【完結済】Fate/Grand Order 煉獄魔境大罪記ゲヘナ/虚ろなる煉獄の聖杯【長編版】   作:朝霧=Uroboross

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昨日投稿のはずが、途中で寝落ちしてもうた……ちくせう……

アンケートは好みが顕著だなぁ。取り敢えず、間もなく締め切りまする。
ちな、答えは上から、
エミヤ、魔神沖田、プロトアーサー、ネロちゃま、厳窟王となってます。
基本終わりは同じだけどENDが違いますねぇ。
というか、同数票になってるんだけどどないしよ……








8-2 嘆き、吼える

 

 吹き飛ばされる建物、崩れ去る天の塔。暴虐の嵐の中心には、巨獣にして忌まわしき魔竜。周囲に飛びかかってくる英霊なぞ気にした風もなく、ただ一人の人間のみを執拗に追い掛ける。

 最早その"霊基(肉体)"は崩壊寸前であり、まもなく砕け散るというのは眼に見えて明らかである。だが、それでもなお、ただ一人を殺すためだけに、殺し尽くすためだけに、僅かな力を奮わせている。

 

 

『死ねェッ!!』

 

「ぐっ!なんという執念!」

 

 連発される魔術や"壊れた幻想"、さらには宝具といったあらゆる攻撃を加えるも、効いていないかのように暴れるサタナエル。

 否、効いてはいるのだが、それよりもなお、己が身を焦がす憤怒の衝動のままに動いているのだ。それは、悪質なドーピングよりもなお質の悪い、まさしく『執念』なのである。

 

『貴様さえ……貴様さえいなければッ!!我が計画も、我が野望も!そして何よりも、この世界が、あのように狂うこともなかったッ!!』

 

 時に強烈なまでの熱線ブレスを放ち、時にその崩れかかった六腕の爪で切り裂きにかかり、己の慟哭を叫びながら立香だけを狙い続ける。

 その慟哭は嘆きであり、怨嗟であり、無念であり、だがそのなによりも、怒りが込められていた。

 

『全て!貴様の存在こそが原因なのだ、藤丸立香ァッ!!』

「っ────それでも!俺達は未来へと進むため、お前を超える!!」

 

 立香の決意を新たに、しかしてサタナエルの猛攻からなんとか避け続ける。サーヴァント達の協力で、ギリギリではあるがなんとか無事ではある。

 しかし、持久戦とは言え、向こうはこちらを優に越えるどころか、その口内に小魚のように入れてしまうほどの差がある。

 その物理的な差さえ理解していながらも、未だ諦めない立香の目に、サタナエルの怒りは、魔力源を強制的に失ったことでの激痛と共に募るばかりであった。

 

『がッアァッ、ハァ……ッ!!まだだ、まだ終われぬッ!!貴様を殺す、その時まではァァッ!!』

 

 六腕あった腕のいくつかは粉々になって消えていき、そな大口からはおびただしい量の血を吐き出し、挙げ句の果てには眼から血涙をながしてさえいる。

 魔力源たる空想樹を伐採されたことで、サタナエルの霊基を保つ力はもうなく、今はもはや根性で動かしているにも等しいものであった。

 更にそこに、サーヴァント達からの猛攻も加わっていき、とっくのとうに限界を迎えているはずなのだ。

 

 ──────だから、忘れてはならなかった。手負いの獣ほど恐ろしいものはないことを。

 

『わず、わら────────────―

 

 

 

 

 

 

 

 

──しいわァァァァッ!!』

 

 サタナエルを中心として、突如急激な魔力の高まりを検知するシャドウ・ボーダー。あちこちの計器類からは警報音がかき鳴らされ、非常事態だと言わんばかりである。

 

『これは────マズイ!!立香君、早くそこから離れて──────────』

「あ────────」

 

 瞬間、蒼い閃光が迸る。

 ダヴィンチの警告もむなしく、立香はその光景に一歩も身動きできず茫然とするのみであった。輝く光は、立香ですらわかるほどに当たってはいけないと思わざるをいけないものであった。

 おぞましいほどに煌めく閃光が立香に迫り、死を覚悟していながらも茫然としたままに佇む。

 

 

 

熾天覆う七つの円環(ロー・アイアス)』!!

 

 立香の正面に立つようにして、光り輝く大きな花弁が花開く。その丁度発生点のあたり、赤い外套をはためかせる一人のサーヴァント────

 

「っ、エミヤ──?」

「ボサッとするなマスター!!魔力を回せ!このままでは防ぎきれん!!」

 

 ハッと我に返った立香が、礼装を起動して魔術回路を走らせる。礼装に付与されている強化魔術が発動し、エミヤに魔術支援が行われる。

 だがそれでも、蒼き極光の勢いは留まることなく、一枚、二枚と次々に割られていく。そして、残りあと少しというところで光が収縮し、一気に炸裂する。

 

 

『消えろォォォォッ!!!』

 

 遠く離れた場所からでもよく見えるほど、ドーム状の爆発が巻き起こる。それこそ、離れていても勢いの強い爆風が吹き荒んでいることから、近場ならば語るまでもなく。

 核爆発(・・・)にも等しい魔力の奔流が、エミヤ達に襲いかかる。目の前が真っ白に塗り潰されていく。

 

『マスター、聞こえますか!今私の方から魔力を送ります!それでどうにか持ちこたえて下さい!!』

 

 通信から、シャドウ・ボーダーに引っ込んでいたマックスウェルの悪魔の声が鳴る。それと同時に、立香の中に溢れんばかりの魔力が流され、エミヤへと伝わっていく。

 その魔力は、薄皮一枚だった花弁の盾(アイアス)を復活させる。それら全てが一瞬のことながらも、かなりギリギリに近しい状態であった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そして、全ては純白へと消えていく────────────

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 





アンケート締め切りは7/24の18:00までにしたいと思いまーす。
さぁさぁ、決着は誰になるのでしょうかねぇ。
同数が多い場合は一番上のキャラにします。

0時にはもう一話投稿するはずなので、更新までお待ち下さいなー。

【修正版】サタンvs◯◯!!エンディングに見たいのは! 【主土下座】

  • 正義を夢見た守護者
  • ただ一度の為の魔神剣
  • 獣を追い続けた聖剣使い
  • 不遜なる薔薇の皇帝
  • 監獄より這い出た復讐者
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