【完結済】Fate/Grand Order 煉獄魔境大罪記ゲヘナ/虚ろなる煉獄の聖杯【長編版】 作:朝霧=Uroboross
皆様、あけましておめでとうございます。
なんて言ってる場合じゃねぇ。とっとと更新しろやと言う声が聞こえるぜ!フッフフフ……(遠い目)
「全軍、敵を撃滅せよ!!」
「いくぞボンクラ共ォォォッ!!」
先陣を切るベルゼビュートと、全ての堕天使兵に指示を下すルシファー。そんな二人につられるようにして、彼らが率いる者達は一斉に奮起する。
雄叫びを挙げ、眼前に立ち塞がる敵たるサタンの眷族達を屠っていく。だが、その眷族もまた一筋縄で倒せるはずもなく、一進一退を繰り返している。
「ほらそこ!ボサッとしてないの!」
「おうおう!楽しくなってきたじゃねぇか!!」
更にはいつの間にか自然と共闘するように、堕天使軍、『
それらに圧されるように、どんどんと数を減らすサタンの眷族。そしてどんどんと包囲網が形成されていき、ついには立香ら混成軍が優位に立つ。
「私の舟から失せよ!神光、装填────『
「ハッハァッ!いいねェ熱いねェ!!オレァそういうの大好きだァ!!出番だぜ相棒────『
一塊となった敵の集団の頭上から、神の裁きたる極光が降り注ぎ、その間を掻い潜るどころかまるで真っ正面から打ち砕くかのように、駆動音をかき鳴らす一台の改造バイクが駆け抜ける。
光に撃ち抜かれ、バイクに轢かれ、総崩れとなった敵の集団に、ダメ押しの宝具が放たれる。
「二大神に願い奉る────『
ドレイクの船から二本の弓が空高く放たれ、次の瞬間無数の矢が降り注ぐ。それはルシファーの、未だ降り注ぐ極光と掛け合わされ、避けようのない死の雨となる。
これによって全ての眷族が葬られ、混成軍は鬨の声を挙げた。そんな中、ルシファーやベルゼビュート、リリスなどといった大罪魔王達が立香の前まで歩みよってくる。
「では、今後の話を詰めるとしようか。人の子のマスター、藤丸立香よ」
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・
「えーと、つまり?君たちはビーストⅥことサタンの尻尾が出るまで、協力を装うかのように活動していた、と?」
「概ねその通りだ。が、些か自由すぎる奴らばかりだったがな」
ルシファーの侵攻防衛から一転し、サタンの眷族との戦いになったことで、待機していた岩山から大急ぎで駆けつけたシャドウ・ボーダーの前。航行を停止して定着している方舟を背にしているルシファーと話すダヴィンチら。
当のダヴィンチは訝しげにしており、ゴルドルフ所長はほぼ内容を理解できていなかった。肝心のホームズは、何か考えるようにしていたが、ふと口を開く。
「成る程、それなら色々と辻褄の合う部分はある。だが、ならばなぜこのような暴挙を?」
「こうでもせねば気付かぬまいてよ。事実、奴の拠点たるバベルには来ようとする気配すらなかったではないか」
鼻を鳴らして肩を竦めるルシファーに、何も言い返せなくなるダヴィンチ達。
その横から、クー・フーリンや他のサーヴァント達と交流ついでに手合わせしていたベルゼビュートが入ってくる。
「しゃーねェってだろィ。ありゃ気づける方がおかしいってもンだぜ?」
「そうね。私達もまんまと騙されていたみたいだし。このアスモデウス=アシュリーを騙すなんて……いい度胸だわ」
搭乗していたカルデア職員の一人からもらっつタオルで汗を拭きながら、風で作り出したイスに勢いよく座り込むベルゼビュート。
そして、幻の空想樹をつかまされたことによってプライドを貶されたことに憤るアシュリー。他の大罪魔王達も集まり、特急ながら会談の場が創られる。
「さ、て、と。ま、手っ取り早い話しようや?兄弟」
「ほんと、突然なんだね。ベルゼビュート」
「ハハハッ、まぁな」
立香の苦笑いじみた返答に、快活な笑い声を上げて気さくに答えるベルゼビュート。
立香や大罪魔王達は円形に並んで座り、その後ろにそれぞれの眷族や仲間達が並び立っていた。
一通り和やかになった空気から、真剣な表情になるベルゼビュート。
「まず、奴らの目的は知っての通りで、オレ達にゃそれが迷惑なンだわ。だがオレ達にゃそもそも力が足りねぇ。だからよ、立香」
そこで区切ったベルゼビュートは、両膝に手を置き、頭を深く下げる。それに倣うように、マモンやその仲間達もまた頭を下げる。
「ふてぶてしいのは承知の上。その上で、どうか力を貸して欲しい。藤丸立香」
「いいよ」
あまりの即答具合に、ベルゼビュート含め頭を下げていた全員がガクッとよろける。重ねて願うために口を開こうとしていたルシファー含め他の大罪魔王達も、唖然としてしまう。
肝心の立香はまるでなんでもないかのようにしており、目を開けてキョトンとしていた。その様子に頭を抱えるカルデア職員の面々
「おまっ……即答かよ……いいのかよそれで」
「いやだって、困ってるなら助けなきゃ。お互い様ょ?」
さも当然と言わんばかりの顔の立香に、ベルゼビュートはまたしても呆気にとられる。だが、すぐにそれは笑みに変わり、仕方がないと言うような目を送る。
屈託なけ、裏表もなく、本当に善意の笑顔に、大罪魔王達は少しの呆れと信頼を寄せるのであった。
話がトントン拍子だって?
強者あるあるじゃないか、もちつけよ(―ω―