目が覚めてから、いろんな人に怒られた。
まず、ダンタム。私が死ぬかと思って、気が気じゃなかったという。私はダンタムが殺される未来を見て行動したけど、それは黙っておこう。別のことで責められるのは目に見えてる。
それから、ヘラ。我らがオカンのヘラは、ケイナンを喪い、エズラも行方不明、私も昏睡状態で、多大なる心配をかけた。謝っても詫び足りない。
次に、ヘクターとレックス。私の独断はクローン戦争の時と変わらないけど、今回は状況が状況だ。ダンタムという夫がいるのに、一人で戦ったことを責められた。
みんな怒ってはいるけど、最後には生きてて良かったと言ってくれた。
「レイン将軍、」
「待って、いつから私は将軍に戻ったの。」
診台で医療ドロイドに看てもらっていると、議員3人、ダンタムとモスマ議員、オーガナ議員の3人が私に会いに来た。
今までただのアリス・レインだったのに。
バクタ・タンクにいた時間は、とても長い。アトロンの基地が破壊されてから、ロザルが解放されるまで、それくらい長く眠っていたらしい。眠っている間にあったことを聞かされて、脳内処理が追い付かなかった。
「アリス、嫌なのは分かる。しかし、反乱軍には君が必要なんだ。」
「分かってるけど、いきなり将軍は………」
操られていたとはいえ、ダンタムを殺そうとした経緯がある。もし同じようなことになれば彼だけでなく、反乱軍にも迷惑をかけることになる。素直に受け取れるものじゃない。
「レイン将軍、」
「やめて。」
「すまない。だが、マスター・ケノービの助力がない今、貴女の存在が必要なんだ。」
オーガナ議員は、オビ=ワンが死んだと帝国に明言している。それは、反乱軍の人達も信じている。生きて反乱軍にいるジェダイは、私だけだ。
「私一人の存在で、何かが変わるとは思えない。」
「いいえ、変わります。ジェダイは希望だと、反乱軍の人々は思っています。それを明確にすべきです。」
「………モスマ議員、オーガナ議員、私がジェダイに見えますか?」
2人は顔を見合わせる。
ダンタムは、この言葉の意味に気付いている。私がジェダイとして行動したのは、パダワンの頃だけ。ナイトに昇格してから、ジェダイの模範から外れてきた。
「その反応が、答えです。1日だけ時間をください。考えることが多すぎます。」
「分かった。ゆっくり休むといい。」
「レイン将軍、フォース共にあらんことを。」
「ありがとうございます、モスマ議員。フォース共にありますように。」
オーガナ議員とモスマ議員が離れ、ダンタムだけが残る。
私の正面に屈み込むと、なぜか謝罪された。
「ダンタム、やめて。」
「君は、自身を過小評価しすぎだ。」
「事実だよ!皇帝に屈して、暗黒面に囚われた!貴方を殺そうとした!!」
「君の意思じゃないだろう。」
そう、私の意思じゃない。でも、それが私を苦しめた。皇帝もそれを理解して、殺させようとした。しかも、私が一番嫌がる方法で。
「アリス……君の心は、まだ私にあるか?」
「ダンタム、私は誓ったんだよ。貴方の隣に立つって。」
「それなら、自分を否定しないでくれ。」
彼を悲しませてしまった。夫の為にしたことなのに、余計彼を苦しませた。不安にさせたことが、とても辛い。
「自分を否定するということは、私に対する想いを否定しているようなものだ。私だけではなく、自分を信じるんだ。そうでないと、意味がない。」
「私は否定してなんか、」
「いいや、している。アリス・レイン、私も屋敷で誓っただろう。全て受け入れる、と。」
頭を撫でられ、ダンタムは休むように言って離れる。
私は膝を抱えて、顔をその膝に突っ伏す。
丸一日、何度も考えた。
夢の中で、消えていたはずの記憶が少しだけ戻り、双子の存在を思い出した。アナキンとパドメの子供達だ。まだ希望はある。
「………!」
肩を叩かれ、顔を上げるとR7-D4がいた。
久しぶりの相棒は、私が顔を上げたと同時にアームで叩いてくる。
「痛い!ちょっと!病み上がりなんだけど!?」
叩きながら言ってきたことに、私はアームを防ぐことをやめた。
「分かってる、ごめん。」
私が嘘を吐いたから、R7は怒っていた。
「皇帝の企みに気付くべきだった。………そう。あんたの言う通り。全部捨てようとしてた。間違ってたよ。」
死なないし、戻ると言ったけど、昏睡状態になるなんてR7も想定できなかった。何の為に脱走の協力をしたのか分からないと、R7は言ってきた。
「R7、どうすればいいと思う?」
そう聞くと、R7は私のライトセーバーを差し出す。
ずっと持っていてくれたみたいだ。
R7は、ジェダイの私を助けると言い張る。今までも、これからも、と。そうじゃなきゃ、私には従わないとまで言われた。
本当に生意気なドロイドだ。
「ありがとう、相棒。」
寝台から降りて、部屋のドアを開ける。
希望の為に、帝国と戦う。ジェダイという事実は関係ない。アリス・レインとして、帝国に反旗を翻す。
相棒を伴い、私は司令部へと向かった。
寝台を降りる時に転んだのは、ここだけの話だ。
反乱者たち編は、次が最後です!