【完結済】Fate/Grand Order 煉獄魔境大罪記ゲヘナ/虚ろなる煉獄の聖杯【長編版】   作:朝霧=Uroboross

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2-3 協力者

 協力者。フロアの中心にて浮き続けているベルフェゴールは、自らをそう言った。

 それにいち早く反応し反発したのは、モードレッドを始めとする血の気の多い者達であった。

 

「テメェもあの悪魔共と同じヤツらなんだろ? ンなもん信用できるかよ」

 

 というモードレッドの意見を主として、ベルフェゴールの協力者という話を否定する。

 しかし、それに意を唱えたのは、ホームズやエルメロイ二世を始めとする者達であった。

 

「まぁ待ちたまえ。悪魔とは言え我々に情報提供してくれるのだ。それを使わない手はない」

「そうだね。それに、何かしらの対価は当然あるのだろう?」

 

 そうホームズが問うと、ベルフェゴールが小さく頷く。

 

「では、教えてくれないかな?」

「ぅ、うん……」

 

 ベルフェゴールが返事をして、大きく深呼吸をする。二度、三度と息を吸って口を開く。

 

「対価は…………ボクをこの煉獄にある監獄から解放すること、そして、ボクの身の安全を保証すること。これによるボクからの対価は、《七大罪》の情報と、ボクからの本格的な協力体勢……です」

 

 ゆっくりと一つ一つの言葉をつむいでいく。周りの者達は静かにしてそれを聞き、終わると共に吟味する。

 ある者は怪しみ、ある者は納得し、またある者は難しい顔をしている。各々を反応を見せる中、立香は問う。

 

「……監獄から解放、ってことは、君は閉じ込められてるの?」

「…………そうだよ」

 

 そう言ってベルフェゴールは自嘲ぎみな笑みを浮かべる。それはまるで、自身の無力さを責めるかのような、憂いを帯びていた。その反応は、見る者からすればとても悪魔とは思えない程だった。

 

「ボクは元々、こういうことは嫌いなんだ。ただ、静かに暮らせられるならそれでよかったんだ」

 

 うつむきながら言葉をこぼしていくベルフェゴール。

 悪魔でありながら平穏を望む。悪とされた存在でありながら無事を祈る。そんな相反する願いを持った彼は、まるで人間のようであった。

 

「……まぁ、こんな性格だから、邪魔っていわれちゃったんだけどね……」

「…………」

 

 立香に微笑みかけるベルフェゴール。その笑みは立香からすれば、孤独を耐えて耐えて耐え続けている少年のようであった。

 そんなどこかしんみりとした空気を破ったのは────

 

「おやおやおやぁ? なんだかしんみりさんみりとしておりますなぁ?」

 

 つい先程まで不在であったメフィストフィレスであった。

 ベルフェゴールの顔が一瞬だけ渋い顔をする。しかしそれは一瞬だけであり、誰かが気づくことはなかった。──────二人を除いて。

 

「さて、ではそろそろ君が提示できる情報をお願いしたいところだが…………」

 

 言葉尻がすぼみながら、ホームズは立香を見る。

 立香はホームズの視線に気付き、ベルフェゴールからホームズを見る。

 

「まず先に、ベルフェゴール君への返事をお願いしなくてはね」

「うん…………もう決まってるよ」

 

 立香はそう答え、ベルフェゴールを見る。立香にしっかりと見つめられたベルフェゴールは、多少挙動不審になりつつ、立香を見つめ返す。

 そんなベルフェゴールの姿を見ながら立香は言う。

 

「解放しよう、そして守るよ。ちゃんと、協力してくれればね」

 

 立香の答えに、ベルフェゴールの表情が輝く。そしてホッとしたように息を吐くと、先程よりも気合いのこもった顔をする。

 その顔はまるで、自信をもらって気合い入れをした者のような、満ち満ちている顔であった。

 

「じゃあ……今話せる限りのことを話します」

 

 そう言ってベルフェゴールはフロアにいる全員に向き直し、芯の入った目で説明を始めた。




ストーリー構成に悩み中。
ちゃんと書いてるから待っててね
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