【完結済】Fate/Grand Order 煉獄魔境大罪記ゲヘナ/虚ろなる煉獄の聖杯【長編版】   作:朝霧=Uroboross

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サタナエル(BEAST)〈設定スペック〉

体長:125,645.86cm(約126m)
体重:1.56t

〈見た目〉
・首関節の脊椎から三つの蛇竜のような触手頭
・ボルメテウスに似てるけどもっと禍々しい赤
・翼が四対八翼
・頭が計7つ。触手頭に目はないが、本体の頭は目が三対六個ある
・それぞれの頭に王冠に似たカタマりがある
・角はナバルのを後ろに伸ばした感じ


………(゜Д゜)




7-5 The crazy Clown/Dirty

 

 山のような巨大な存在が、見るものを恐れさせる威圧感を発しながら歩む。爛々と輝くその六つの眼は、なお戦場を見続ける。

 闇夜のようなコートをはためかせながら、空に佇むアザゼル。その目はどこか狂気をも思わせ、どこか儚ささえも見出だせた。

 

「……させないよ、そんなこと」

 

 訝しげに、視線だけで立香の反意に反応するアザゼル。

 例え如何なる理由があったとしても、立香は世界が壊されることを黙ってみているわけにはいかない。なぜならば────、

 

「例え魔術があるから世界が狂っているとしても、俺達が出会ったこの絆は、絶対だ」

「…………へぇ?ふぅん……そう。キミはそういう奴なんだネェ……」

 

 幽愧のように、ゆらりと揺れて振り替えるアザゼル。それに対して立香は、自分の言葉に間違いはないとばかりに強い目で見据え続ける。

 ふと、アザゼルの姿がかき消える。そして背後に、よく言えば自分の首筋に、細く鋭い殺意を感じた。

 

「させん!!」

「バッカ!?」

 

 立香の真後ろで金属音が鳴り響く。驚き振り替えると、腕を伸ばして、互いの武器を交差させている状態のエミヤとアンリマユ。そして、綺麗な宙返りをしながら距離を取るアザゼルがいた。

 着地し、のらりくらりとした動きで立つアザゼル。仮面の隙間から見える口元には、嘲笑の形が見てとれた。

 

「ンフフ~やるもんだネェ。────でもさァ、もう手遅れなんだよ、人間共」

 

 瞬間、今までのアザゼルの胡乱で飄々とした態度から、凄まじい怒気と憎悪が滲むオーラを放ち始める。

 突然の豹変に、思わず顔が強張り、冷や汗スライム流れ落ちてくる。それは今までにないほどの、ただただ凄まじいとしか言えない怒りだった。

 

「ボクらは神を殺す。摂理を壊し、神を殺し、遊戯版のように弄ばれるこの世界さえも殺す。好きなように生きることを許さないこの世界は、死ぬべきなのさ」

 

 溢れ出る怒気と、高らかになっていく語調そのままに、アザゼルは口を開く。

 

「そもそも、キミ達がいてくれるお陰で、抑止力とかいうのも動けないようになってるからサァ?」

「……どういうことだ」

 

 聞き捨てならないことを口にしたアザゼルを、エミヤが鋭く睨み付ける。

 当の本人は、そんなことどこふく風のまま、より嘲笑を深めてのたまう。

 

「ンフフフ。そりゃあ抑止力はもちろん気付いているさ?けどネ?そもそもこの煉獄には抑止の力は届かない。仮に届くとしても、キミ達カルデアがいることで抑止の人員は皆出払っている。つまり世界の霊基箱はもぬけの殻」

 

 つらつらと、自らの見解による抑止の動きを述べていく。

 抑止は動けない、そして今アザゼルが言った『キミ達カルデアがいることで』という言葉。そこから頭の回転が早い者は結論を察していく。

 

「──つまり、"藤丸立香(キミ)"という存在が消えない限り、抑止はこの世界に誰も送れないのサ」

「…………」

 

 告げられた結論に、立香はただ押し黙る。

 自分が消えないと抑止は誰も送れない、という事実をまざまざと教えられた立香。だが、その目はまだ諦めていなかった。

 その魂に、陰りは見えなかった。

 

「──例え、そうだとしても」

「……?」

 

 見下すかのように顔を上げながらも首を傾げるアザゼル。

 立香は、そんなアザゼルに強い意思を見せつける。

 

「それでも俺は、止めてみせる」

「……そう。キミなら、そういうだろうネ。……ほんと、羨ましいね……

 

 放っていた怒気と威圧感を静め、淡く笑みを浮かべるアザゼル。小声で何か言ったような気がしたが、立香達に聞こえることはなかった。

 そして、その笑みを淡いものからまた嘲りが滲むものに変えると、前屈みになって相対する。

 

「じゃあ止めてみせなよ!その心で!その想いで!ボクらの狂騒をサァ!!」

 

 屈みから地面を滑るように駆け抜けて迫るアザゼル。それに対抗するのは、

 

「おおっと、させねぇってなぁ!!」

「ッ!!」

 

 その手に持つ歪な短剣で受け止めたアンリマユ。交差する、爪のようなアンリマユの刃と、草刈り鎌のようなアザゼルの短剣。

 跳ね返し、身軽な動きで間合いを取る。

 

「まさかキミがボクに向かってくるなんてネェ……アンリ?」

「だぁかぁらぁ、オレはモノホンじゃねぇって何回言えばいいんだよ。……まぁ?テメェはオレが相手すんのが丁度いいだろ?」

 

 せせら笑うアンリマユ。スッと目を細めるアザゼル。獲物を見据えた獣のような空気を待とう二人。

 

「へいへいマスター?超貧弱なオレがどうにか抑えとくから、さっさと置いて行ってくれよ?」

「ほう?最弱だと普段から宣う君が抑えるというとは珍しいものだな」

 

 意外そうな顔をすると、すぐさま元に戻るエミヤ。アンリマユのふざけるような空気は変わっていないが、普段よりも真剣味を増していた。

 

「……まぁいい、ここは任せた。行くぞマスター」

「えっ、でも……解った、生きてまた会おう、アンリ」

 

 アンリマユの意を汲んだエミヤが立香を急かし、立香はアンリを一目見て、サタナエルの元へと走っていく。

 去り際に一声掛けられたアンリは苦笑いを一つ溢すと、気合いの入った目でアザゼルと向き合う。

 

「あー……ほんっと、お互い辛いねぇ、都合のいい悪役はさ。…………ま!とっとと逃げ帰りたいんで?さっさと済ませますかねぇ!!」

 

 短剣を牙のように逆手で構え、疾駆する。

 激突する"悪魔の道化"と"道化な悪役"。似ているようで反する二人が交差する。

 

 





抑止「ん?ビースト反応?よっしゃ誰か送ったったろ!」
→英霊がほぼ全員カルデアに行ってて対抗できそうなのがいない
抑止「アレレェ~?……ヤッベェ……」


抑止力は動けません。だって使えるの誰もいないんだもの。
(´・ω・`)
あとアンケートちょっと一旦締め切るというか、訂正させてもらんます。アンリがここで抜けるのすっぽ抜けてたんで………。


【修正版】サタンvs◯◯!!エンディングに見たいのは! 【主土下座】

  • 正義を夢見た守護者
  • ただ一度の為の魔神剣
  • 獣を追い続けた聖剣使い
  • 不遜なる薔薇の皇帝
  • 監獄より這い出た復讐者
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