【完結済】Fate/Grand Order 煉獄魔境大罪記ゲヘナ/虚ろなる煉獄の聖杯【長編版】   作:朝霧=Uroboross

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うおっ、いつの間にかUAが一万行きそう。すげぇ(語彙力壊滅)。
ご愛読ありがとうございます!なんかお気に入りも増えててびっくり私ですよ、えぇ………。

駄文ですが、気に入って頂蹴ると幸いですねぇ。




6-9 励起せよ勇者

 サタンとアザゼルの目の前に、背後のマクスウェルの悪魔から流れる魔力が立香に流れてくる。その逸話故にほぼ無尽蔵の魔力を生み出せるマクスウェルの悪魔。それを裏打ちされた魔力量は、平時ならば万能感すら感じられただろう。

 だが、今は目の前に、それこそ本物の『魔王』とも呼ぶべき圧倒的な存在がいる。あのゲーティアやティアマトが小さくみえるほど、恐ろしいほどの壁が。

 

「……何かと思えば。戦奴隷の神の下僕共に、貧弱極まる魔力タンクか」

「訂正して頂きます。オーディン様はそのようなものでは断じてありません!」

 

 下がっていたスルーズが、立香を守るように立っていた二人と並び、光でできた槍を主神への批判を憤慨するかのようにサタンへと向ける。

 だが、まるで虚仮威しだと言わんばかりに鼻で嗤うサタン。片方の長銃を肩に担ぎ、冷ややかな目で見下す。

 

「ではなんだと言う?神なぞそんなものであろう。主も──あのクソッタレも同じくして、神なぞ皆ゲスの塊よ」

「────その発言は看過できんぞ『憤怒(ラース)』」

 

 サタンの真下から何条かの閃光が煌めき、射抜かんと迸る。

 しかし当のサタンは無駄を削ぎきったかのような最小限の動きで避け切ってしまい、側にいたアザゼルでさえお茶らけるように避け切っていた。

 だがそれよりも、立香とサタンの間に立ち塞がるかのようにして黒白の翼を広げる一つの影──ルシファーが、傷など初めから無かったかのように飛んでいた。

 

「生きていたか。だろうとは思っていたぞ?至高の大天使」

「何か裏はあるだろうとは見ていたぞ『憤怒』。私をそう簡単に欺けるとは思わんことだ」

 

 先程までの威圧感たっぷりな言動から、無表情じみた顔は変わらないものの、心無しか饒舌になっているルシファー。

 あまりの展開に立香達が目を白黒させていると、ルシファーが視線と意識はサタンに向けたまま、立香に話しかけてくる。

 

「呆けているな、人間。さっさと脚を立たせろ。絶望なぞ、いくつも乗り越えてきたのだろう?それにな──」

 

 そこで区切り、ニヒルな笑みを浮かべるルシファー。

 一迅の風が吹く。強くもなく、弱くもなく、ただ"あぁ風が吹いたな"と思わせる程度の柔風。

 

「──援軍が私だけだと思うなよ?」

「オォルァァッ!!」「セェラァッ!!」

 

 サタンの背後より、交差される赤と紫の斬影。風を受けて揺れる緑髪と、ランランと輝く異彩眼(オッドアイ)

 背を屈められて斬擊を避けられるものの、避けたサタンへ向かって、空中ながらヤクザキックのように蹴り飛ばす二人。それは、今まで出会った悪魔の中でも見知った顔であった。

 

「マモン!?ベルゼビュート!!」

「おう兄弟!元気してたか?」

 

 昂りがありありと見える笑みを浮かべて、立香に親しく答えるベルゼビュートと、大鎌を肩に担いでベルゼビュートの側に付くマモン。

 だが、そこからさらにアザゼルの方へ激流を想起させる水のブレスと、無数の怪光線が降り注いでいく。

 

「おわっととと!?」

「「『アンタよくも屋敷ぶっ壊してくれたわね!?絶ッ対許さない!!』」」

「確かにあれ程入れ込んでいたのは知ってるが、むやみやたらと撃ちまくるでない。バテるぞ……」

 

 激怒の形相でアザゼルを睨む女性二人と一匹。それと呆れたように宥める男性が一人。

 それは、少し前にソドムの街で会合した、リリスとレヴィアタン、そしてアスモデウスの二人であった。

 

「皆!どうして!?」

「どうしても何も、皆バカにされたまま終わりにはされたくないのでな。かく言う私も、我が王を愚弄されたままでは示しがつかんのでな」

 

 そう言ってサタンとアザゼルを睨む元魔神柱アスモダイのデール。

 立香の周りにはルシファーを初めとして、ベルゼビュート、マモン、リリス、レヴィアタン、アシュリーとデール。

 そして、自己治療を負え、多少よろめきながらも立香の元へと寄るベルフェゴールと、ここに『憂鬱』を除く全ての主要悪魔が揃い踏みとなった。

 

「元々空想樹を(あんなもん)こっちに入れた時点で、こちとらテメェにゃ不信感しかなかったンだぜ?え?『憤怒』サマよゥ」

「貴様らの横暴、眼に余る。今になって何がそう突き動かすのかは知らんが、我らは貴様らには付いていく気はないぞ」

「………………」

 

 立香を取り囲み、全員がサタン達を対峙するようにして並び立つ。全員が既に臨戦体勢に入っており、何時、どんな動きをしようともすぐに動ける状態であった。

 だが、当のサタンは黙っていた。しかし、突如として、堪えきれなくなったかのように笑い出す。

 

「フフフフフ……フフフハハハ、フッフハハハハハハハッ!!

 

 

 

 

 

 

 ──────愚かしいわ、マヌケ」

 

 高笑いを消し、酷薄な、そして怒りに染まったかのような表情と共に、サタン達の背後に無数の"渦"が現れる。

 そこからはゲイザーや、銃火器を持った黒服の魔皇信奉者(サタニスト)達が次々に現れてくる。それだけでなく、かつてバビロニアで遭遇した"ラフム"にも似た悪魔達も数多く出て来ていた。

 

「もういい、行くぞアザゼル。殺す価値すら無い」

「あいよぅ。という訳で~、生き残ってたらまた会おうねぃ~」

「ま、待て!」

 

 立香の叫びも空しく、サタン達は渦へ入り、だこかへ転移してしまう。

 そして残されたのは、きりがみえないほどの大軍という、サタンの手先達であった。

 

 





後書きサタン軍陣営モブ

・魔皇信奉者
→大体が『ファミリアー』と呼ばれる。固有名は悪魔化した際に剥奪された。サタンを信奉し、服従し、死んでも戦い続ける死兵。
見た目はマフィアの一般構成員のような黒服に、サブマシンガンなどの銃火器を持っている。ゲーム上でのクラスは統一して「アーチャー」。

・ゲイザー
→そのまんま。目玉のクソ硬いアイツ。クラスは大抵「アーチャー」だが、より上位で赤黒い色をしているのは「アヴェンジャー」クラスになっている。

・ラフムみたいな奴
→正式名称は『デモゴルゴン』。サタン軍の構成員のうち、破壊工作や鏖殺作戦時に投下されるヤベー奴ら。
見た目としてはどちらかというと「ベル・ラフム」に近い。体色は赤黒いものに統一されている。
ゲーム上のクラスは量産型が「セイバー」、「アサシン」、「ランサー」のどれか。リーダー格は一回り大きくなり、「アヴェンジャー」になっている。


サタン陣営えげつねぇ……
ムーンキャンサー大活躍じゃないかたまげたなぁ……

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