【完結済】Fate/Grand Order 煉獄魔境大罪記ゲヘナ/虚ろなる煉獄の聖杯【長編版】   作:朝霧=Uroboross

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道満当たった!ヤッタ!

クリイベ進まん!ちくせう!

プロットも進まん!ヤヴァーイ!(某ボトル野郎風)
※ルシファーの宝具名の一部を修正(2021 1/14)


6-5 艦橋 vs傲慢

 バラキエルを討ち果たし、甲板を突き進んでいく立香達。目指す先には方舟の艦橋があった。閃光と爆音、そして爆発が鳴り散らされる甲板を走り抜け、ようやく艦橋が見えてくる。

 だが、その艦橋の中から一つの影が現れる。それは自らの背丈ほどもある巨大な翼を生やした銀髪の青年──ルシファーであった。

 

「……ここまで来たことは感嘆に値する。よく来た、人の子らよ」

「ルシファー!」

 

 立香がルシファーの名を叫ぶと、眉間にしわを寄せて立香を睨み付ける。

 睨み付ける。ただそれだけ。そのはずなのに全くもって身体が動かなくなるかのような錯覚に囚われる立香。そんな立香に対し、見下すかのように冷視するルシファー。

 

「……我が名を呼び捨てるか。不遜なり、只人よ」

 

 そう吐き捨てると、ルシファーは人差し指の指先を立香に向け、ただ一言。

 

「不敬。故に死ね」

「!!マスター!」

 

 閃光。不可避の光が一条放たれる。それはかの第七特異点におけるティアマトの光線を幻視させた。だがその時と比べれば、これは立香でもわかるほどに神聖さに満ちており、立香でもわかるほどに死に直結していた。

 サーヴァント達が駆け寄ってくる、だがこれでは間に合わない。スローモーションになる視界のかたすみでそんなことを考え、死を覚悟する立香。だが────

 

「────遅くなってごめん!!」

 

 そんな叫び声と共に立香の目の前の空間に亀裂が入り、砕ける。その虚無の空間へとルシファーの光線が吸い込まれていき、そして立香に届くことなく吸い込まれていった。

 立香は声が聞こえた背後へと振り替える。そこには、息を切らせて肩で息継ぎをしているベルフェゴールの姿があった。

 

「ベルフェゴール!」

「間に合って……はぁ、良かった……はぁ」

 

 フラフラになりながらも立香の隣へと歩みを進めるベルフェゴール。そして、隣に立つや一呼吸して息を整え、ルシファーをにらむ。

 対するルシファーは、未だ超然とした風格を持って相対していた。だが、その顔にはいくらか訝しげにしている雰囲気が漂っていた。

 

「……ベルフェゴール、か。何故(なにゆえ)其の方らに付く?」

「恩を、返すためだよ……ルシファー。悪いけど、退いてもらうよ」

 

 白衣をはためかせ、キッとしてルシファーを見るベルフェゴール。そんな彼に対し、ルシファーはただ「……そうか」と返すだけであった。

 そして瞑目し、何かを飲み込むように一呼吸つくと、その背に生やした黒白の翼を開いて再び立香らの前に歩み出る。

 

「我が名はルシファー。七大罪の魔王が一人、『傲慢』を宿す者。汝の名を問おう、只人よ」

「……藤丸立香」

 

 相手から注意を外さず、しっかりと見つめながら名を告げる立香。目を伏せ、立香の名を反復するルシファー。

 やがて、その銀髪をはためかせながらルシファーが顔を上げて、その手の中に光の弓を創り出す。

 

「……よかろう。ならば藤丸立香よ、見事我を討ち果たし、この方舟を止めてみせるがいい」

 

 その言葉をもって、カルデアとルシファーとの戦いの火蓋が切って落とされるのであった────。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「皆伏せてっ!」

「見事防いでみせよ、『総ての栄光は我に(ジ オール グローリン)有りけり(フォア ワン)』」

 

 ルシファーが光の弓を引き絞り、放つ。その弓からは無数の光矢が尾を引いて立香達に降り注がんとしていた。

 ベルフェゴールの掛け声によって慌てて甲板に伏せる立香達。次の瞬間、ベルフェゴールによって巨大な氷の盾が形成され、ルシファーの矢を防いでいく。

 しかし、それも長く保つわけではなく、次第に亀裂が入っていく。そんな中で、天草がルシファーに向かって一本の黒鍵を投げつける。

 

「…………ふん」

「甘いですよ──セット!」

 

 天草の叫びと共に、最初の黒鍵を避けたルシファーの背後に魔方陣が現れ、いくつか黒鍵が放たれる。

 結局見向きもされず全て撃ち落とされたが、天草としてはそれでよかった。なぜならば────、

 

「ハッ!!」

「てやぁっ!!」

 

 黒鍵を撃ち落とした際の粉塵を利用し、シグルドとスルーズがルシファーを挟むようにして己が武器を振りかぶる。

 しかしそれすらも見据えていたかのように、光の弓を二分割したと思えば、両腕に光の剣ができており、二人の挟撃をその光剣で受け止めていた。

 

「……北欧の竜殺しに…………ほう?オーディン殿の所の戦乙女か」

「えぇ、お久しゅうルシファー様。ですが今は敵同士ですの、でッ!!」

 

 スルーズが、丁度シグルドが力を入れたタイミングでルシファーを薙ぎ飛ばし、距離を空けさせる。当のルシファーは平然と、宙を滑るように勢いを受け流していた。

 盾を構えて槍を向けるスルーズと、スカサハ=スカディ直伝の飛行のルーンを使って宙に立つシグルド。そんな緊張感の中、ほこりを払っていたルシファーが一言発する。

 

「……ふむ…………飽いた」

 

 瞬間、ルシファーが転移する。

 姿を見失った立香達は、どこにいったのかと周囲を見渡す。スルーズは、何かに思い至ったかのように空を見上げる。そこには、いくつもの輝きを背に翼を広げるルシファーがいた。

 

「最早語る言の葉無し。主の怒り、確と刮目せよ────────

 

 

 

 

 

 

主よ、憤りて断罪し給え(トゥルー・メギド)

 

 

 極光が、立香達を埋め尽くしていく──────。

 

 





100前後で終わりそうだぜ!多分な!

保証はしないぜ!!
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