【完結済】Fate/Grand Order 煉獄魔境大罪記ゲヘナ/虚ろなる煉獄の聖杯【長編版】   作:朝霧=Uroboross

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どちゃくそ際どいです。
まぁ『色欲』とキアラがいる時点でお察しですけれど。

ってかいつの間にかUA6,000越えてるじゃぁないか!?しかももうすぐ7,000じゃないか!?
自己満足で書いてる分、ここまで読んで頂けるとうれいしな……(ホッコリ



5-2 向かうは淫らな館〈後〉

 

『さ、着いたわよ。早く降りて頂戴』

 

 立香らを乗せたレヴィアタンは館の前で止まり、彼らをその背から降ろす。全員が降りると、レヴィアタンが伸びをするかのように体を反らす。すると、みるみるうちに小さくなり、リリスの頭一つ分ほどの大きさにまで縮まる。

 小さくなったレヴィアタンは、その背から黒いコウモリの羽のようなものを現し、羽ばたかせるように動かしてリリスの近くを飛ぶ。

 

「何驚いてるのよ。ほら、さっさと行くわよ。アタシもリズィも暇じゃないの」

「そういうこと。ほら、ついてらっしゃい」

 

 そう言って一人と一匹は立香らの先頭を歩む。彼女らに着いていくように、多少の警戒はしつつ皆館へと入っていく。

 ふと、立香はホームズが動かないことに気付いて、彼に声をかける。

 

「ホームズ?どうしたの?」

「あぁすまない、少し考え事を、ね。本来ならすぐに言うべきなのだろうが、何分確証がないのでね。今は言えない」

 

 いつものように言い残すと、立香を連れて館へと入っていく。この先に待ち受けるものに対して、不安と警戒心を持ちながら。

 館はただ静かに、彼らをその口腔へと受け入れるのみであった────。

 

 

 

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「『色欲(ラスト)』様万歳!」

「「「「「『色欲』様万歳!!」」」」」

 

「『嫉妬(エンヴィ)』様ぁ……おれを、おれを愛してぇぇ……」

「愛がぁ……あぁ……あぁ……キモヂイイィ……」

 

「……魔窟、ですね……」

 

 あのカーマですらドン引くほどの混沌が、立香らの眼前に広がっていた。廊下には服を裂かれて半裸になっている男性や、恍惚な表情で倒れる女性、その果てには目が完全にイってしまっている者達がこれでもかと散乱している。

 さらに廊下のあちこちにある扉の隙間からは、女淫魔(サキュバス)らしき者が覗く姿や、時折聞こえる嬌声が響き渡っていた。

 

「あぁ……あぁ……!なんて淫らなのでしょう!私、昂ってしまいますわ」

「おいマスターよ、オレはやはりこの牛女を連れてきたのは間違いだと思うぞ。今すぐクーリングオフしろ」

 

 その様子に、身をよじらせて顔を赤らめるキアラと、吐き気がすると言わんばかりの真顔で、立香にキアラの返却を勧めるアンデルセン。

 当の立香はそれどころではなく、始皇帝によってその光景を見えず聞こえずにされているものの、感じる空気は抑えられず、常軌を逸したような周りの雰囲気を敏感に感じ取っていた。

 

「ムダ話してると拐われて食われるわよ。黙ってついてらっしゃい」

 

 そっけない態度なレヴィアタンと、時々女淫魔達からアイドルを見るかのような眼差しを受け、微笑みを浮かべて手を振るリリス。

 よくよく見れば、立香らが歩いている──というよりも、リリスが歩くであろう道の部分のみが新品のごとく綺麗にされており、もし立香らが走って先を見れば、淫魔達が死に物狂いで綺麗にしている場面を見たことだろう。

 

「ここよ。その先の庭園に『色欲(ラスト)』がいるわ」

 

 レヴィアタンとリリスの案内の元、立香らは大きな扉の前へと着く。始皇帝からの保護を解かれ、立香は前を見る。

 立香はその扉を、一種の覚悟をもって見つめていた。ふと、よくよく見ると、扉のそばに誰かいるのを見つける立香。その人物はこちらを見ると綺麗な歩き方で近寄ってくる。

 

「お早いお帰りでしたね、『嫉妬(エンヴィ)』様方」

「あら、『フルーレティ』じゃない。お迎えご苦労様」

 

 執事然としたその人物は丁寧なお辞儀をして、リリスの言葉に態度で返す。

 その様子を見ながらホームズが少し驚いたように口を開く。

 

「フルーレティ……なるほど、君は『赤竜一派』だね?」

「ご存知のようで何よりでございます。いかにも、(わたくし)は『フルーレティ』。『赤竜一派』が第四席にてございます」

 

 慇懃無礼な態度のまま自己紹介を行うフルーレティ。質素ながらもどことなく気品漂う燕尾服という姿に、立香は今まで会ってきた誰とも違う印象を抱いた。

 そんなフルーレティは礼をする姿から直ると、扉に手をかけて両のドアノブをひねる。

 

「では『嫉妬』様、カルデアよりいらっしゃった皆様。この先にて『色欲』様がお待ちになられております」

 

 と言って扉を開く。外は太陽の光がないとは言え、室内の暗さから外からでは光の量が違う。光量に目を細める立香。だが他の皆と連れ合い、外へと赴く。そこには────

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あら、待っていたわよ。カルデアのマスターさん?」

「ふっ、待っていたぞ。カルデアのマスターよ」

 

 二人の男女がアフタヌーンティーを楽しんでいる姿が、真っ先に目に入った。

 

 





書けるうちにかいておかねば損なりぃ。
バリバリィ
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