艦内のバズ・ドロイドが消えていくのを、モニターで確認していく。ヴォスが潰してくれている。私も動かなきゃ。
「将軍!グリーヴァスの艦隊に動きが!」
モニターを見ると、グリーヴァスの旗艦が私の旗艦に向かってきていた。
なるほど。バズ・ドロイドに船のシステムを止めさせ、横付けする魂胆だったみたい。
しかし!させるもんか!!!
「提督、一度攻撃を止めて。」
「なんですって!?」
「一瞬でいいから。」
まぁ、当然集中砲火を浴びますよね!
横付けされた瞬間、私は声を張り上げた。
「シールド全開!プロトン魚雷を撃ち込んで!!」
互いにプロトン魚雷を撃ち込む。
ダメージは、グリーヴァスの旗艦の方が大きかった。
さて、これからブリキ軍団の親玉とタイマンしようじゃないか。
「提督、船は任せた。敵艦は10分後に撃沈して。例え私が乗り込んでいても。」
「まさか、将軍、」
「じゃ、行ってくる⭐︎」
ブリッジから抜け出して、横付けしてきたフリゲート艦に乗り込む。
B1バトル・ドロイドが沸いて出るが、ライトセーバーとフォースで突っ走る。B1バトル・ドロイドの後ろからB2バトル・ドロイドまで出てきて、走るスピードを落とした。ドロイド達も止まり、リーダーらしきドロイドが話し出す。
「降伏シロ。」
「やだね!」
その言葉に、ドロイド共は一斉にブラスターを撃ってくる。だけど、当たるつもりは毛頭ない。
真っ直ぐ向かっていき、ぶち当たる寸前で身体を捻って膝をついてスライディングする。ドロイド達の足元に滑り込み、B2バトル・ドロイドを先にライトセーバーで潰して、残りをフォース・プッシュで押し飛ばして倒す。
「トルーパーがブリキって言うだけあるね。」
再び走り、フリゲート艦のブリッジを目指す。
あと少しというところでいきなりシャッターが閉まり、Uターンするけど反対側のシャッターも閉まってしまった。左手のシャッターも閉められ、立ち止まる。
こんな状況なのに笑っちゃうよ。
「初めましてって言うべき?グリーヴァス将軍。」
「必要ない!貴様は名乗る前に死ぬのだ!」
ライトセーバーを起動させ逆手で握り、フォームⅤで構える。グリーヴァスは最初から本気なのか、4本のライトセーバーを起動する。
一本くらい奪っても、罰は当たらないよね?
「来い!!!」
私の怒声に、グリーヴァスは向かってくる。
映画のエピソード3で観たような、腕を回転させて迫ってくる。まさか目の前でやられるとは思わなかった。
刃が当たる前に背を仰け反らせ、振り上げたライトセーバーをグリーヴァスに下ろす。咄嗟に防御した奴は、残った2本のセーバーで私に突いてくる。身を翻し、私はグリーヴァスの右腕2本を切り落とした。
奴の怒りの咆哮に、ライトセーバーを構え直す。
「経験不足なんじゃない?」
「黙れ!!」
「あ、自己紹介する暇あるね!私、アリス・レイン。一応ジェダイだよ。」
「貴様のようなちんちくりんがジェダイだと?」
「これが標準なんだけど!?」
落ちているグリーヴァスのライトセーバーを拾い、二刀流で攻める。
あえて言うが、私は普通の身長で、ごく普通の体格だ。鍛練してるから多少の筋肉は付いてるけど、ジェダイ・ローブを着ているとただの女だ。
決してチビではない!!!
テメェがデカいんだよグリーヴァス!!!
「グリーヴァス、フォース感応力がないのが残念だよ。」
グリーヴァスはジェダイ・キラーで有名で強いけど、フォース感応力があれば本人も楽しめただろうに。
中身は卑怯でずる賢くて最低な奴だけど。
「そんなもの無くとも簡単に殺せる!!」
「簡単に?」
10分経った。
その瞬間、フリゲート艦が大きく揺れる。クルーザーの本格的砲火が始まった。すぐに脱出しなければ、私もフリゲート艦と共にお陀仏だ。
「貴様がこの船にいるのに撃つとは、馬鹿な奴らめ!」
「馬鹿はお前だ。アナキンと違って、私は甘ちゃんじゃないからね。」
「スカイウォーカーも貴様もぬるいわ!」
そう言うと、グリーヴァスはすぐ近くにある、エアロックのスイッチを押す。
おい、マジかよ。
「ふははは!さらばだレイン!!」
「グリーヴァスクソ死ねえええええ!!!」
私だけ宇宙空間に放り出され、エアロックは閉じられた。
身体が一気に寒気に襲われ、視界がぼやける。呼吸はすぐにできなくなり、ジェダイ・ローブの胸元を掴んで歯を噛み締める。
「っ……!」
これはまずい、本当に息ができない。帝国ができる前に死ぬかもしれないなんて、運が悪い。フォースの意志を無視したから?
その時、シャトルが現れた。
シャトルは止まることなく私に向かってきて、ハッチが開く。向こうがやろうとしていることが分かって、痛む腕を伸ばしてハッチに手を向ける。フォースでシャトルに引き寄せ、自身の身体をシャトルに滑り込ませる。
ハッチが閉まり、私は貨物ベイの壁にぶつかって倒れる。
「いたーい………」
倒れた私の下へ、ヴォスが駆けてくる。それからタオルをかけ、私を抱き上げた。暴れる元気はなく、大人しく力を抜く。
「嘗めてかかったな、アリス。」
「嘗めてないよ。だって奴がエアロック開けるなんて思わないじゃん。グリーヴァスのサイボーグがムカつく!」
グリーヴァスは、サイボーグの足で床にしがみ付いてたんだ。
あれはずるいでしょ!
「安心しろ、奴の旗艦と艦隊は潰した。バクタ・タンクに入るのは何度目だ?」
まだ3度目だ!!
あれ?3度も?2度目はパドメを助けた時で、最初は何だっけ?
そうだ、思い出した。最初は馬鹿やって、気絶までしたんだ。例のジェダイ・トライアルの時だ。
私ドジっ子じゃないんだけどなぁ。
「教えない!」
「まぁ、タンクに入るのは確定だがな。」
「やだ、自然療養がいい。」
「諦めろ。」
クルーザーに戻ると、医療ドロイドが私を担架に乗せる。医療ドロイドの見解によれば、丸2日はバクタ・タンク漬けだそうだ。
コルサントに戻る頃には、私は疲れ果てて眠っていた。
この戦いで学んだことは、グリーヴァスはまともに戦わないってこと。相手を倒すなら、どんな手も使う。気に入らん奴だ。
今後の戦いは、油断はしないようにしよう。