あまり関係ないですがACに出てくるグレード砲って現実の兵器だと何にあたるんでしょう?
翌週の月曜。 つまりは代表決定戦の当日。 私た「目 を そ ら す な」……私達は第三アリー「目 を そ ら す な っ ‼︎」……… あぁもう、うっさいなあの二人。
「見て見てきっかー。 おりむーがモッピーに迫ってるよ〜」
「……大胆」
モッピーってだれだ? おりむーは一夏君だろうから、ああなるほど。 箒さんか。
ーーということで私とのほほんさん、そして簪は今、第三アリーナAピットに来ています。
「何がということで、なのだ? いや、そんなことより何故こいつらがここに居るのだ‼︎」
おおかたピットで一夏君と二人っきり、なんてシチュエーションを妄想していたのであろう。 箒さんは見るからに不機嫌そうだった。
「そりゃ、私の応援に決まってるでしょうに。 つかさぁ、人の友達をこいつら呼ばわりとか「そこまでにしろ。 エアースト、時間だ。」はぁ…… りょーかいっと」
ーシステムチェック
ーシステムオールグリーン
ー同調率 43.4%
ーメインシステム 戦闘モードを起動します
「フロム・インダストリー、アンファング……出る‼︎」
さて、久方ぶりの戦闘だ。 我が社の宣伝も兼ねていることだし、張り切って行こう。
「遅っかったですわね。 待ちくたびれましてよ」
アリーナに現れたISは、灰色の、直線と平面を主体として構成された無骨な
今日、ISは防御のほとんどをシールドエネルギーによって行なっていいて、全身装甲にするメリットなどほとんどない、故に第二世代以降のほぼ全てのISは部分装甲を採用している。 最初期に設計された第一世代ISの中には、シールドエネルギーによる防御を信頼できなかった操縦者の依頼で、全身に装甲を配したモノもあると聞く。 つまり本国からの報告通り、敵は
「チャンスをさしあげますわ。」
「チャンスだ?」
「見たところ、貴女のISは第一世代型、このわたくしのISは第三世代ですの。 つまり、わたくしが勝利するのは自明の理。 貴女だって惨めな姿をみすみす晒したいわけではないでしょう。 降参なさいな」
「なかなか魅力的な提案だが、こっちは仕事なんだよね。 遠慮しておこうかな」
「そうですの? 残念ですわ。 それならーーーー」
ー警告 ロックされています
「おわかれですわ!!」
耳をつんざくような甲高い独特の銃声。 それとほぼ同時に飛来した閃光が、先ほどまで自身の立っていた床を焼く。
「ふあぁぁ!! 危ねっ(菊、敵ISの情報を)(了解 検索開始します)」
あえて打ち返さず、菊に敵の情報を調べさせる。 そして機体を左右に小刻みに、そしてリズミカル振って、次々と迫り来るレーザーを躱す。
「ちょこまかと。 あたりなさいな!!」
「嫌だ!! そんな頼み事は聞けないね!!」
「おのれ……ならば!! 手加減は終わりです。 お行きなさい」
(検索完了 敵機は英国製 中、遠距離射撃特化型第三世代BT兵器試験機 名称は)
「(ブルーティアーズ!!)」
図ったかのように、二人の声が重なる。 それと同時に飛翔する四機のビット、その中心で彼女は微笑む。
射撃、射撃射撃射撃。 複数の銃口からレーザーが雨霰と降り注ぐ。
「さあ、それでは踊ってくださいな。 このわたくし、セシリア・オルコットとブルー・ティアーズの奏でる
流石は
「せっかくだけど、断るよ。 そんなしみったれた曲じゃ、テンションが上がらないかなぁ」
さて、菊にたのんでなんかテンションの上がりそうな曲をかけてもらおう。
「はぁ……。 すごいですねぇ、エアーストさん」
ピットにてリアルタイムで観戦していると、山田先生がどこか呆れたようにに呟く。 橘花はここまでほぼ全ての攻撃を件の踊るようなステップで躱し続けているのだ。 すごいと思うし本人は真面目にやっているのだろうけど、正直ふざけているようにしか見えない。 それが篠ノ之さんは気に食わなかったのだろう、かなり不機嫌そうだ。
「なんなのだ、あの動きは。 相手を愚弄しているのか、またはふざけているのか。気に食わん。 千冬さんもそう思っているのでしょう?」
「織斑先生、だ。 いやそれも、あるのだが…… それよりも、あのISを何処かで見たことがある気がしてな」
「そうなのか? 千冬ね……織斑先生、俺も見たことある気がするしモントグロッソで織斑先生と闘ったとかかな。 簪さんはどう思う?」
なぜ私にふったんだろう? というか何故いきなり下の名前で呼んでるんだろう? 本音の方を振り返ると、諦めて。 とでも言いたげに首を横に振っていた。 良心的に解釈するならば、フレンドリーな人なのだ、 ということか。 最も私には馴れ馴れしいやつとしか思えないのだが……
「あんな機体は……出てなかったとはず。 だけど……あの回避技術はすごいと思う」
それだけの技術があれば、私も自分に自信が持てるのだろうか……
本音が心配そうにこちらを見ていることに、彼女はまだ気づかない。
敵をロックし、引き金を引く。 いつも通りなら必中のタイミング、しかし愛銃から飛び出した閃光は躱される。
同様にビットの吐き出した閃光もまた躱される。 人である以上は必ず存在する反応が最も遅れる死角、そこから撃たせているのにである。
セシリアは苛立っていた。
躱されるはずの無い一撃がことごとく躱される。 そんな異常な現実を目の当たりにして。 そしてその異常の根源である敵が鼻歌交じりに、さも余裕そうにしていることに。 そして何より、たったの一度たりとも反撃をして来ないことが。まるで「お前のことなど、いつでも倒せるのだ」とでも言っているようで彼女を苛立たせているのだ。
「なぜ!! どうしてあたりませんの!? ジャミングを受けたわけでもなく、砲身が歪んだわけでもなく。 ましてや
ー FCS…… まさか、そんなことがありえるのだろうか?
