【完結済】Fate/Grand Order 煉獄魔境大罪記ゲヘナ/虚ろなる煉獄の聖杯【長編版】 作:朝霧=Uroboross
言い忘れちゃってたけど、最終決戦のサーヴァントは『魔神沖田』さんに決定しましたー。ドンドンパフパフ、ドンパフドンパフ。
決着のつけかたはもう決まってるので、あいとは最後まで書ききるのみ!
ラストスパート、どうぞお楽しみに下さい!!
ちなみに作者に夏休みは一切有りません。
夏、辛い。
連発される、砲撃のような銃声が荒野に鳴り響く。時折甲高い金属音が衝突し、その余波だけで土煙が舞う。
緋い閃光となって飛翔する一つの影────魔皇サタンの『魔力放出』による高速飛行。それに向かって、地上からいくつもの剣閃が放たれる。サタンもまた、ただ受けるだけではなく、その長銃による銃撃を何度も放ち返す。
「はぁァァッ!!」
「ぐぅっ────!」
戦闘機のように飛行していた空から、魔神沖田へ向かって突撃を慣行する。それを真正面から受け止める魔神沖田だったが、僅かにおされ気味であった。
そのまま、撥ね飛ばした反動で宙を返りながら、通常の長銃ではあり得ないような連射速度で弾を撃つ。撥ね飛ばされた魔神沖田は、すぐさま体勢を立て直し、飛来する弾丸を"縮地"を以て回避しきる。
「手負いだと思ったか。戯け、この程度の修羅場なぞ、乗り越えずして何が"魔皇"か!!侮るなよ小兵風情がァ!!」
「侮りなど、無い。私は、全霊を以て──────お前を倒す!!」
今度は互いに駆け、先程は比べ物にならないほどの応酬を繰り広げる。サタンの持つ長銃は、銃とは言えど下部には剣刃が付いているため、実質二刀流でもある。
対する魔神沖田は長刀一本。しかし、それでありながら、互いに拮抗した剣擊を見せる。
だがここで、サタンが長銃に魔力を流し込む。すると、剣刃から炎が吹き出し、サタンが切り裂いた軌跡をなぞる。それを避けんとして仰け反る魔神沖田。
その隙を突いて、もう片方の銃口を心臓に向けて────放つ。なんとか身を捻らせることでその凶弾を避けるが、無理な体勢になってしまったが為によろける。
「どうした、その程度か!貴様の持つ信念はその程度の軟弱なものなのか!!」
「────いいや、違う。私は、まだ────戦える!!」
互いに既に満身創痍。しかし、魔神沖田はそこからさらに"縮地"を使い、一気にサタンとの距離を詰める。その勢いのまま、鋭い一太刀を振るうも、眼前で交差させた刃の前に阻まれる。
「あぁそうだろうな……ッ。貴様らはそういう生き物だ。だが、だからこそ────オレは貴様らを赦さんッ!!」
「っ!!」
鍔競りをはね除け、またしても激しい応酬を繰り広げる二人。その余波でありながら、近付けば容易に切り裂かれるであろう、剣擊の嵐が吹き荒れる。
「貴様らは!自らが世界の癌になっていることすらいざ知らず!自らの利のみを見続けては、真なる救済を拒絶し続ける!!」
サタンの慟哭が、嵐とともに周囲へと拡散する。その慟哭は重く、積年の想いが積み重なったかのようである。
否、積み重なっているのだ。何千年も続く人類史を、神代の、あるいは世界の始まりから、この地獄の底から見続けてきたのだ。
「何故だ!!何故同じ過ちを繰り返す!!生きているが故に滅びるのならば!それならばいっそ、抵抗せずに死んでおけば良いものをッ!!」
「それは違う!!」
魔神沖田の放った重い一撃が、サタンを弾き飛ばす。距離を取り、互いの顔を見合せる。
その顔は怒りに染められ、同時にそれは、嘆きでもあった。
「何が違う、何も違わない。人は、人類とは!永遠に過ちを犯し続けては、自ら己の滅びを招く愚者でしかない!!そんな犯した過ちを学びもせん愚図は、消え去った方が世界の為だ!!」
「違う!!例え過ちを繰り返そうとも、それでも未来へ向かって足掻き、歩み続ける。それが人間だ。それが間違いで、ましてや消え去ることが救いなはずがない!!」
サタンの身体から、禍々しい焔が噴き上がる。それはまさしく、サタンの怒りを、『憤怒』を表していると言っても過言ではなかった。
「──下らぬ、あぁ下らぬ。貴様らのその夢見事で、この世界が、
そう吐き捨てるや否や、サタンが持っていた二つの長銃が炎の塊となって消えていき──── 一丁の
それは、まさしくサタンの『宝具』と言えるだろう。神代の真エーテルにも匹敵する魔力密度と、かつて相対したゲーティアの宝具──────『
「これで終わりだ。生き残れるものならば生き残ってみるがいい。此なるは、黙示録の具現……"終焉"をカタチにせし我が極致にして、正真正銘────オレだけの『宝具』だ!!」
銃口に周囲の魔力が集う。おぞましいほどの魔力が充ちており、当たればまず消滅は免れない代物だと全員が察する。
それでも魔神沖田は、怯むことなくサタンと向かい合い、受けてたつという意思を見せる。
「刮目せよ、これこそが、滅亡を宿せし我が
『
引き金が引かれる。放たれるはたった一発の銃弾。しかしそれは、『終末』という概念そのもの。凝縮された魔力は、ゲーティアの第三宝具をも越える、まさしく終わりの一撃。
禍々しい深紅の軌跡を落としながら、それは魔神沖田へと迫る。刀を引き絞り、腰を低く構える。そしてそのまま────迫り来る弾丸へと駆けていく。
「はぁ──────ッ!!!」
剣術・武術の奥義の一つ、使い手によっては瞬間移動にも匹敵する"縮地"によって、スローモーションになる世界の中、魔神沖田は、その刀を切っ先を弾丸へと向け、突きを放つ。
弾丸と切っ先はその差を縮め、ついには衝突し、そして──────────
一際強い閃光の後、
宝具『命星穿つ黙示の魔銃』
→ブラキウム・アポカリュプシス。
サタンの持つ究極にして最大、最強の宝具。サーヴァント化していることで幾らか弱体化や制限がかかってはいるものの、それでも星の命を穿つほどの医療を秘めている。
煉獄という、魔性に侵されてはいるものの、神代の真エーテルが残っている空間にて、サタンの魔力が混ざりあったことにより"自然発生"した、回転弾層付きのライフル銃。実弾だと6×2個の弾丸が装填できる。
飛んでる時の勢いは、どこぞの天彗龍よりどちからかというとACネ○スト機の方が近しいと思って下しぁ。
次回、vs魔皇、決着。