【完結済】Fate/Grand Order 煉獄魔境大罪記ゲヘナ/虚ろなる煉獄の聖杯【長編版】 作:朝霧=Uroboross
自分では中々気付けないので感謝一杯です!
「──────海が、ないっ!」
キャプテンの心の奥からの叫びがシャドウ・ボーダーの艦内にこだまする。今、僕らは燃え盛る荒野の中を突き進んでいる。向かう先はベルフェゴールが幽閉されている監獄である。
「あのね、僕は元々陸を走るなんて嫌いなんだよ。こんな枯れ果てた黒海のような場所なんてもっと嫌いだよ」
だいぶ鬱憤がたまっているのか、普段よりも勢いのある口調でまくしたてるように文句を垂れるキャプテン。
そんなキャプテンの文句に対して、立香の肩に乗っていたベルフェゴールがおずおずと言う。
「う、海なら……深部に近いところに、"
「「「海!」」」
ベルフェゴールの言った海に関して、キャプテンだけでなく、彼に付き添う
その様子に驚き怯えたベルフェゴールは、またしても立香の後ろへと隠れてしまう。
『はいはい。海に関心持つのはいいけど、今は監獄が優先だよ?』
艦内スピーカーからダ・ヴィンチの注意する声が鳴る。キャプテンは口惜しそうにしながらも、荒れた大地の上を的確な指示の元に突き進ませる。
「フッ、煉獄と言う牢獄の、更に中にある監獄。どの様な地か見物だな、マスター」
不敵な笑みを見せながら立香の元へと歩み寄るエドモン。
その後ろでは拗ねたように頬を膨らませながら文句を言い続けるBBの姿があった。
「なんで私を連れていくんですか、人選ミスじゃないですか? というか私のチートスキルこんなことのために使うものじゃないんですけど」
ふて腐れたように、そしてさも不機嫌ですよと言わんばかりに愚痴をたらす。
その反対側では、
「その点、ワシは強いからの! 頼りになるじゃろ? まっ、是非もないよね!」
「なんで私ノッブと一緒なんですかぁ……、お目付け役じゃないのにぃ……」
呵ヶと笑う信長と、涙目でうなだれる沖田総司の姿があり、艦内は混沌と化していた。
「おたくらなんでそこまで能天気でいられるんだか……」
そんな混沌を見かねたロビン・フッドが思いがけず、呆れたようと呟く。それに賛同するかのようなキャプテンのため息も続く。
「え、えぇと……と、ところで、目標地点までは、あとどのくらいなのでしょう」
どう答えたものかわからなかったマシュは、ほぼ無理矢理に近い形ではあるが話を反らそうとした。
そのマシュの質問に、キャプテンは計器類を見ながら真剣な表情をして答える。
「ん……予定通りいけばそろそろだけど……」
「キャプテン! あれでは?」
そう言って一人のクルーが正面を指差す。そこには、山のように巨大な漆黒の壁が連なっていた。
クルーの声にベルフェゴールが顔を出して、それを捉える。
「…………うん、あそこ。あそこが……"
シャドウ・ボーダーが正面らしき大門の前で止まる。その大門もまた漆黒であったが、よくよく見れば、門だけでなく壁すらも青銅でできていることがよくわかる。
立香達はその門前へと立ち、その大きさを見上げて呆然とする。来るものを拒むような巨大さに威圧感を感じながらも、立香は前に出る。
「……行こう」
「はい……あ、でも入り方が……」
マシュが困ったようにしながらも入り口を探そうとする。ふと、ベルフェゴールが立香の肩から離れ、大門の前で止まる。
「……『I tell, as open the gate(私は告げる、門よ開け)』」
滑らかな発音で言葉を発するベルフェゴール。すると、次第に大門がゆっくりと開いていき、内部へと通ずる道が開かれる。
内部からはうっすらとした霧が水のように流れ出てくる。奥からはおどろおどろしい空気が溢れ、来る者の恐怖を駆り立てる。
「だ、大丈夫……?」
ベルフェゴールの心配する声にハッと我に帰る立香。かぶりを振って気持ちを取り直し、覚悟を決めた顔で顔を上がる。
「よし……ベルフェゴール救出作戦、開始だ!」
その立香の号令に従い、全員が中へと入っていった──────。
『さて、立香クンたちも行っちゃったし、私たちはここで待機かな?』
「とは言え、ゴーレムの護衛だけじゃ、サメの大群に囲まれたイワシの気分だよ」
『そうは言うけれどもねぇ……』
「あれ? おかあさん達、行っちゃった? あっ、行ってきます! 待って~」
『はい、いってら…………』
「「『えぇっ!? いつの間に!?』」」
ここに一人、監獄へと入っていく無垢な少女が走っていった。
英語については優しい目で見てください……。
ほんとは造語にしようかと悩んだんです………。
MCバトルの内容、全部本編で見たいか否か
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本編で全部みたい!
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別にこのままでいい、見たくない。
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幕間みたいに別途話で見てみたい!