自身の思い付きに半信半疑のまま、セシリアは愛用の狙撃銃とFCSとのリンクを解除し、再度引き金を引く。
そして、ついに光の矢が彼女を射抜く!!
「そういうことでしたのね。種さえわかってしまえば、容易いものですわ!!」
「いやいや、普通は種がわかったところであてれないんだよ!!」
驚いた。 別にこの動きの意味がばれたことにではない、 代表候補生になるだけの才能がある人間なら遅かれ早かれ気づきはしただろうから。
驚いたのは攻撃をあてられたことにである。 ISに搭載されているFCSは多くの場合、現用兵器に搭載されているそれと同様に、自機ならびに攻撃対象それぞれの現在位置、移動方向、移動速度などの情報を元に火器の支持方向を導き出し、照準を補正するものであり、ISによる高速戦闘の要となっているのだ。
その機能を逆手にとって、相手の射撃を効率良く回避することを目的として本社の技術屋連中が考案したのが先ほどまでの私の行動。 通称〝踊り〟 あまりにも適当なネーミング、やっていることだってただ単に大出力のブースターを左右に吹かして機体を振るだけという適当ぶりに、聞かされた当初は、まさか使えるとは思っていなかったのだが、これが意外と役に立つのだ。 なんせ先ほど述べたとおりFCSはISによる高速戦闘の要であり、FCSの所為で攻撃が当たらないのだと気がついたところで手の打ち用がないのだから。
今までにも、本社の仕事で幾つかの国の代表候補生と戦わされたが、その多くが打開策を思いつくことなく、または実行することができなかったというのに、まさか……
「FCSを切るなんて、ましてその状態で当てて来るなんて思わなかったよ!!」
「伊達や、酔狂で射撃特化のISを任されてはいないというのとですわ。 あなたはどうですの? 先ほどの大見得はいかがいたしましたの!!」
確かに、あれだけ大口を叩いておいてただ逃げるだけではカッコがつかないような気もするし、そろそろ反撃と行こうか。
「それじゃあ 今からやっつけにいくからさ、 負けた時の言い訳を考えときなよ」
そう嘯きながらスロットルを全開。 自機の装甲を頼りに、被弾を気にすることもなく一直線に飛び出した。
それと同時に、右手に握った機関銃の引き金を引く。チェーンソーのそれに似た一繋ぎの轟音とともに、四十口径の弾丸が嵐のようにブルー・ティアーズに襲いかかる。
ー
オルコットさんとの距離を詰めようとしている間に菊が、自機の損害状況をたんたんと報告してくれる。
少しくらいすぎたかな…… まぁでも、この距離まで来たのならブレードがとどく!!
「もらったよ!!」
にやり、と。セシリアは笑みをこらえることが出来なかった。
先ほどからあのISには驚かされてばかりだ。
初めに見せた動き然り、異様な連射速度を機関銃然り(あれは毎分1200はあるのでは無いかとセシリアはふんでいた) そして、第一世代でありながらも、第三世代機に近い加速力もそうだ。
なんせ、彼女は目の前に居る。 今まさに、左手のレーザーブレードを振るおうとしているのだ。
加えて言うのなら、先ほどからの銃撃ですでにブルー・ティアーズのSEは五割を切っていた。 おそらく次の一閃をくらえば敗北してしまうだろう。
しかし、いや、ゆえにセシリアは笑う。
目の前の強敵に敬意を、そしてその強敵を打倒する己の力に誇りを抱いて。
そして、厳かに宣言する。
「残念でしたわね。 わたくしのブルー・ティアーズは六機ありますの! つまりは、
その瞬間、セシリアの腰の部分から広がるスカート状のアーマー。 そこからミサイルが飛び出す。
その瞬間、勝利を確信していた彼女の視界から橘花が消えていた。
もしも、ブルー・ティアーズが全身装甲のISだったら、もしくは、オルコットさんがポーカーフェイスだったとしたら、あれでやられていたかもしれない。ブレードを振りかざした瞬間の、オルコットさんの表情を見ることができていなかったのならば、間違いなく直撃していただろう。 もしかしたら、その一撃で負けてしまっていたかもしれない。
ターゲットを見失い、明後日の方向へと飛んで行ったミサイルビットを眺めながら、橘花は冷や汗をかいていた。
「なっ…… ど、どこに行きましたの?」
オルコットさんから見たら、ワープでもしたかのように見えるのかもしれないが、やったことと言えばいたってシンプルである。
彼女の微笑みを見た直後に、勘に従い一瞬だけ速度を落とし、直ぐにオルコットさんの下辺りを目標に
もののついでに、右背面にマウントされたミサイルをお見舞いする。
「きゃ!? よくも、やってくれましたわね!!」
「今度こそ、とどめだよ!!」
「それは、こちらのセリフですわ!」
ハイパーセンサーでこちらの位置がばれ、オルコットさんが振り向こうとしたタイミングでまたまた瞬間加速。 ベリーロールの要領で彼女の頭上を飛び超えながら今度は左背面に装備されたカノン砲を発砲。120mmの整形炸薬弾頭がブルー・ティアーズに直撃した。
そして、まったく同じタイミングで、ブルー・ティアーズのビットから放たれたレーザーがアンファングを貫いた。
『第一試合終了。 両者SE残量0%よって、ドロー』
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次回はワンサマーVSおり主の予定です。 もしよろしければ今しばらくお付き合いください。
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