【完結済】Fate/Grand Order 煉獄魔境大罪記ゲヘナ/虚ろなる煉獄の聖杯【長編版】 作:朝霧=Uroboross
祝!UA:5,000人越えありがとうございます!
皆さんのご愛読に感謝あるのみですな。あっ、感想も待ってますよ(見れるかわかりませんが)。
ベルゼビュート編です。作者が一番好きなオリキャラなんで一番力入れます。
ちゃんと終章にも力いれるのでご安心をば。
4-1 強襲!『暴食』の宣戦布告
風を切る、空を切る、音さえも置き去りにして裾をはためかす。
来る。確信を持って走る。奴らなら必ず来る。宣戦布告してやったんだから必ず来る。むしろ来てくれないと困る。
バイクを走らせる、ただひたすらに。そして──────来た。
自身のものとは違う、別の疾走音。その数、一つ二つに非ず、思わず笑みは浮かべる。
「ハッ……ハハハハハ!やァっぱそうこねぇとなァ!!」
クラッチをかけ、エンジンを噴かし、さらに加速する。
その後ろには、自身が発破をかけたカルデアの面々が追随していた。
時は遡り──────
〈カルデア内 食堂〉
唐突なベルゼビュートの襲撃に驚いていたカルデアの面々だったが、すぐさま我に帰り、慌てて状況の確認を取る。
「被害状況!」
「本館に損傷なし!しかし直近10時の方向の山が崩壊しているため、そこに命中したと思われます!」
「シバ、及びカルデアス健在!ですが衝撃により諸機能の半数が停止しました!」
次々と挙がる報告に、ダヴィンチら中枢の者達は渋い顔をする。
だが、ベルフェゴールだけは、今の報告を聞いて、否、このカルデアを見てまるで何かを思い悩んでいるようだった。
「一撃でこれか……槍で出す威力じゃねぇだろ……」
クー・フーリンがうめくかのような声を出す。知らず知らずのうちに、手元の槍に力を込めてしまう。
そんな中、モードレッドがベルフェゴールの元へと足早に寄ってきて肩を掴む。
「おい! アイツのこと知らねぇのか!目的とか!どこにいるかとか!」
「うぇっ!?ぅえっと……多分、『果ての荒野』に行ったと思う。も、目的はわかんない……かなぁ?」
モードレッドのあまりの勢いに、しどろもどろになりながらも答えるベルフェゴール。途中モードレッドにメンチを切られて(本人は普段通り)涙目になるベルフェゴール。
その様子を見ていたガウェインが、モードレッドを引き剥がしながらベルフェゴールに問いかける。
「卿もそこまでに……。それで、そこへはどう行くのですか? お教え願いたい」
ガウェインの、襲撃があったため多少の緊張感はあるが優しげな問いかけるに、ベルフェゴールはおずおずと答える。
「た、多分、さっき乗ってたアレで走ってるはずだから、今から追いかければすぐだと思う……というか、追いかけた方が速い、かな。あそこ、広いから……」
「ふむ……そうですか」
ガウェインはそう言うと、立香に向かって振り返り、
「とのことですが、如何致しますか? マスター」
と、問う。立香は少し悩む仕草をとるが、すぐさま決断していく。
「速さに自信がある人達で追おう。今ならまだ追い付けるかも知れない」
「そういうことならオレの出番だな」
立香の言葉を聞いていたサーヴァント達の中から、一人の青年が出てくる。アキレウスであった。
その後ろにも何人か、速さに自信を持つ者、ベルゼビュートを追いかけたい者、はてには山をも吹き飛ばす相手との闘いを楽しみにする者など三々五々に集まっていた。
「まぁ待ちたまえ。そんなにゾロゾロと行っても悪手になるだろう。まずは選抜を──────」
丁度居合わせたシグルドら頭の冴えるサーヴァント達が、集まった者達をまとめあげ、選抜していく。
そんな中、ベルフェゴールはただ一人、その中から外れて物思いにふける。
「ここ…………本当に、あの〈
その誰にとも言わずな呟き声は、喧騒にまみれて消えていく。その背を見るエルメロイⅡ世と、彼らを俯瞰しているただ一人の気配に気づかずに──────。
超重大な伏線。
さてここは『どの』カルデアなんでしょうかねぇ。