【完結済】Fate/Grand Order 煉獄魔境大罪記ゲヘナ/虚ろなる煉獄の聖杯【長編版】   作:朝霧=Uroboross

34 / 114
〈小設定〉
()の番号は序列位。

・ネビロス(5)→キャスター(物理)な"少将"。悪魔のくせして法の番人。渋さと若さがベストマッチした顔。固そうな顔だが意外とノリがいい(大抵仕方なし)。

・サルガタナス(6)→万能アサシンの"旅団長"。ピッキングや透明化、トラップ設置など実際万能。普段は気弱で及び腰だが仕事中は真剣な忍者。



3-5 ポップでビート?ラップでファイト#2

 お互いのラップの応酬が終わり、熱気に当てられて汗を流す舞台の上の二人。

 ネビロスが何度目かわからないジャッジの声を上げる。

 

「審判、ジャッジ」

 

 立香らは自分達が一番いいと思った相手の色の札を上げる。

 何巡もしたがために二人の色は最初の色に戻っており、審判の声を喉を潤しながら待つ。

 ──────判定(ジャッジ)、青、赤、赤

 

「赤、勝者ノッブ・ザ・ATUMORI」

 

 ネビロスから判定結果が告げられる。ノッブが腕を真っ直ぐ上げたことで会場が一気に沸き上がる。

 ベルフェゴールはやりきった顔をして、ノッブの握手を求める手に答える。

 

「やるねぇ、負けたよ」

「いやいや、お主こそたまげたもんじゃったわ。これでワシらはダチだの!」

 

 にこやかに握手をかわす二人。そんな二人を沖田とBBは冷めた目で呆れたように見ていた。

 

「先輩、先輩! 凄かったですね! こう、上手くリズムを踏んで激しい舌戦が繰り広げられてて!」

「うんマシュ落ち着いて」

 

 興奮したように声を上げるマシュをなだめる立香。

 そして立香はベルフェゴールに向かって歩み寄っていく。

 

「……で、一緒に来てくれる?」

「Year、もちろんだZE。ただまぁちょいと待っててくれ」

 

 そう言ってベルフェゴールは会場にいる群衆へと体を向ける。

 

「Hey,Friend´s! 今日はここまでだ! そして! 今日からクラブ"ネクロ"はしばらく無期閉店だ! すまねぇ!!」

「いいぜぇ!」「かまわないよー!」「楽しかったぞー!」

 

 ベルフェゴールの謝罪に、群衆は皆口々に許すどころか最後の公演を称賛していく。

 そしてベルフェゴールは立香達を手招きすると、そのまま舞台から降りてバックヤードの控え室へと歩いていく。

 

「Aー……悪い、隣で待っててくれ」

 

 そう言ってベルフェゴールは自分の控え室へと入っていく。

 立香達も控え室へと入っていき、しばらくの間ベルフェゴールを待つ。

 

「あれ? そう言えば、ネビロス達はここで何してたの?」

「えぇ……自分はここの看守統括なので、罪人達の監視を。もっとも、ベルフェゴール様の投獄には些か不信感がありまして」

 

 ネビロスが立香と向き合って答える。

 その陰からひょっこりと顔を出してくるサルガタナスもネビロスに追随して答える。

 

「わ、私は囚人の監視を…………やりたくなかったですけど……後は、こっそりと皆さんの護衛を…………」

 

 涙目になりながら言葉を紡ぐ姿に、なんとも言えない気分になる立香。

 そんなサルガタナスを見ていた沖田が、後ろから彼女を抱きしめて頭を撫で始める。

 

「あぁぁぁなんですかこのかわいい子は!」

「ひゃぁぁぁ!?」

 

 ワシャワシャで頭を撫で続ける沖田と、それに驚いて硬直するサルガタナス。

 そんな混沌(カオス)の中、静かにドアがノックされる。

 

『は、入って、いいです、か…………?』

「? いいよー」

 

 立香は、扉の奥の声が心なしか震えているようにも感じていた。

 そして扉が開き、先程とはうって変わって博士然として気弱だが柔和そうな顔を覗かせる。

 

「あ、あの……その……」

「?」

 

 顔を隠すように下に向けてそそくさと、しかし俊敏な動きで入ってくるベルフェゴール。

 そのまま立香達の前まで行くと、音が鳴るほどの勢いで土下座する。

 

「どうか忘れて下さいぃ……ッ!」

「あー…………はい……」

 

 小刻みに震えるベルフェゴールに、先程までのことを思い出してなんとも言えなくなる立香。

 周りのサーヴァント達の間にも何とも言えない空気が漂う。

 そんな静寂を破ったのはネビロス達であった。

 

「だから言ったでしょう。何時此処に来られるかわからないのですから止めておくように、と」

「うっ…………」

 

 それにサルガタナスが、未だ沖田に抱き締められながら追随する。

 

「そ、そうですよぅ……。それでも強行したのはベルフェゴール様じゃないですかぁ……」

「はぐっ……」

 

 言われる度に図星を当てられ、苦悶の声を上げるベルフェゴール。

 流石に見かねた立香は「大丈夫だよ」とベルフェゴールの肩を軽く叩いて立ち上がらせる。が、

 

「っていうか、そこまでなるぐらいなら最初からしなきゃよかったじゃないですかDJサン」

「ごはぁッ」

 

 BBのトドメの一撃でベルフェゴールは吐血するかのような声を上げ、背中から倒れる。

 言わんこっちゃないという風に全員が呆れ返り、白目を剥いて気絶するベルフェゴールに、立香は一抹の不安を覚えたのだった。

 




続きだよー、続けるよー
なんでそんな見たがるのぉ…

MCバトルの内容、全部本編で見たいか否か

  • 本編で全部みたい!
  • 別にこのままでいい、見たくない。
  • 幕間みたいに別途話で見てみたい!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。