【完結】ジェダイ(仮)になりました。   作:夭嘉

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フォースの覚醒(Ⅶ)
呼び声


真っ暗な空に煙が上がり、悲鳴があちこちで響く。

 

白いアーマーの兵達がアウター・リムのとある惑星で、小さな村を襲撃していた。

 

家々は燃え盛り、子供は泣き叫ぶ。逃げ惑う村人を、トルーパーが撃ち殺していた。その様子を、アーミテイジ・ハックスが眺める。

 

 

「トルーパー、まだ見つからないのか?」

「申し訳ありません!」

 

 

ハックスの言葉に、トルーパーは必死に動く。

 

白い兵達、ファースト・オーダーが探しているのは、たった一人だった。誰もがその者の伝説を知り、語っている。だが、その伝説の人物を見た者はいなかった。

 

数ヶ月前までは───

 

 

「トルーパー、村長を連れてこい。」

 

 

指示に従い、トルーパーの一人が生きていた村長を引き摺ってくる。

 

ハックスは村長に、短く問う。

 

 

「奴はどこだ?」

「ここにはおらん!」

「そうか。では、村は滅びるしかあるまい。」

「非道な者共め!後悔することになるぞ!」

 

 

その反論に、ハックスは村長を撃ち殺す。

 

トルーパーは、死んだ村長を死体の山に重ねる。

 

 

「捕虜は必要ない。全員殺せ。」

 

 

ハックスの命令に、トルーパー達は村人を見境なく撃ち殺す。子供も女も、老人も。静かになった村に、ハックスは命令を追加する。

 

 

「この村にいるはずだ!探し出せ!」

 

 

怒声に駆り立てられ、兵団は家々を周る。

 

 

「ハックス将軍!あちらで標的と思われる者を捕らえたと、報告が!」

 

 

そして、一人の女性が引き摺り出された。

 

 

「ようやく姿を現したな。」

「ハックス……」

 

 

ハックスは彼女を見て、少し驚いていた。しかしその表情をすぐに消し、彼女を嘲笑する。彼は、無駄な足掻きだったと吐き捨てた。

 

傷だらけの彼女は、ハックスを睨み上げる。

 

 

「さっさと出てくれば、村が滅ぶことはなかった。お前が村を滅ぼしたも同然だ。」

「私のせい?違う、あんたのせいでしょ。」

 

 

その瞬間、ハックスは彼女を殴った。

 

 

「その減らず口も、噂通りだな。」

 

 

両脇を掴まれたまま、彼女は口の端から血を流す。

 

 

「暴力でしか解決できないのは、帝国と何も変わらない。」

「我々は帝国よりも強い。共和国よりもな。」

「私には破滅の未来が見える。」

「破滅するのはお前だ。こうして拘束されていることが、破滅への序章なのだ。」

「家族を標的にされたら、抵抗できるはずないでしょ……!」

 

 

ハックスは、彼女の家族を狙うように指示していた。

 

彼の狙い通り、彼女は自らを盾に家族を逃がし、身動きできないところを拘束されたのだった。

 

抵抗した彼女はトルーパーに傷を負わされ、首輪を着けられた。その首輪のせいで何もできない彼女は、それでも抵抗する。しかし、抵抗と言える抵抗すらできないまま、ハックスの前に引き摺り出されたのだ。

 

 

「お前は今やただの女だ。抵抗しない方が身の為だぞ。」

「っ……」

「私は処刑許可を得ている。抵抗した場合、射殺も止む無し、と。」

「この……!」

「さぁ選べ、アリス・レイン。」

 

 

彼女、アリスは降伏する。

 

苦渋の決断だった。フォース感応力を奪われ、未来を予期することもできない。何もできないアリスは、降伏するしかなかった。

 

アリスは連行され、シャトルに放り込まれる。

 

ファースト・オーダーは村から引き上げ、残ったのは焼けた村と、一人の若者だった。

 

若者は、密かに村を脱出する。

 

アリスと、一人の若者の長い戦いが始まった。

 

────────

 

ある朝、レイはジャクーのAT-ATの中で飛び起きる。

 

最近、よく見る夢だった。

 

アリス・レインと呼ばれる女性が、ファースト・オーダーに連行される夢だ。自分は全く知らない相手なのに、既視感があった。なぜかは分からないが、レイは彼女に呼ばれている気がした。

 

だが、レイはただの夢だと結論付けた。

 

 

「起きなきゃ。」

 

 

彼女はクォータースタッフを持ち、AT-ATから出て行く。

 

その頃、一人の若者がジャクーの寄り合い所でミレニアム・ファルコンを見上げていた。

 

 

「手放したのかよ……」

 

 

若い男は、この場にいない本来の持ち主に向けて言う。

 

彼はファルコンに背を向け、寄り合い所の隅に座る。誰も目を向けない、静かな場所に。それから手に入れた部品と、小さなクリスタルを箱の上に広げた。

 

 

「………急がないとな。」

 

 

彼は目を閉じる。

 

クリスタルが輝き、若者はパーツを組み立てる。

 

彼と、レイの物語は、ここから始まった。

 

 

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