IS×AC タイトル募集中   作:kaniyan

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物語の始まり

「…… やっぱ逃とけばよかったかな」

そう呟いた少女を誰が責められようか、目の前には漆黒の死神(IS)背後には泣いている子供、そしてその手に握った拳銃には弾がないときた、誰から見たって絶体絶命のピンチ。

「なんでこんなことになったんだっけか…」

そう呟きながら少女は事の発端に思いを馳せた。

 

 

「こんな時にGo○gleマップが開けなくなったりベスパがぐずったりするとか…… マジないわ。」

第二回モントグロッソの決勝戦を見るために、必死でバイトをしやっとの思いで手に入れたチケット。苦労の甲斐あってかなり良い座席をひきあてたのだ! だというのに…

「どうしてこんな今日みたいに大事な日に限って道間違えるの… 私ってほんと馬鹿。」

曲がり角を一つ間違えて裏通りへ入ったことに気付かぬまま走ること数十分、道を間違えたことに気づき、たまたま通りかかった親切なお姉さんにアリーナまでの道を教えてもって私は今、父さんのベスパでドイツの街を何度も事故りそうになりながら爆走してる。

「見えたッ!! アリーナだ、時間は……よっしゃまだ間に合う!! さっすが私まじGJ!!」

今になって振り返ってみれば、あの時の私がどれだけ愚かだったのかがよくわかる。

しかし、その時の私は、早くアリーナに着きたい一心でアクセルを吹かしたのだ。周りに注意を払うことも忘れて、グングンと加速して行き、そして……

「こんガキ少しは大人しくし ビブルチッ!!⁇」

同様に周りを見ることなく飛び出してきた男の人を跳ねてしまったのだった。その男の人は担いでいた()()()()()()()()黒い袋のようなものを放り出しながらだいぶ離れたところまで飛ばされていった。その軌道は思わず物理の教科書に載せたくなるくらいには綺麗な放物線を描いていて…… ってそんな事考えてる場合じゃくて。

「おじさんッ! 大丈夫で…えぇっ!?」

被害者である男性に手当をすべく駆け出した私はしかし、手当てをすることなく呆然としていた。 仕方が無いと思う、だって彼の担いでいた袋が一人でに動き出したのだから。

「ッハヘハ〜、 ハフヘヘフヘ〜。」

「男の子!? マジか……」

そう男の子だった。猿轡を噛まされ手足を拘束された男の子が袋から出てきたのだ。

「ぶはっ、助けに来てよ、千冬姉〜!」

何があったのか聞くために、とりあえず猿轡を外してあげたらこの子、いきなり叫び出した…… 耳が痛い…いやいやそれどころじゃないよな、

「うーんと、少年君の名前は? あと、どうして袋の中にいたの? 」

「なんだって俺が誘拐されなくちゃいけないんだよッ!」

……私は知らないよ、なんかこいつ話し聞いてくれないよ。 まぁ私が轢いた人が誘拐犯だというのは何と無くわかった、で--

「いたぞッ! 例のガキだ!!」

なんて叫びながら走ってくる彼らもまた、誘拐犯なのだろう。

なんて呑気に考えてるうちに、囲まれてしまっていた。

「少年、足元にあるそれとって。」

泣いている少年に頼んで、誘拐犯が落としたのであろう拳銃を拾ってもらいその間にベスパを少しでも弾を防げるように向きを変えておいた。

「ふんふーふ♫ふんふーふ ♬ ふんふーふふふ♪… おっ?」

有名なBGMを口ずさんでる間に銃撃戦は終わったらしい。 と言っても別に私が拳銃の扱いに長けていて、犯人たちを倒したなんてわけはない、なんと明後日の方向に飛んで行った弾丸に落とされた植木鉢が犯人たちに当たる、というなんとも閉まらないも形で終わったのだった……

「ガキ一人拉致すんのに、どんだけ手間取ってんだよ? つかなんだこいつら殺られちまったのかよ、 これだから男ってのはダメなんだよぉ。」

あまりの御都合主義にほうけている間にまた誰かが来たらしい、その人はロングヘアーの美女。 しきりに、 手首に巻かれたブレスレットを触っているのが印象的だ。

「あー お嬢ちゃん……その何だ、その男をこっちに渡せよ。 そうすれば命だけは助けてやるぜ?」

「その提案はとても魅力的なんですが…… 良心が痛むので遠慮します。」

「そうかい。 だったら仕方ねぇな、 死んじまいな‼︎」

そう叫びながら、彼女はISを展開した。

 

……そして事態は冒頭にもどる。

 

「畜生…… ついてない、ついてないよぅ。 それもこれもベスパを整備してなかった父さんが悪いん「汝力を望むか?」だよ。大体いつもいつも「おい」事あるごとにちゃんとしろとか……」

「おいってば! 聞けよ!!」

「ふぇ!? やばいわ…… とうとう幻聴まで聞こえ始めたわ。」

幻聴だとしか思えなかった。 だってその声は男性のもので、 私の周りにいる男性は気絶している誘拐犯達と話の出来なそうな少年だけなのだから。

「……しまらねぇなぁおい。 ここだここ。」

「か……鴉が喋ってる」

別に極度の緊張状態で私がおかしくなったとか、 そういう話ではない。 本当に目の前で鴉が喋っていた。 そして鴉は唖然とする私を気にもかけずに、嘯く。

「もう一度聞くが…… 汝この状況を打破する力を望むか?」

「望みます! 望みますとも。 この状況を抜け出せるならなんだってやるにきまってる‼︎」

一拍も置くことなく、私は答えていた。 この状況から抜け出すために、私の後ろで震えている男の子を助けるために、そして何より生き残るために。 そして鴉はさも愉快そうに笑う。

「認めよう、君の意思を。今この瞬間からは、君がレイヴンだ。」

-システムチェック…… オールグリーン。 同調率28.6%。 メインシステム戦闘モードを起動します。

先ほどまでの鴉とは別の可愛らしい声が響き、そして-

……目が覚めた。

「どうかしたのか? 橘花、 うなされていたようだが。」

「なんでも無いよ、ただ懐かしい夢を見ただけ。 おはよう、 ストラング。」

机の上に置いてある、相棒の言葉に応えながら私は身支度をし 荷物を背負い、今日から三年間を過ごす学校に思いを馳せながら玄関をでた。




まずは、一言。 拙作を読んでいただきありがとうございます。 もしよろしければ今しばらくお付き合いください。
誤字脱字とうありましたらお教えください。またタグにもある通り、批判・批評も絶賛募集中です。
最後に、どなたかタイトルを考えては頂けませんか。 どうしても思いつかなくって(泣)
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