クワイ=ガンとオビ=ワンに、経緯を簡単に説明した。
任務からシャトル脱出まで、全部。
「と、いうわけです。」
「その過程は何も問題なかったんだな?」
「はい。」
笑顔で答えたら、R7に嘘だとチクられる。
「R7!バカ!スクラップにしてやる!」
「アリス」
「ハイ」
クワイ=ガンを盾に、R7は彼の後ろに隠れる。
「それで、彼は?」
二人と一緒にいるグンガンの素性を聞く。
「ジャー・ジャー・ビンクスだ。ジャー・ジャー、彼女はアリス・レイン。我々の仲間だ。」
「よろしく、ジャー・ジャー。あんた、グンガン?」
「ミー達のこと知ってるの!?」
「知識としてしか知らないけどね。」
「アリス」
「はい、話します。」
もう一度最初から説明すると、オビ=ワンが頭を抱えた。
「任務は分かった。だが、ガンレイ総督を煽った?」
「そこ違う!不可抗力!」
「ちゃんと意味を理解しているのか!?」
「分かってるよ!本当にたまたまだから!」
「やめるんだ、二人共。」
クワイ=ガンに止められ、私とオビ=ワンは口を噤む。
「アリス、お前のすべきことはなんだ?」
「ガンレイ総督の思惑を探ることです。」
「分かっているならいい。」
「いえ、その件に関しては粗方調べてあります。」
この私に抜かりはない。
驕るわけじゃないけど、ケイト・ニモーディアへ行った時に、データベースを漁ってきた。
ガンレイは、何度か隠れて通信をしていた。それも、全て同じ人物。この世界にこれから起きることを考えたら、相手が誰なのかすぐに分かった。
「もうご存知でしょうけど、結局は政治問題ですよ。ガンレイ総督は武力行使してきた。それが事実です。」
「軽く言うが、事態は深刻だ。アミダラ女王が危ない。」
クワイ=ガンとオビ=ワンは小型呼吸装置を取り出して、私にも出すように言う。
あれ、リブリーザーっていう名前だそうだ。正式名称はA99アクアタ・ブリーザー。この世界に来て、初めて名前を知ったよ。
因みに、2時間分の酸素が蓄えられる優れ物だ。
「え……また水の中ですか?」
「グンガンの水中都市がある。警告と同時に、手を借りるつもりだ。」
「ジャー・ジャーは追放されたらしいが。」
「それ本当?」
「本当よ。ミー、追い出されちゃったの。」
まぁ、でも通るだけだ。大丈夫だろう。
まずジャー・ジャーが水に飛び込み、私達三人はリブリーザーを口に着けて水に入る。急かすジャー・ジャーを追いかけ、下へ下へと泳ぐ。
段々と灯りが見えてきて、綺麗な水中都市が現れた。バルーンのようなものに入ると、グンガンの人達はジャー・ジャーを見て驚愕する。
追放されたのは、マジか。
「ジャー・ジャー!」
歓迎されるわけがなく、私達はボスのところへ案内される。ジャー・ジャーだけは手首を括られていた。追放されたから、仕方ないんだろうけど。
ボスさんがいるバルーンの中に入ろうとすると、なぜか私だけクワイ=ガンから待つように言われた。
「今は事を荒立てたくない。」
「私がトラブルメーカーとでも言いたいんですか?」
「そうだ。」
「分かりましたよ。」
そこは否定してほしかったな、クワイ=ガン。
外で待つ間、見張りのグンガンが話しかけてきた。初めて見る外界の人間に、興味があるらしい。私はジェダイという点を除けば、どこにでもいる人間だ。
「女もジェダイになるのか?」
「性別は関係ない。それに、私はまだ半人前だから。」
「半人前?」
「そう。ジェダイの見習いなの。」
正確にはパダワンだけど。わざわざ教える義理はない。見習いは見習いだし。
「アリス、行くぞ。」
「はい。ボスは警告を聞いたんですか?」
「警告はした。あとは彼ら次第だ。」
「ユー、優しいのね。」
グンガンが警告を聞かないのは、とっくに分かってる。警告を無視したことで、水中都市が襲われることになるのは明らかだ。これは優しさなんかじゃない。ジェダイとして、犠牲を減らそうと言ったまでだ。
「ごめんね、ジャー・ジャー。」
「?」
首を傾げるジャー・ジャーに、気にしなくていいと言う。
「それで、どうやってシードに行くんですか?」
「グンガンが乗り物をくれた。案内役はジャー・ジャーだ。」
「星の核を抜けていくそうだ。」
「星の核……」
ジャー・ジャー曰く、危険な道らしい。何も知らずに通るのは、自殺行為に等しいと彼は焦っている。
でも話は続くから、問題ないでしょ。
問題は、その先だ。