【完結】ジェダイ(仮)になりました。   作:夭嘉

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目で見えるものが全てではない

レジスタンスが走る中、私だけが遅れていた。

 

ベンに刺された肩の痛みに、私は一歩後ろを歩いていた。薬が切れ、ポシェットのシリンジを取り出して、痛みが戻ってきた二の腕に刺す。無理が祟ったのか効きが弱くて、2本目を追加しようとポシェットを漁る。

 

立ち止まっていると、ビリーが気付いて引き返してきた。

 

バレないように、私は慌ててシリンジを隠す。

 

 

「母さん、顔が真っ白だぞ!?」

「気のせい気のせい。ほら、行くよ。」

「どうされたんです?」

 

 

ダーシー中佐まで戻ってきて、段々と大事になっていく。

 

 

「中尉、母さんは無理をしているんだ。」

「ええ、存じ上げていますよ。」

「はぁ!?」

「やめて、ビリーは知らなくていいから。」

 

 

中佐の肩を借りて、ダメロン大尉を追い掛けようとポシェットを閉める。

 

が、ビリーは中佐を止めて、私のポシェットを開けようとしてくる。

 

 

「中佐!母さんに何を渡したんだ!?」

「あんたは知らなくていいの!」

「良くないだろ!完治したんじゃなかったのか!?」

 

 

計画の為に嘘を吐いたことが、仇となってしまった。

 

レイア達を追いかけながら、仕方なくビリーに話した。

 

バクタ・タンクに入らなかったから肩の怪我の治癒が間に合わず、ずっと薬で誤魔化していた。ダンタムにビンタされたのはそのせいだった。計画の為に、寝ているわけにはいかなかったんだ。

 

 

「父さんも知ってたのか?」

「ああ、知っていた。」

 

 

ダンタムが引き返してきて、その問いに肯定する。

 

夫の反対を押し切ったのが、この計画だった。最後には納得してくれたけど、最初は賛成してくれなかった。だけど、彼は誰よりも私を理解している。

 

私が鎮痛剤を使うのも、本当は良く思っていない。

 

 

「レイン将軍は計画の為に、鎮痛剤を打っていたの。司令部は全員知っていることよ。責められるべきは、私達よ。どうかお母さんを責めないであげて。」

「いや……」

「ビリー、お願い。今は何も言わないで。」

 

 

そして、私達は最奥に辿り着く。

 

ところが、そこで行き止まってしまった。大尉が悪態を吐き、私達は積み重なった岩を見上げる。古い基地だから、崩れていても不思議じゃない。

 

ダーシー中佐から離れ、レジスタンスの面々を割って前に出る。

 

 

「下がって。」

 

 

レイアの手首にあるビーコンを見ると、対になるビーコンが近くにあると示して光っていた。

 

感覚を研ぎ澄ませて、私は向こう側にいるレイに意思を伝える。レイは無意識に私を感じ取り、彼女がフォースと繋がるのを感じた。

 

岩が揺れ、次第に浮き始める。

 

 

「っ!!」

 

 

辺りのフォースを通じて、レイの想いが伝わってくる。

 

後悔、悲しみ、優しさ、全てが。

 

大尉を先頭に、レジスタンスは岩の間を走り抜ける。ビリーはレイを抱き締め、安堵していた。ビリーが離れた後、レイは私の前に歩み寄ってくる。

 

 

「マスター・レイン」

「マスターは不要だよ。レイ、ルークを戻してくれてありがとう。」

「私は……私のやるべきことをしただけです。早く、ファルコンへ。」

 

 

私は頷いて、レジスタンスはファルコンへと駆け込む。

 

その時、とても重い喪失感が私を襲った。

 

 

「っ……ルーク。」

 

 

ルークが、フォースと一つになった。

 

フォースの幻影で、命が尽きてしまったんだ。苦しみもなく、悔いもない。静かな死だった。

 

弟子は、逝ってしまった。

 

懐かしいファルコンの壁に触れていると、突然チューバッカにハグされる。

 

 

「久しぶり、チューイ。分かった、分かったから。痛いって。」

「チューバッカ、アリスを休憩室に連れて行ってくれ。」

 

 

チューバッカに担がれ、私は休憩室に連行される。ベンチに寝かされて、ダンタムが傍らにいてくれた。レイアは屈み込み、私の額を撫でる。

 

 

「アリス、少し休んで。もう大丈夫だから。」

「無理言ってごめん……」

 

 

レイアの言葉に甘えて、目を閉じる。

 

意識の底へ落ちていき、私はその眠気に身を委ねる。身体が疲れている証拠だ。素直に眠ろう。

 

私は身体よりも、心の方が疲れていた。

 

ハンに続いて、ルークまで喪った。これ以上、大切な人が逝ってしまうのは耐えられない。フォースの意志に逆らうとしても、私は未来を変える。

 

 

『無駄なことだ。』

 

 

その一言に、背筋が凍る。

 

暗い空間で動けないまま、恐怖して怯える。信じたくない事実に気付いてしまい、振り向けなかった。暗黒面の力に、押し潰されそうだ。

 

 

『其方は、何も変えることはできん。』

 

 

闇の中で、私はゆっくり振り向く。

 

30年前に死んだダース・シディアスが、そこにいた。

 

スターキラー基地に囚われていた間も奴は割り込んできたけど、あの時の比じゃない。目の前のシディアスは、悪意の塊だ。感じるのは、恐怖以外の何物でもない。

 

 

『その表情、感情………実に素晴らしい。』

 

 

シディアスは笑い、手をこちらに向けてくる。

 

私は引き寄せられ、奴の前に跪かされる。抵抗すると、シディアスは解放して、今度は突き飛ばしてきた。倒れた私は、すぐに立ち上がる。

 

 

『気付くのが遅かったのだ、アリス。何もかもが、全て手遅れだ。其方の愛する者は死に、シスは復活する。』

『あんたは幻だ…!』

『其方が一番分かっているはずだ。余は幻ではない。シスが滅びることはない。』

『消えろ!!!』

 

 

全力のフォース・プッシュに、シディアスは霧散する。

 

辺りに奴の笑い声が響き、暗黒面の力を拒んだ。

 

あり得ない。嘘だ。信じたくない。シディアスは死んだ。嘘だ、絶対に嘘だ。

 

その事実が正しければ、親友が命を懸けた意味がない。

 

自分の中の暗黒面が、どうしようもなく恐ろしい。

 

 






鬼滅好きのリア友に言われたんですけど、鬼滅とSWって似てます?
鬼滅とSWの両方が好きな友人に言われたらしいです。
私は鬼滅知らないから何とも言えなくてwww
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