ホロマップに、ケイト・ニモーディアの橋上都市が映し出される。
これから始める戦いは、いつもの防衛戦じゃなくて、制圧戦。今までとは、戦い方も変わってくる。何より、ニモーディアンを抑えることが目的なんだ。
ガンレイ達はムスタファーで潜んでいるけど、通商連合の他の幹部達はここにいる。彼らを逮捕すれば、共和国は戦争終結に一歩近付く。
「アリス、お前は地上で陽動をかけるんだ。私は艦隊を率いて、ケイト・ニモーディアを封鎖する。」
「分かりました。少し過激でもいいですか?」
「ジェダイとしての矜持があればいい。」
「はい、マスター。」
「コマンダーは、アリスの補佐に回れ。」
「了解しました。」
「では、行動開始だ。」
ウォルフを伴って、ブリッジからハンガーベイへと向かった。ガンシップに乗り込み、トルーパーはヘルメットを被る。重要なのは、地上よりも空だ。
私とウォルフは、陽動。
「将軍、過激な作戦とは……?」
「あー、えっと、ウォルフは知らない方がいいよ。」
「プロ将軍に連絡します。」
「冗談だって!」
此奴、私の苦手なことを分かってやがる!
過激というのは、常識から外れた戦略をするという意味だった。
クルーザーがハイパースペースを抜けて、私のウルフパックが乗るガンシップだけ投下される。地上に近付くと、映像付きの通信が繋がった。ホログラムに出たのは、ガンレイの代理のニモーディアンだった。
『共和国軍が何用だ?』
「私はアリス・レイン、共和国グランド・アーミーのジェダイ将軍。通商連合の全面的降伏を要請する。」
『降伏だと!?』
「通商連合が共和国に、度重なる背信行為を続けているのは分かってる。大人しく降伏した方がいいよ。」
『ふざけるな!誰が降伏するか!』
そう言って通信を切られた。
「煽りすぎでは?」
「でもこれぐらいしないと、向こうから来ないよ。」
「とんでもない方だ……」
呆れるウォルフにハッチを開けるように指示すると、予期通りヴァルチャー・ドロイドが襲来してきていた。ライトセーバーを取り出す私に、ウォルフは慌てて制止した。
「本気ですか!?」
「陽動をかけるには、目立つのが一番でしょう?」
「将軍!!」
ガンシップの縁を蹴って、近くのヴァルチャー・ドロイドに跳び乗る。ライトセーバーで突き刺して、今度は回転しながら落ちて、3機切り壊す。次に近くのヴァルチャー・ドロイドにしがみつき、橋上都市に差し掛かったところで両断して、宮殿の屋根に着地した。
着地した私を、ヴァルチャー・ドロイドが包囲する。
「武器ヲ捨テロ!」
「あんた達こそ、逃げた方がいいよ?」
次の瞬間、包囲したヴァルチャー・ドロイドは、共和国軍のスターファイターが撃ち落とした。
さすがマスター。
『アリス、空は任せろ。』
「はい、マスター。」
マスターもインターセプターで出てるのか。
『将軍、陽動は成功です。』
「ほら、大丈夫でしょ。」
『通商連合の幹部達は、慌ててドロイド軍を投入してきました。戦略を立てる余裕すらないようです。』
「了解。ウォルフは部隊を連れて南のドッキングベイに向かって。私は宮殿に突入する。」
『承知しました。』
ライトセーバーで屋根に穴を開けて、中に降りる。床に着地したら、わらわらとB1バトル・ドロイドが出てきた。
「降伏シロ!」
「やだね!」
角から出てきたドロイドを、フォースでまとめて壁に押し飛ばして壊す。残った数体はライトセーバーで壊して、通路の先へ進む。エントランスに着くと、ホログラムで話したニモーディアンが逃げようとしていた。
フォースでドアを閉じて逃げ場を奪うと、ニモーディアンは小さな悲鳴を上げる。
「ジェダイめ!私が何をしたと言うんだ!」
「あんたじゃない。トレード・フェデレーションが悪かっただけ。」
「何度も言っているだろう!ガンレイ総督が勝手にやっているだけだ!」
「じゃあ、それを止めなかったあんたも同罪だね。」
笑顔で言った途端、ドアが開かれる。後続部隊のトルーパー達が突入してきて、ニモーディアンを拘束する。地上は制圧完了だ。
空もそろそろ終わる頃だ。
「マスター、橋上都市は制圧完了です。」
『こちらも片付く。逮捕したニモーディアンを連れて、クルーザーに戻るんだ。』
「はい、マスター。」
ガンシップにニモーディアンを乗せて、私も後から乗り込む。ウルフパックが合流し、ガンシップは宮殿から離れた。俯くニモーディアンの下へ行き、話しかける。
「ドゥークー伯爵と結託して、切り捨てられないという保証はあった?」
「何のことだ?」
「ドゥークーは違うかもしれないけど、奴の主はそうじゃない。ドゥークー伯爵が死んだ今、守ってくれる人はいないんだよ。」
「そんな馬鹿な!あり得ない!」
「信じる信じないは好きにして。でも、その内分かる。」
ガンシップがクルーザーに着き、ニモーディアンを降ろして私も降りた。
戦術ドロイドや連合軍将校がいないと、こんなにあっさり終わるのか。
「ウォルフ、捕虜を独房に。」
「了解しました。」
ブリッジには行かず、個室に入って鍵をかける。
紙とペンがあったら“瞑想中”の貼り紙をしたかった………
プライベート回路を開き、アミダラ議員に繋いだ。パドメはすぐに応答してくれて、ホログラムに現れた。
この後は、どうなるか分からない。今の内にパドメと話したいと思って、連絡をしてみた。アナキンがいたらガールズトークもできないしね。
『急にどうしたの?』
「パドメ、さっきケイト・ニモーディアの制圧が終わったの。」
『制圧って……』
「私も思うよ。でも、他に言い様がないから。」
パドメの表情が翳る。
「暗い顔しないで、パドメ。アナキンに聞いたよ。妊娠したって。アナキンは大丈夫?」
『大丈夫よ、ありがとう。………やっと戦争が終わるのね。平和的な終結じゃないけど。』
「私も、平和的に終わってほしかった。」
『どうしたの?様子が変よ?』
顔に出てしまったらしい。
この後が分からないから、はっきりとした対策ができなくて苛立ってしまう。
「何でもない。そろそろブリッジに戻らなきゃ。」
『アリス、帰りを待ってるわ。』
「ありがとう、パドメ。貴女にフォースが共にありますように。」
ホロ通信を切った途端、コム・リンクにマスターからの通信が入る。
出たくないけど、出なきゃ。
「マスター」
『アリス、何をしている?』
「瞑想してました。」
YES、言い訳。YES、瞑想。
瞑想って、ジェダイの言い訳として最高だと思う。大抵の人は、それで納得してくれる。オビ=ワン以外はな!!!
オビ=ワンに瞑想してたと言っても、嘘だとすぐバレる。なんでだ。
『ブリッジに戻れ。まだやることが残っている。』
「すぐ戻ります。」
個室から出て、急いでブリッジへ向かう。
マスター、人遣いが荒くないですか?どう考えても、ジェダイ・オーダーはブラック企業だ。
お給料ください。
ライトセーバー、どうする?
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クリスタルまで壊す。
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クリスタルだけ所持して、パーツはポイ。
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一応持っておく。