ヴィザーゴから武器を受け取り、約束通りお代を支払う。接続部で彼にお礼を言って、エアロックを閉じようとすると引き止められた。
こちらの用件は終わったし、早く帰りたいのに。
「さっき、ジェダ・シティが壊滅したそうだ。帝国の“月”が破壊したらしい。当の帝国は事故だと言ってるそうだがな。」
「うん、知ってる。」
「知っている?ついさっきのことだぞ?」
「そう、だから知ってる。ブラスター、調達してくれてありがとう。」
レバーを下げようとすると、ヴィザーゴが走ってきてそれを止める。
「お前、ジェダイだな。」
「そうだよ。それが?」
「あの小僧とはまるで違うな。」
「誰のこと?」
「エズラ・ブリッジャーだ。」
どうやらエズラとも面識があるらしい。あの子の人脈には恐れ入る。海賊に密輸業者、マンダロリアンの精鋭とも顔見知りなんだから。
「ジェダイといっても十人十色、みんな同じじゃない。あぁ、でもケイナンは模範的かも。」
「それは分かる。お前、授業を逃げ出すような奴だろ。」
失礼な!必要な授業は受けたよ!歴史とライトセーバーの授業だけは真面目に受けたからね!
語学は眠くなるのでお察しで。
「さて、私はこれで。ホンドーによろしくね。」
レバーを下げて、エアロックを閉じる。ドッキングを解除して、シャトルをヤヴィン4に向けて発進させた。
コックピットに戻ると、R7が通信を受けたと知らせてくる。
「誰から?」
反乱司令部からだと言う。ジェダ・シティの壊滅を受けて、対策を講じたいんだろう。通信を繋げて、R7にプロジェクターを起動させる。
反乱司令部の面々がホログラムで映り、モスマ議員が経緯を説明する。
ゲイレン・アーソが死ぬ前に、娘に究極兵器の設計図がある場所を明かしたという。その設計図は惑星スカリフにあり、設計図さえあればその兵器を破壊できるかもしれない。モスマ議員がそう説明するが、評議会は消極的だった。
『レイン将軍、貴女の意見は?』
「可能性が少しでもあるなら、スカリフへ向かうべきだと思います。」
『貴女はそう言うが、帝国の科学者は信用できん。』
『ドレイヴン将軍が既に攻撃している!』
『仕方なかった。』
ドレイヴンは、私の忠告を無視したらしい。下手な攻撃は、帝国に関心を持たせるだけだ。あの攻撃は個人的なものではなく、反乱軍の攻撃だと捉えられるだろう。
『希望は失せた。』
「私は希望の為に反乱軍に留まりました。何の為に反乱軍に加入したんです?希望の為でしょう?その希望がないなら、私がここにいる意味がなくなります。」
評議会が全員一致で同意しなければ、スカリフには行けない。
反乱軍が立ち上がった頃の希望は、どこへ行ったのか。
『レイン将軍、任務は完了していますか?』
「はい、モスマ議員。今は帰還途中です。」
『戻り次第、司令部へ来てください。フォースと共にあらんことを。』
通信を切り、コックピットに戻ると、R7が怪訝な声で会議の内容を聞いてきた。
「R7-D4、私の頼みを聞いてくれる?」
私も、ただ隠れてきたわけじゃない。学べることは、学んできた。危ない橋も渡った。
再び、その橋を渡る時が来た。
「そう、“あれ”をやるの。しばらく船を見てて。心配ないよ。今度は引き止める存在があるから。」
正座して、フォースに集中する。
ジン達は、許可なくスカリフに向かう。だけど、彼女達だけでは任務は達成されない。助けが必要だ。
このシャトルでは間に合わない。
ところが、助ける手はある。暗黒面の誘惑があるけど、やるしかない。何もしないよりはマシだ。
「R7-D4、頼んだよ。」
目を閉じて、意識を遥か遠くへ飛ばす。
では、始めよう。
────────
同時刻。
帝国の通信が傍受され、隊員がモスマとオーガナ、ルードの下へ走る。
「議員!!」
息を切らせて辿り着き、モスマ議員は隊員に報告を促す。
「スカリフで戦闘が……!」
「っ!」
「それに、レイン将軍が突然現れたと、」
その言葉を聞く前に、ルードは司令部に向かう。
司令部の通信機を操作し、ルードはアリスがいるはずのシャトルに呼び掛ける。しかし、通信に出たのはアリスではなく、R7-D4だった。状況を察知したルードは、アリスを出すように命令する。
「R7!アリスは何をしている!?………何だと!?すぐにやめさせるんだ!!」
アリスのしていることに気付き、ルードはR7に怒鳴る。
そのルードを、モスマが宥めた。
「ルード議員、落ち着いてください。レイン将軍は何をしているのですか?」
「………とても危険な技だ。」
「ジェダイの……?」
彼は頷く。
アリスから話を聞いたことがあるルードは、失敗したらどうなるのか知っている。彼が事情を話すと、モスマはオーガナに声をかけ、艦隊を出すと言う。オーガナも、オルデランに戻ることを伝える。そして加勢が必要だと、オーガナはモスマに告げる。
「お友達の、ジェダイですね……?」
「そうだ。“彼”は皇帝のジェダイ狩りの後、身を隠したままだったが、力を貸してくれるだろう。レイン将軍の危機となれば、尚更だ。」
「信頼できる遣いでなくてはなりません。」
「“彼女”なら問題ない。」
そう言って、オーガナはアンティリーズ船長を呼ぶ。
ルードも小さなシャトルに乗り、ヤヴィン4を飛び出す。
スカリフの戦いが始まった。
────────
フォースを使い、スカリフの地上に意識を送った。
私は投入されたデス・トルーパーの前に出る。
「お前は……!」
「アリス・レイン!!」
「どういうことだ!?」
動揺するデス・トルーパーに答えず、ライトセーバーを起動する。
真っ直ぐ向かっていき、ライトセーバーでデス・トルーパーを2人倒す。薙ぎ払った勢いで3人を押し飛ばし、後ろにいたデス・トルーパーを回し蹴りで蹴り飛ばす。
唖然となっている“ローグ・ワン”に、叱咤する。
「今の内に動いて!!」
「はい将軍!!」
ローグ・ワンを追おうとするデス・トルーパーにライトセーバーを投げて3人倒し、ヒルトを回収して逆手に持ち替える。身を翻して、左右から迫る2人をフォース・プッシュで木に叩き付けた。
あと5人。
「相手は一人だ!一斉にかかれ!」
一番近くにいたデス・トルーパーを掴み、向かってくる1人にぶん投げて相打ちさせる。残り3人の内2人をライトセーバーで切り倒し、最後の1人の首に刃を添えた。
デス・トルーパーは手を上げるが、私はそいつのブラスターを破壊した。
「まだやる?」
「っ……!」
デス・トルーパーはトルーパーに撃たれてしまった。
これは、まだまだかかりそうだ。