかった。拷問では、あのジェダイ・マスターは壊れない。

 

その後、シディアスはルーク・スカイウォーカーの存在を知り、アリスが守ってきた秘密に気付いた。

 

アリスがルークで何かを企んでいることも知り、若きスカイウォーカーも手に入れると決めた。

 

ルークが堕ちれば、アリスも堕ちる。

 

 

「2人が我が物となれば、我々の完全なる勝利だ。時を待て、友よ。あの者達は、いずれ自ら訪れるだろう。」

「はい、陛下。」

 

 

ヴェイダーが下がり、皇帝は窓からエンドアを見下ろす。

 

シディアスは、来たる勝利に笑みを浮かべる。アリスは必ず倒れる。それを考えただけで、シディアスは嬉しかった。

 

しかし、ダース・シディアスが予期した未来は、ほんの一部にしか過ぎない。

 

未来は本来の歴史とかけ離れ、シディアスもアリスも想定できない方向へと進んでいた。

 

 

シークエル編、書くべき?

  • いらん、完結しろ。
  • 伝説のクラッシュ・マスター早よ。
  • 作者の自由でOK。
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