【完結済】Fate/Grand Order 煉獄魔境大罪記ゲヘナ/虚ろなる煉獄の聖杯【長編版】   作:朝霧=Uroboross

86 / 114

サタン&アザゼル編。

つまり最終決戦ですな!!



第七章 『憤怒』の獣、『虚飾』の杯
7-1 The Outrage


 

 遥か先に禍々しくそびえたつ、空を突く塔へ向けて、純白にして壮大なる"方舟"が舵を切る。その甲板に乗せるは神災より逃れる人々ではなく、各々が一騎当千の英霊達。

 その塔を守るように陣をひく無数の黒い影。翼を広げるは異形の悪魔達。目前の空を埋め尽くさんばかりの軍勢であったが、英霊達には恐れはおろか奮い立つものばかりであった。

 

「────行くぞ」

「「「おう!!」」」

 

 静かな号令と、赤熱しきった戦士達の轟声。方舟から数多の戦士達が飛び出していき、黒き悪魔達の塊へと衝突する。

 始めに仕掛けたのは、鮮やかな紅と黒々とした二隻の船。それらを先頭にして無数の船団が虚空より現れる。

 

「野郎共!大盤振る舞いさぁ!!」

「さぁさぁ、どんどん撃っちゃうでござるよー!」

 

 船団から砲撃が次々と放たれ、悪魔達を撃墜していく。大雑把な弾幕ではあるが、当たれば大打撃を与える砲撃にどんどん撃ち落とされていく。

 だが、悪魔達も黙ってやられているだけではない。サタンの力を染み込まされたゲイザーによる熱視線や、デモゴルゴンらの魔術によって、船団にもダメージが入っていく。

 

「うっはっはっ!!盛り上がってきたのう!!」

 

 地上でも同じく蹂躙が始まる中、光線砲撃を放ちながらも高速で進む方舟の船頭で、高笑いする一人の姿。

 

「わしも暴れたくなるものよ!!────天魔轟臨!とくと見よ、これが魔王の三千世界(さんだんうち)じゃあ!!」

 

 自身を中心として火縄銃が輪を描いて現れ、その銃口を上げる。そして、軍服の少女──織田信長が刀を振り下ろすと共に銃口が火を吹いていく。

 だが、攻撃を放とうとしていたのは彼女だけではなかった。戦域全体が見渡せる艦橋の頂きにて、巫女風のセーラー服を着た少女が剣を高く上げる。

 

草子、枕を紐解けば、音に聞こえし大通連。いらかの如く八雲立ち、群がる悪鬼を雀刺し────」

 

 少女──鈴鹿御前の持つ刀が空へと舞い、大量の剣へと変わる。

 閉じていた目を見開き、悪魔の軍勢へと手を振り下ろす。

 

文殊智剣大神通────『恋愛発破・天鬼雨』!!」

 

 鈴鹿御前の号と共に剣の雨が降り注いでいく。その宝剣は悪魔達の身体を刺し貫くばかりか、風穴を開けて後ろの敵にも当たっていく。

 次々と殲滅されていく悪魔達だが、それでもきりがないかのように無数に現れる。

 

「あぁんもうっ!全っ然減らないし!!なんなのあのキモいの!チョー迷惑なんですけど!」

「向こうからすれば下級悪魔ですからね。量産体勢が整っているのでしょう」

 

 地団駄を踏む鈴鹿御前の隣で、柔和な笑みを浮かべるケイローン。だが、そんな彼の頭の中では、今でも戦況分析が行われていた。

 例え今のマスターに、マックスウェルの悪魔の補助によるほぼ無尽蔵の魔力が供給されるとは言え、膨大な数の悪魔を捌くには無理がある。

 どうしたものかと思考を巡らせていたそのとき、甲板にて蹄鉄の音が鳴るのを、ケイローンは耳にした。

 

「ここはお任せを。塔までの道のり、開けてみせましょう」

「鬱陶しいな。一掃する」

 

 黒と白の巨馬にまたがる二人の獅子王。その手には"最果ての槍"が掲げられており、何をする気なのかは明白であった。

 そんな二人の背後に、フードを深くかぶった一人の少女が、あたふたと畏まりながらも佇んでいた。

 

「え、えとっ、どうして拙が……」

「あなたも、この"最果ての槍"を持つのでしょう?」

「いい機会だからな。どれ程のものか見せてもらおう」

 

 もはやどう言っても、この二人の前で宝具を見せると確定していることに、グレイは静かに項垂れるのであった。

 

「さぁ、行きましょう。──最果てより光を放て……

「聖槍、抜錨────」

 

 二人が槍を解放しようとしていることで我に帰ったグレイも、また同じくして聖槍(アッド)を掲げる。

 

「アッド!」

『疑似人格停止。魔力の収集率、規定値を突破。第二段階、限定解除』

 

 

「其は空を裂き、地を繋ぐ!!」

「突き立て、喰らえ、十三の牙!!」

「聖槍……抜錨────」

 

 

 

「「「『最果てにて輝ける槍(ロンゴミニアド)』!!!」」」

 

 

 三重に重なる3つの聖槍の光が、風を纏い、極光となりて天空塔までを阻む悪魔達を屠っていく。その神聖さ故に、触れるまでもなく蒸発していき、遂には塔にまで届く。

 だが、塔へと直撃する直前、それを阻むかのように禍々しい炎が吹き上がる。そして遂にはその炎もろとも爆散してしまう。

 しかしそれでも、今は塔までの道のりができたことが重要であった。

 

「マスター!」

「────ルシファー!今なら!」

「任せよ!」

 

 方舟が光を帯び、揺れを感じさせることなく、しかして光速にも等しい勢いで群れにできた穴を通貨し、塔の目前にまで迫る。

 もうすでに塔は目の鼻の先────そんな矢先であった。突如、方舟が何かに巻き付けられる。と思った瞬間、強い重力がかかり、地面へと撃墜されてしまう。

 

「──っ……い、一体なにが──」

 

 立香は、その先から声が出なかった。

 立香の目線が向くそこには────巨大な、それこそティアマトにすら匹敵しかねないほどの巨大な蛇の胴体を持った女性が、憤怒の形相で立香達を見下ろしていた。

 

「Aaaaaaaaarrrrrrrr──────!!!」

「そ、んな……『エキドナ』……どうして……」

 

 狂ったような叫び声を上げる巨体の存在に、リリスが呆然と、そして悲しみを堪えるかのような声を絞り出す。

 





ついに物語はクライマックス。やっとここまで来ましたよ……。


クライマックスにあたり、皆様にアンケートをば。現在、マルチエンディングを考えておりまする。以下厳選したサーヴァント達から、『この人のエンディングを!!』というものをお選び下さい。
募集期間は vsサタン回 までです!


【修正版】サタンvs◯◯!!エンディングに見たいのは! 【主土下座】

  • 正義を夢見た守護者
  • ただ一度の為の魔神剣
  • 獣を追い続けた聖剣使い
  • 不遜なる薔薇の皇帝
  • 監獄より這い出た復讐者
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。