【完結済】Fate/Grand Order 煉獄魔境大罪記ゲヘナ/虚ろなる煉獄の聖杯【長編版】 作:朝霧=Uroboross
二話連続投稿!わりとギリギリ!!きつぅ!?
ちょっとグダッたかもしれないけれど、投票が決まる時間稼ぎとしてはいい、かなぁ……?
視界一面に広がっていた眩いほどの光が晴れる。未だ閃光に目を瞬かせながら、立香は辺りを見回す。
立香の正面から、放射状に無傷の舗装された地面のままであったが、それ以外────エミヤのアイアスによって護られていた場所以外は、クレーター状に焼け抉れていた。
「無事か、マスター…」
「っ、エミ──────ヤ?」
その荒唐無稽な光景に呆然としていると、脇から声を掛けられる。立香がそちらへ振り向くと──────
────片腕を押さえて、よろけながらこちらへ視線を向けるエミヤの姿。
エミヤだけではなかった。よくよく見れば、クレーターの外縁部には、相当なダメージを負ったサーヴァント達がちらほらと倒れ伏していた。
『まだ、生きていたとはな』
「ッ!」
立香の頭上に影が差す。仰ぎ見れば、こちらを睥睨するサタナエル。その霊基は既に崩壊を止めきれず、今もなおボロボロと崩れて去っている。
しかし、それでも以前としてその強大なまでの存在感を発しており、立香を圧する。その前に立ち塞がるのは、片腕をやられたエミヤ────だけでなく、サタナエルの攻撃から耐え残った数名の者達であった。
「マスター、は……やらせない…っ」
『……ふん、手負いの獣風情が。──────いや、オレも、か』
自嘲するかのような反応を見せるも、衰えることのない覇気をもった目を彼らに向ける。崩れ落ちる身体に意識を向けることなく、ただ敵のみを見つめる。
『抑止の守護者共……叶わぬ夢想を追う偽善者共め。この期に及んで、なおその無能な人間を護るか』
「当然、だとも……生憎、サーヴァントはマスターを護る役割を持つもの、だからな」
それは嫌悪と憐憫と、なによりも侮蔑を込めて発せられた言葉であった。
だが、その言葉に皮肉を交えて返したのは、誰でもないエミヤであった。手負いになりながらも、その覇気に圧されながらも、立香の周りに集う英霊達は臆さない。
『下らぬ。どれだけ此方が期待を寄せても、その全てを拒絶するのが人間だ。そうであろう──────正義の守護者とやら』
眼孔を収縮し、エミヤを睨む巨竜。否、エミヤのみならず、その場に立っている全員を、その複数の眼で捕捉していた。
何も言わずに佇むエミヤ。彼が考えているのははたして、己の過去か、
「……正義とは、蒙昧なる定義だ。人間は、それ無くしては生きられん。そして、必然的に拒絶するだろう。だがな──────それを語るのは貴様ではない」
『────なに?』
サタナエルの眼が一人に向けられる。
他の者よりかはいくらか傷は少なくみえるものの、それでもところどころ傷が見えるコートの厳窟王。サタナエルからの視線を正面に受けてなお毅然とする。
「人の正義と拒絶を語るのは貴様ではないと言ったのだ、大悪魔よ。貴様が語るそれは、まさしく幼子の癇癪であり、貴様が憂うそれは、道半ばで挫折した者の狂言に過ぎん」
『言うな?復讐者。ならば貴様はどうなのだ。そうあれと望まれ、歪められ、元あるべき姿を亡くした貴様は』
竜の小指が落ちて砕け、粒子となって消えていく。徐々に崩壊が進んでいくのも気にせず、サタナエルはその"
と、そこで前に出たのは、頭から一筋の血を流しながらも、屹立とする魔神沖田である。
「そうだとして、歪められたとしても、守りたいもの、やりたいことがあるならば、私達はそれな向かって進むだけだ。そこに何の違いもない」
『……粋がるなよ半端者。兵器モドキが、知ったような口を聞くな。存在すら許されなかったモノ風情が、夢を語るなぞ反吐が出る』
そう吐き捨てると、今度はネロを見てその目を細める。
それはどこか懐疑的で、どこか納得したようで、それでいて────どこか、寂しそうであった。
『──貴様もそちらに付くというのか、"ネロ・クラウディウス"。己が愛を理解しなかった民に責め立てられ、裏切られ、あまつさえ見棄てられた貴様が』
「……無論だとも、余がマスターに付く。当然のことであろう」
「…(あれ……?ネロだけ名前で……)」
毅然として答えるネロを見ながら、立香はふと疑問に思う。もしも今、立香に余裕があったならば、そな疑問を問いただすことが出来たのだろう。
しかし、その疑問を解消することも、その真偽を問い質すことも、それを行う前に、サタナエルの言葉に返す者がいた。
「例え愛した者に裏切られ、その果てに非業の最期を迎えたとしても、僕らはそれを恨まない。なぜならば、その過程にこそ僕らが生きた証があるのだから」
『ほとほと見上げた心意気よな、騎士王。だが、無駄だ。貴様らが残してきたものは既に全て消え去っている。無意味なのだよ、貴様らは』
嘲笑うかのような口調でアーサーに答える。余裕を見せるかのようではあるが、その顔には、未だ冷めやらぬ想いが見え隠れしていた。
そんな中、サタナエルと問答するサーヴァント達よりも前に出て、固い意思を持った目を向ける者────藤丸立香が、サタナエルと正面からにらみ会う。
「確かに、お前の言うとおり、俺は無力だ。けれど、皆の力を借りてるからこそ!俺は世界を取り戻す!そのためにも、お前を倒す!!」
若すぎると言わざるを得ない、無謀な宣言。故に、その言葉にサタナエルは顔をしかめるどころか怒りに歪ませる。
己を顧みず、意味のないものに尽くし、そして喪う。結局は無意味に帰すような、人々から廃棄される願い。それに再び怒りが吹き出していく。
『────ならば、構わん。委細合切討ち滅びよ。二度目の再誕────地上への現出を絶たれたとは言え、一度目の再誕────存在の現出は既に済まされた。たからこそ、だ。──ただでは死なんと思えッ!!』
サタナエルが残った巨腕を振り上げる。サーヴァント達が立香と並び、自身に各々が構える。
決着は近付く気配を感じながら、崩壊するまでの力を振り絞らんと、『獣』の抵抗が始まる──────。
次で『獣』としては決着します。させます。
とりあえず、投稿でどこか誰か抜きん出てくれると楽……(漏れる本音)。
【修正版】サタンvs◯◯!!エンディングに見たいのは! 【主土下座】
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正義を夢見た守護者
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ただ一度の為の魔神剣
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獣を追い続けた聖剣使い
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不遜なる薔薇の皇帝
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監獄より這い出た復讐者