25歳は四捨五入するとアラサー
ナブーの戦いから、10年が経った。
私は現在25歳、ジェダイ・ナイトになった。
10年って長いよね。四捨五入したらもう30代だよ。ババアだよ、アラサーだよ。歳は取りたくない。
ナブーからコルサントに戻ってすぐ、トライアルを受けた。私の性格故、通常のトライアルではなく、ジェダイ寺院でかなり異例のトライアルとなった。トライアルの内容は、トラウマになりそうだったから、割愛します。
私専用のトライアルだった、とだけ言っておこう。
パダワンの三つ編みを落とした後、多少は髪を伸ばした。長くなった髪は髪留めでまとめ、数年に一度切っている。
「25歳かー……」
つまり、この世界に転生して25年経つということだ。
実を言うと、元の世界の記憶が曖昧になりつつある。この世界の知識は残っているけど、元の世界での人生の記憶が、薄れていってる。この世界、銀河に馴染みすぎたかもしれない。
………納豆が恋しい。
あ、食べ物は関係ないか。
でも納豆は本当に食べたい。健康に良いし美味しいし、日本人しか食べないけど。食べたいんだよ。
アナキンに教えたら、ゴミを見るような目で見られそう。
「マスター・レイン!」
私をマスターと呼ぶのは、イニシエイトの子供達だ。
この世界に来て知ったんだけど、マスター呼びはジェダイ・マスターだけじゃないらしい。“マスター・ジェダイ”など、相手のジェダイを敬意を払って呼ぶ時にも使われる。
ナイトとなった私は、他のジェダイのようにフォースについて教えている。
パダワンを持つことに対しては、未だに消極的だ。
「何かあった?」
「マスター・ヨーダが呼んでいました!」
「分かった、ありがとう。」
評議会の呼び出しをかれこれ2時間無視したら、あろうことか、イニシエイトに言伝してきた。
無視する理由は一つ、最近議長の護衛が多くなったから。
5年前、初めてパルパティーン議長の護衛を務めた時から、日に日に頻度が増えた。
私とは反対に、アナキンは進んで向かう。私的には良くない傾向だと思っている。これが、シスの思惑なのだから。
「失礼しまーす。お呼びでしょうか?」
評議会室に入ると、マスター達はみんな呆れた顔をしていた。
これ、私が悪いの?
「アリス、呼び出しを無視した理由を説明してくれんか?」
私が悪いらしい。
「理由があると思ってるんですか?」
「違うのか?ん?」
「いえ、違いません。」
マスター・ヨーダの問いに、肯定する。
「最近、議長の護衛任務が多くなってますよね。なぜですか?」
「議長がお前を気に入っているからだ。」
「私を?心当たりが全くないんですけど。」
予想通りといえば予想通りだ。
はっきり言ってしまえば、私は並のジェダイだ。マスター達のように、特別にできることはない。アナキンの方が、私より才能がある。
なんでアナキンだけでなく、私まで?
「我々にも分からん。」
「元老院に監視の目は必要じゃ。」
マスター・ヨーダの言葉に、感情が一気に冷めた。
ついに訪れてしまったようだった。
ジェダイ・オーダーは元老院に干渉を始め、元老院では分離主義派に対抗する為に、軍の設立が囁かれている。武力に武力を用いれば、戦争が始まる。あのクローン戦争が、すぐ目の前に迫っている。
「監視して、どうするんですか?」
「議長は、争いの火種を作ろうとしている。もしこちらが武力行使すれば、取り返しのつかない事態になる。」
「そんなの、防ぎようがないじゃないですか。」
私がいたところで、元老院は止められない。
こんなんじゃ、ドゥークー伯爵がオーダーを去るわけだ。
「議長を監視し、争いを避けろ。」
「ジェダイにしかできぬことじゃ。アリス、任せたぞ。」
お辞儀をして、評議会室を出ていく。
なんで私なんかを気にいるのか、全く理解できない。
「アリス!」
入れ違いで、アナキンと鉢合わせた。
オビ=ワンと親しい私は、必然的にアナキンとも親しくなった。愚痴も聞くし、私も愚痴や文句を言う。アナキンだから、冗談も言える。
相手がアナキンだからできたことだ。
「これから任務ですか?」
「そう。議長の護衛。」
面倒そうに言うと、アナキンは苦笑する。
「議長に好かれるのは良いことですよ。」
「あのさ、アナキン。」
「はい?」
「なんで畏まった話し方をするわけ?」
ナイトとパダワンの違いがあるけど、気にしなくていいと言ったのに。
砕けた態度を取るのはオビ=ワンだけだ。
「貴女こそ、なぜ謙遜するんです?アリスも素晴らしいジェダイだ。」
「本当にそう思う?」
アナキンに嘘を吐いているようで、心苦しい。
私の魂胆に、アナキンは気付いてない。親しくなれば、アナキンが暗黒面に堕ちた時、耳を貸してくれるかも、と勝手に期待している自分がいる。そんな希望なんか知らず、彼は私を慕う。
「それが謙遜しているって言うんだ。」
「してないよ。それじゃ、行ってくる。」
「土産話を期待しておく。」
「ないって。」
後ろ手を振り、エレベーターへと乗り込む。
予定時刻に議長のオフィスへ行くと、私の着任に嬉しそうだった。議長とは違い、私は鬱だ。議長は椅子から立つと、ニコニコしながら歩み寄ってくる。
思わず一歩下がると、議長はその反応を面白そうに見る。
「よく来てくれた!」
「評議会の指示です。」
「ああ、分かっているよ。」
議長に付いていき、議長専用シャトルに搭乗した。
正面に座る私を、議長はジッと見てくる。
「何ですか?」
「君はアナキンと親しいと聞く。」
「そうですね、それが何か?」
「アリス」
何の遠慮もなくファーストネームで呼ばれ、つい嫌な顔をしてしまった。
「そういう表情もできるのか。君らしい。」
「何を面白がっているんですか。」
「すまない。だが、君は現状に不満があるんじゃないのか?」
「何もありません。議長こそ、今の元老院は血気盛んに見えますよ。」
言葉にはしないけど、軍の設立について指摘した。
話し合いの場である元老院に、煙が上がるのは時間の問題。ジェダイとしては良く思ってないぞー、という意味合いだ。
私自身も、反対する。
「私も、話し合いで解決したいと思っているよ。」
すごく白々しい。元凶はこの人なのに。よくもまぁ、呆気らかんと言えるな。
「話し合いで解決すればいいですね。」
皮肉っぽく言えば、議長はこれまた面白そうに笑う。議長に皮肉は通じないらしい。通じないというか、容易く躱されてしまう。
遊ばれているようで、本当にムカつく。
一生関わりたくない。
クローンウォーズ編 、書くべきか?
-
いらん。必要ない。
-
作者にお任せ。
-
書け。絶対書け。