【完結済】Fate/Grand Order 煉獄魔境大罪記ゲヘナ/虚ろなる煉獄の聖杯【長編版】   作:朝霧=Uroboross

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実質、最終話でござい。

実は六周年のファンメイドfateに次作登場させる予定のサーヴァントが何人が被ってて、「えっ、公式!?」と思ったらファンメイドでホッとしていたり。


2部6章で思ったけど、あっちと比べてこっちまだインフレレベルマシなのでは……?そうじゃない?(確認)そうじゃない?(反芻)
あ、そう……(´・ω・`)




8-8 煉獄、崩壊

 

 辛くも魔皇に勝利をおさめたカルデア。とは言え、大半が重症の状態であり、何か一つでも欠けていれば負けていたと言える。

 だが、勝利の余韻に浸って悠長にしている暇はない。空はひび割れ、大地は端から徐々に砕け散っていく。まもなく、一時間もしないうちにこの煉獄は消え去るだろう。

 

『皆ー!早く撤退するよー!』

「って言っても、これ皆入りきるの!?」

 

 駆けつけたシャドウ・ボーダーに、続々と集うサーヴァント達。だが、その人数も人数であり、中に入りきれるか不安になる立香。

 元々サーヴァント達含め、全員が大罪魔王達に半強制的に呼ばれて煉獄へと来たがために、カルデアに所属する全サーヴァントが集まっているのだ。

 そして何よりも──────

 

「あ、あの!ここからはどうやって"帰る"のでしょうか!?」

 

 マシュの悲鳴にも似た質問もその通り、この煉獄からの"帰り道"を立香達は知らないのだ。来た道はおろか、この煉獄についてもよく知らないのに、帰り道などわかるはずもない。

 そんな風に、煉獄の縮小に焦りながら、シャドウ・ボーダーの中であれこれと策を立てては無理だと却下されていく────────

 

「────おい」

「え?──────うわっ!?」

「「「『なっ!?』」」」

 

 突然の浮遊感に襲われる立香。勢いよく持ち上げられ、それが誰かと全員の視線が集まる。

 そこには片腕を失くし、みるからに致命傷を負っていると言わんばかりに血塗れの男──────"魔王"サタンが立っていた。

 

『な、なんで!?霊核は、もう砕けていてもおかしくないんだぞ!?』

「知るか。それよりも──────」

 

 そう言うと、顔を虚空へと向ける。するとそこに、禍々しい意匠をした、漆黒の巨扉が現れる。

 重々しい雰囲気を放つソレ。サタンが顎を引く。すると、その扉がゆっくりと奥へ開いていき、空気が流れていく。

 その開いていく扉の中を見ると、風の吹きすさぶ白紙化された世界が広がっていた。そして、開いていくと共に、サーヴァント達を次々に引き込んでいく。

 

「おい、そこの人間共」

『うわ!?な、なんだよ!?』

 

 突然シャドウ・ボーダーへと視線を向けられ、車内に緊張が走る。

 だが、放たれた言葉は予想の斜め上をいっていた。

 

「邪魔だ、徒く失せろ。そこで踏ん張っている貴様らもだ。"煉獄(ここ)"には必要ない、さっさと出ていけ」

 

 ──つまり、"さっさと帰れ"と言っているのだろう。そんな予想外の言葉を投げ掛けられ、その場にいる全員が唖然とする。

 それに顔をしかめて舌打ちを一つするサタン。

 

「おい────アザゼル!マステマ!」

「ほいさっと~」

「初めまして。そして、さよなら~」

 

 死角からひょっこりと現れた二人が、単純かつ強力な魔力派を発して皆を吹き飛ばす。その津波のような波動に耐えきれず、次々に外へと投げ出されていく。

 そんな最中で、アザゼルは抱えていたアンリマユを放り投げ、マステマは石灰色の巨腕を喚び出してシャドウ・ボーダーを掴み、同じく放り投げる。

 

「おい、小僧」

 

 じろりと、睨みつけるように立香を視線を落とすサタン。深手を負い、致命傷となり、死ぬ寸前とまで言える状態となってもなお依然として佇んでいる。

 蛇に睨まれたカエルのように、見下ろしてくるサタンを見る立香。鼻を鳴らし、目を細めて口が開かれる。

 

「貴様も出ていけ。ここに、貴様のような他人想いという反吐が出そうな奴はいらん。この煉獄には不釣り合いだ。二度と来るな」

「わっ、ちょっ──────」

 

 片腕ながらも、思い切り振り絞って投げられたために、吸い込まれる空気に巻き込まれ、そのまま外へと追い出されていく立香。

 

「精々生き延びてみせろ、人間。己の世界を取り戻す為、世界を破壊する大間抜けよ。貴様にはこの煉獄ではなく、天国だろうと何だろうと、何処へなりとも行ってしまえ、この戯けめ」

 

 そう吐き捨てるサタンの声が尾を引いて、立香は扉を通り抜け、白紙化された世界の空中へと放り出される。

 やがて、堂々とそびえ立っていた扉は、開いていた時と同様にゆっくりと閉じていき、そして亀裂がいくつも入っていく。

 

『悪ィな兄弟!また会えたら、暇潰し代わりに助けてやらァよ!』

『ごめんねー立香くーん!でも、楽しかったよー!』

 

 ベルゼビュート、ベルフェゴール、そして他の七大罪の面々からの別れの言葉が一方的に告げられ──────扉は粉々の塵となって消え去っていく。

 消えていく扉に、立香は手を伸ばすも、それが届くことはなく空を落ちていく。オケアノス以来の落下を感じながら、立香は声を上げる。

 

「ありがとう!!皆────!!」

 

 落下していた立香は、途中でサーヴァント達に保護され、ゆっくりと白亜の地上に降り立つ。そこにシャドウ・ボーダーも駆けつけ、皆、お互いの無事を祝う。

 

 

 これにて、異聞特異点『ゲヘナ』の空想切除。そして、修正が完了したのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「────ふん、全く………これだから人間というのは。………度し難い、な……」

 

 





ここまで読んで下さって本当にありがとうございました!! これにて、煉獄魔境大罪記『ゲヘナ』、完結となります!

とは言え、まだサタンとアザゼルの過去が残っていますので、それが終わって初めて完結になりますねぇ。

まぁ、まだやらないといけないのも一個だけあるので、「あれ、なんか完結してるのに更新されてる」とかいうのもあったり無かったり………。

兎にも角にも、ここまで飽きずに読み進めて下さった読者様方、加えて、駄文だらけなのにお気に入りにまで入れて下さった方々、ここまでお付き合い頂き、本当にありがとうございました!


改稿版の投稿は未定ですが、作者のオリ主人公によるFGO物語は考案中です(唐突な宣伝)。

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