【完結】ジェダイ(仮)になりました。   作:夭嘉

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ネタバレほど嫌なものはない

まず私とマスター・ヨーダが、パルパティーン議長の企みを明かす。

 

クローンがジェダイを攻撃したのは、議長命令があったからだ。抵抗したクローンや、従わなかったクローンもいたけど、ほとんどのクローンはジェダイを殺した。

 

疑いを持ち始めていたオビ=ワンは、どこか納得したみたいだった。

 

一番信じられないという表情をしていたのは、オーガナ議員だった。

 

 

「どういう命令だったんだ?」

「“オーダー66”、ジェダイの抹殺命令。」

「なぜ簡単にジェダイを裏切ることができる?彼らは、ジェダイと信頼を築いていたのに。」

 

 

その意見は、オビ=ワンも同意だった。

 

コーディも、オビ=ワンを信頼していた。2人は短い言葉で理解できる程、信頼し合っていた。そのコーディが、部下にオビ=ワンを撃つように命じた。

 

 

「アリス、何か隠しているな?」

「………クローンのバイオ・チップのせいだよ。」

「何だって?」

「知らない方が幸せでしょ?」

 

 

前世の記憶が薄れた今はただ悲しいだけだが、何年か前は罪悪感塗れだった。何もかも知りながら、評議会や己がマスターにも隠していたんだ。自分を優先した結果だ。

 

私は、罪悪感からも逃げた。

 

 

「それがお前の本性か。」

「本性だなんて、馬鹿言わないでよ。猫被ったことなんてないから。」

「そういう問題じゃない!チップの意味を知っていたら、」

「知っていたら何?そんなことをしたって、敵を増やすだけ。私だけじゃない。クローンも苦しむ。それでもまだ、私のせいって言う?」

 

 

オビ=ワンの表情を見られなかった。

 

逃げた私が悪いのは分かってる。でも逃げなければ、未来は変わっていた。希望すら消えていたかもしれない。

 

 

「オビ=ワン、そこまでじゃ。お前もよく知っておるはず。未来を変えようとすれば、最悪の結果を招くとな。」

「マスター……」

「生き残ったジェダイの為に、できることを成せ。」

「マスター方、そのことなのですが……ジェダイ聖堂から、帰還せよというシグナルが出ています。」

 

 

間違いなく罠だ。そのシグナルで戻ってきたジェダイを捕まえる為の罠だ。聖堂には、クローンが待ち構えている。戻れば、殺される。

 

 

「シグナルを信じたジェダイが、罠に嵌って殺されます!」

「まずはシグナルを止めるのが先決じゃろう。」

「では、急がないと!」

 

 

コルサントへ戻ることが決まり、オーガナ議員は補佐官を走らせる。

 

私も何か手伝おうとすると、マスター・ヨーダに呼び止められた。

 

 

「アリス、以前パルパティーン議長に幼稚な術をかけられたと言うたな。どのような術じゃ?」

 

 

あぁ、なるほど、警戒してるんだ。

 

オビ=ワンも、同じような視線を向けてくる。もしその術が暗黒卿を強くするような術なら、私は早々に船を降ろそうとするだろう。

 

 

「私、老けないらしいですよ。」

「“らしい”って、どういうことだ?」

「だって、数ヶ月で老化なんか分かるわけないじゃん。」

 

 

況してや、ほぼ毎日連絡を取れるような人が、変化に気付くわけないでしょ。私の場合は変化が全くないんだけど。変わったとしても、髪や爪が伸びるだけ。そんなん誰が気付くって言うんだ。

 

 

「コリバンへ行ったのは、その術を解く為か?」

「そういうこと。まぁ、無理だったけどね。」

 

 

あの日のことを思い出す。

 

散々だった。泉に突き落とされるわ、馬鹿にされるわ、散々な思いをした。あ、違う、馬鹿にはされていない。でも、格下扱いされたのは本当だ。

 

 

「シスの秘術だろう?なぜだ?」

「弟子に寝首を掻かれた暗黒卿によれば、」

「どの暗黒卿だ?」

「それはさて置いて、」

「置くな。誰だ?」

 

 

オビ=ワン、めんどくせぇ。なんでこんな堅物になったんだろう。もっと柔軟なクワイ=ガンに似てほしかったよ。

 

 

「ダース・シディアスのマスター。奴のマスターによれば、私がかけられたのはシディアスが練ったものであって、シスの秘術じゃないんだってさ。」

「シディアスは、死ぬまでお前を縛る気じゃな。未来を知るお前を手放したくなかろう。」

 

 

マスター・ヨーダも、よく分かっている。私が逃げたのは、シディアスだけじゃない。評議会も避けてきたのだから。

 

ドゥークー伯爵の言葉が、現実になったなんて信じられない。解決しようとしなかったからなんて、認めたくない。逃げるしかなかったと、言い訳させてほしい。

 

 

「その通りでしょう。まるでアリスを、飼い慣らそうとしているようです。」

「飼い慣らす?オビ=ワン、私はトゥーカか何かだと思ってるわけ?」

「似たようなものだろう。」

「似てない。」

 

 

私はペットじゃねーぞ。シディアスのペットとか本当に勘弁して。あいつに飼い慣らされるとかゾッとする。

 

心を落ち着かせる為に、個室があるエリアへと足を踏み出す。

 

 

「待て、アリス、そっちはブリッジじゃないぞ。」

「知ってるよ!」

「そういう目はやめろ。」

「気のせい気のせい。思い込み激しくない?」

「それはお前だ。」

 

 

オビ=ワンを引いた目で見てしまった。不可抗力です。

 

え?根に持ってる?ええ、持ってますとも。長い付き合いだから、余計に腹立つこともありますよ。

 

それ以上に、自分にも腹が立っている。

 

でも、2人には言いたくない。

 

 

ライトセーバー、どうする?

  • クリスタルまで壊す。
  • クリスタルだけ所持して、パーツはポイ。
  • 一応持っておく。
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