ガンレイ総督を確保したと報せが入り、新しい議長に従って、ジェダイ評議会はナブーへと訪れた。私もマスター・プロに付き従い、同行した。
シャトルを降りた私達ジェダイは、アミダラ女王にお辞儀する。
他人事だと思って後ろにいれば、アミダラ女王に声をかけられた。
「アリス、貴女もありがとう。」
「私は何もしていませんよ。」
再び頭を下げて、“パドメ”の前から退く。
できれば仲良くしたいけど、パダワンの私には恐れ多い。
「アリス」
マスター・ヨーダに呼ばれて、彼の後に付いていく。
「はい、マスター・ヨーダ」
ナブーの王宮にある一室を借りて、私はマスター・ヨーダの前で正座する。
「お前をナイトにしたいと思っておる。プロの提案じゃ。」
「私がナイトに?」
突然のパダワン卒業に、聞き返してしまった。
よく言う“藪から棒”だ。私はまだ未熟なのに。何より、マスター達も邪念に気付いてるはずだ。
「何も知らないと思ってるんですか?」
「道場での問いでよく分かった。わしらの知らないものを視ているとな。」
評議会に視えないものを視ている。
確かに、私はマスターとは違うものを視ている。
「なら、なぜ………」
「お前はパダワンだからと、遠慮してしまっておるのじゃ。意欲の無さを除けば、良きジェダイに変わりはない。ナイトとなれ、アリス。」
つまり、責任感を持てと言われているらしい。強引にナイトにすれば、少しはやる気の無さを変えられると思われている。
ナイトになるからには、ジェダイとしての責任が生まれる。
ジェダイ粛清の時までパダワンでいいや、なんて考えてたけど、フォースの意志に蹴飛ばされたみたい。
「一つ聞いてもいいですか?」
「言うてみよ。」
「私もいつか、パダワンを持つようになるってことですよね?」
「左様。次世代を育てるのも、ジェダイの務め。教えることも、己の成長に繋がる。」
私が師になったら、弟子は必ずグレる。誰が何と言おうと、その自覚はある。だって、私が捻くれ者だから。
「今はまだ師事させるつもりはない。コルサントに戻り次第、パダワン・トライアルを始める。トライアルを無事終えたら、儀式をする。話は以上じゃ。」
「はい、マスター。」
パダワン・トライアル、私が乗り越えられたらいいけど、自信がない。初めてフォースに身を委ねようと思う。
その晩、ナブーの王宮でクワイ=ガンの火葬が行われた。マスター達や、パルパティーン議長や議員達は、灰となるクワイ=ガンに別れを告げる。これがシスの陰謀の始まりだと、誰も知らない。
シスを倒すキーは、アナキンだ。
その時まで、良き未来を探そう。歴史を変えられないとしても、マシにはなるはずだ。
「マスター」
クワイ=ガンの葬儀が終わり、マスターであるプロ・クーンを呼び止める。
「マスター、トライアルの件ですが………」
「お前の言わんとしていることは分かる。アリス、お前は自分本位だ。何が欠けているか学ばなければ、トライアルは乗り越えられない。お前の望むものは何だ?」
そう問われるが、答えられなかった。
平和な未来?いや、違う。フォースの意志は、傍観を許さないだろう。
歴史を変えたいと願った私は、愚か者かもしれない。