クソ熱い。
“あの人”の指示に従って、ジャクーに来たらこれだ。灼熱の惑星と改名すればいいんだ。こんな星、さっさと出たい。
村を離れた後、俺は人知れずジャクーへと訪れていた。指示された通りジャクーに来て、ガラクタ漁りの少女とFN-2187、BB-8を探す。
「あーあ、今度こそ訓練付けてもらわねぇとな。」
見つけたのも束の間、2人と1体はファースト・オーダーに追われていた。
「退け!!」
アンカー・プラットに押し退けられた後、俺は首を回して準備運動する。
さて、行くか。
「なんだ!?」
「っ!?」
2人を伏せさせ、TIEファイターに向けてランチャーを撃つ。2機の内1機を撃ち落とし、2人を立たせる。突然のことに、レイとフィンは俺に怒鳴る。
「何すんだ!!」
「助けてやったんだ。」
「あれが助けたですって!?」
「ほら、来るぞ。」
2人を押して、寄り合い所から逃げる。
レーザー弾が撃たれる中、俺はランチャーを投げ捨て、勘をフル活用して必死に避けた。
手前のシャトルが壊され、レイ達は仕方なくファルコン号に乗り込んだ。
ここまでは聞いていた通りだ。後は俺が自分で動くしかない。これはあれか、俺も乗り込まなきゃいけないやつか。
俺もファルコンへ駆け込み、銃座へと向かう。フィンも銃座へ行き、増援のTIEファイターも合わせて狙う。
『ねぇ!副操縦席に座ってよ!』
「それは無理。俺操縦嫌いだから。」
『はぁ!?じゃあなんでこの船に乗り込んだんだよ!!』
「何となくだ。」
『とにかく!あいつらを落としてくれる!?』
レイに文句を言われ、照準器を使ってTIEファイターを撃ち落とす。
照準器、使いにくいったらありゃしねぇ。
ファルコンは砂丘のスターデストロイヤーに潜り、残ったTIEファイターを引き連れていく。付いてきていた2機の内1機を撒いて墜とし、残りの1機をフィンが撃ち落とした。ファルコンは大気圏を抜けて、軌道上へと出る。
ひと段落して、レイは制御室へ走る。
「何してんだ?」
「すぐ直さないとガスが充満するのよ!」
「少し退いてくれるか?」
「え?ちょっと…!」
レイを押し退け、床下に降りる。
煙を上げている配線をどうにかしないと、ハイパースペースへ入ったら爆発する。最悪なことに、ここにはBBユニットしかいない。Rタイプのドロイドを連れてくるべきだった。
配線を直していると、2人に話しかけられた。
「あんた何者だ?」
「俺か?俺はレジスタンス入隊希望者。このドロイド、レジスタンスの所有物だろ?」
「そうよ。なぜ知ってるの?」
「ある人から、レジスタンスのことを聞いたからだ。自分に何かあったら、そのドロイドを追ってレジスタンスに行けって。」
俺に指示を出した人は、現在進行形で行方不明。
と、いうことになっている。
ジャクーへ来たのは、そういう指示だったからだ。ジャクーにいるBB-8に付いていけ。それが、俺に出された唯一の指示だ。
何とも適当な指示に、頭を抱えるしかなかった。
もっとましな指示をくれよ。
「だからあんた達を助けたんだ。俺はビリー。よろしくな。」
「私はレイ。彼はフィン。フィンはレジスタンスよ。」
「そうか。フィン、俺をレジスタンスに入れてくれるか?」
「あ、ああ。」
フィンは曖昧な返事を寄越す。
当然だ。彼はただの脱走兵だ。レジスタンスの一員でもなければ、ファースト・オーダーでもない。どっち付かずの放浪者だ。
「よし、これで良い………」
配線を繋げたのも束の間、今度はシールドが落ちてしまった。
「ダメか。」
「私がやるわ。これ、反対よ。」
レイが繋げ直して、ようやく船の機能が戻る。
分かってるよ。俺に整備は向いてない。やっぱ機械の相手は苦手だ。
「ビリー、指示を出したのって、誰なの?」
「まだ教えられない。」
「まだ?」
「その内教える。」
その時、ファルコンが揺れて、トラクター・ビームに捕まってしまった。俺が今ファースト・オーダーに捕まったらやばい。ポシェットに手を掛け、俺は船を捕らえた相手を警戒する。
「どうする?」
「さっきの毒ガスは!?」
「え?」
「わざと漏らせるか?」
「できるわ!」
レイはテープを剥がし、俺達は酸素マスクを着ける。
フィン曰く、トルーパーのマスクは毒ガスを防げないらしい。そんな都合の悪いマスクを使う帝国やファースト・オーダーもあれだが、ここはその適当さに感謝しよう。
しかしまずい、この失態がバレたら親父に怒られる。
────────
真っ白な空間で、私は暗黒卿であるダース・プレイガスと向かい合って座っていた。テーブルの上にトランプが広げられ、私はプレイガスの手札を一枚引く。ジョーカーを引いた私は、顔をテーブルに突っ伏す。
どうしてこんなことしているのかって?
暇してたら、プレイガスが割り込んできたからだ。
『アリス・レイン、頭の弱い女だ。』
『待って、今のはずるい。』
『よくある手だろう。馬鹿正直に引くお前が悪い。』
『初めてのババ抜きのくせに、なんでそんなに強いわけ?』
ここは、私の精神世界のようなものだ。
私は現在、身動きができず、カードゲームすることしかできない。一人でトランプタワーを作ったりもした。“彼”が動いてくれているとは言っても、退屈すぎる。
そんな時、どこから聞き付けたのかプレイガスが割り込んできたのだった。
どうせ来るなら、ヴェイダーでも良いからアナキンに来てほしかった。
『あえて心を読まなかったのか。』
『お互い先読みしてたらつまらないでしょ。』
『相変わらずな奴よ。レイン、外が気になるか?』
『寧ろ気にならないわけないじゃん。』
ファースト・オーダーが私とダンタムが潜伏していた村を襲った後、私は身動きができなくなった。フォース感応力を奪われている為、外を覗くことも一苦労だ。何とか見えたのは、ビリーがレイとジャクーを脱出したところだった。
『では、お前に問いを与えよう。その問いを解けたら、外の様子を少し見せてやる。受けて立つか?』
『いいよ、受ける。で、問いって?』
『アリス・レイン、なぜ不老の術が再発していると思う?』
『………』
ずっと目を逸らしてきたことだ。
術は、確実に解けたはずだった。異変に気付いたのは、20年前。エンドアの戦いから、何も変わっていなかった。明らかに、術の効力が戻ってきている。
否、術は解けていない。
『シディアスの呪いは、解けていない。』
『見事だ。』
『でも、解けない理由が分からない。シディアスは死んだ。なぜ?』
『答えは自分で見つけるのだ。さぁ、外の様子を見せてやる。』
プレイガスは、スペアカードを裏返す。
そこには、ハンとチューバッカがファルコンを拿捕する光景が映っていた。良い方へ進んでいると安堵していると、プレイガスはカードを回収してしまう。奴は少しと言ったけど、短すぎる。
『では、次のゲームだ。』
『分かった。じゃあ、次はオセロやろう。』
『良かろう。』
想像力を働かせて、オセロを取り出す。私とプレイガスは、延々とこんなことをしている。勝敗は、まだ五分五分だ。
今回は、簡単に出られそうにない。
ビリーという名前は短縮名です。
正式名や素性は後々明かしますw
何気にプレイガス気に入ってます(о´∀`о)