【完結済】Fate/Grand Order 煉獄魔境大罪記ゲヘナ/虚ろなる煉獄の聖杯【長編版】 作:朝霧=Uroboross
協力者。フロアの中心にて浮き続けているベルフェゴールは、自らをそう言った。
それにいち早く反応し反発したのは、モードレッドを始めとする血の気の多い者達であった。
「テメェもあの悪魔共と同じヤツらなんだろ? ンなもん信用できるかよ」
というモードレッドの意見を主として、ベルフェゴールの協力者という話を否定する。
しかし、それに意を唱えたのは、ホームズやエルメロイ二世を始めとする者達であった。
「まぁ待ちたまえ。悪魔とは言え我々に情報提供してくれるのだ。それを使わない手はない」
「そうだね。それに、何かしらの対価は当然あるのだろう?」
そうホームズが問うと、ベルフェゴールが小さく頷く。
「では、教えてくれないかな?」
「ぅ、うん……」
ベルフェゴールが返事をして、大きく深呼吸をする。二度、三度と息を吸って口を開く。
「対価は…………ボクをこの煉獄にある監獄から解放すること、そして、ボクの身の安全を保証すること。これによるボクからの対価は、《七大罪》の情報と、ボクからの本格的な協力体勢……です」
ゆっくりと一つ一つの言葉をつむいでいく。周りの者達は静かにしてそれを聞き、終わると共に吟味する。
ある者は怪しみ、ある者は納得し、またある者は難しい顔をしている。各々を反応を見せる中、立香は問う。
「……監獄から解放、ってことは、君は閉じ込められてるの?」
「…………そうだよ」
そう言ってベルフェゴールは自嘲ぎみな笑みを浮かべる。それはまるで、自身の無力さを責めるかのような、憂いを帯びていた。その反応は、見る者からすればとても悪魔とは思えない程だった。
「ボクは元々、こういうことは嫌いなんだ。ただ、静かに暮らせられるならそれでよかったんだ」
うつむきながら言葉をこぼしていくベルフェゴール。
悪魔でありながら平穏を望む。悪とされた存在でありながら無事を祈る。そんな相反する願いを持った彼は、まるで人間のようであった。
「……まぁ、こんな性格だから、邪魔っていわれちゃったんだけどね……」
「…………」
立香に微笑みかけるベルフェゴール。その笑みは立香からすれば、孤独を耐えて耐えて耐え続けている少年のようであった。
そんなどこかしんみりとした空気を破ったのは────
「おやおやおやぁ? なんだかしんみりさんみりとしておりますなぁ?」
つい先程まで不在であったメフィストフィレスであった。
ベルフェゴールの顔が一瞬だけ渋い顔をする。しかしそれは一瞬だけであり、誰かが気づくことはなかった。──────二人を除いて。
「さて、ではそろそろ君が提示できる情報をお願いしたいところだが…………」
言葉尻がすぼみながら、ホームズは立香を見る。
立香はホームズの視線に気付き、ベルフェゴールからホームズを見る。
「まず先に、ベルフェゴール君への返事をお願いしなくてはね」
「うん…………もう決まってるよ」
立香はそう答え、ベルフェゴールを見る。立香にしっかりと見つめられたベルフェゴールは、多少挙動不審になりつつ、立香を見つめ返す。
そんなベルフェゴールの姿を見ながら立香は言う。
「解放しよう、そして守るよ。ちゃんと、協力してくれればね」
立香の答えに、ベルフェゴールの表情が輝く。そしてホッとしたように息を吐くと、先程よりも気合いのこもった顔をする。
その顔はまるで、自信をもらって気合い入れをした者のような、満ち満ちている顔であった。
「じゃあ……今話せる限りのことを話します」
そう言ってベルフェゴールはフロアにいる全員に向き直し、芯の入った目で説明を始めた。
ストーリー構成に悩み中。
ちゃんと書いてるから待っててね